AAR/華麗なる一族/第2章 中世最後の騎士
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[[AAR/華麗なる一族]]
*第2章 中世最後の騎士 [#lb79a6ef]
**レオポルト八世の即位 [#lb79a6ef]
&ref(max.jpg);
レオポルト八世
フリードリヒ三世が1486年に泉下の人となったとき、跡を継い...
レオポルト八世として皇帝に即位すると、彼は同君連合という...
ブルゴーニュとハンガリーと同君連合を形成しているとはいっ...
つまりは歴代の皇帝と同様に、絶対的な君主たる「皇帝」とし...
銀行家であるフッガー家一族の融資とフランドル地方からもた...
レオポルトが目を向けたのはオーストリアから地理的に近く豊...
歴代の皇帝がイタリア政策に拘泥するあまりドイツの分裂状態...
それに、普段はいがみ合っているイタリア諸国も皇帝がイタリ...
それでも、レオポルトがイタリアに狙いをつけたのは確かな勝...
**イタリア政策 [#lb79a6ef]
&ref(map01.png);
1485年
レオポルトはスイスとサヴォイアの小競り合いにイタリア諸国...
双方の戦力が互角だったため泥沼化していたこの戦争を皇帝と...
彼はハプスブルク発祥の地であるスイスを敵に回すことも厭い...
そして、皇帝に従いさえすれば既得権益以上のものを手にでき...
ジェノヴァにはライバルのヴェネツィアが押さえていた交易の...
既得権益以上のものを手にするものが出てくれば、当然失うも...
いちばん割を喰ったのはヴェネツィアでした。
ヴェローナ、クレモナ、ブレシアといった豊かな州を手放すこ...
かつてローマ帝国は「分割して統治せよ」という格言の元に属...
「イタリア」というのはかつてのローマ帝国の本拠地であった...
皇帝が帝国諸侯同士の争いを黙認あるいは奨励さえしている状...
しかし、レオポルト八世は諸侯のやりたい放題にさせていたわ...
現に、バイエルンがアンスバッハの支配権を求めて侵攻を開始...
つまり、帝国のあらゆる現状変更には皇帝の承認を要するとい...
帝国でも随一の名門であるヴィッテルスバッハ家ですら、ハプ...
ここにきて諸侯はハプスブルク家に楯突くよりも擦り寄った方...
レオポルトはモデナを併合したフェラーラも外交的手段を持っ...
ハプスブルク家の直轄領は飛躍的に拡大したのでした。
**イタリア戦争の幕開け [#lb79a6ef]
さて、ブルゴーニュ公国領の獲得に失敗し、神聖ローマ帝国の...
もちろん、そんなことはありませんでした。
ブルターニュ公国継承権を持つアンヌ・ド・ブルターニュはレ...
しかし、フランス王シャルル八世は突如ブルターニュに侵攻す...
&ref(anne.jpg);
アンヌ・ド・ブルターニュ
また、メーン、アンジュ―、プロヴァンスの3州を獲得し、アヴ...
さらに、ジェノヴァの要請に応じてサヴォイアに侵攻した折に...
これまでハプスブルクにしてやられたばかりだったフランスが...
帝国諸侯同士で領地のやり取りがあるのはともかく、帝国外の...
レオポルト八世はフランスが不法に占拠したクネオ州をサヴォ...
これに対しフランスは教皇を担ぎ出して対抗します。
ハプスブルク家の威勢に恐れをなした教皇クレメンス七世はア...
そして、教皇領以外のイタリアは暫定的にフランスの委任統治...
つまり、オーストリア及びフランスが双方のイタリア領の支配...
&ref(italian01.png);
叙任権闘争に代表されるように、神聖ローマ帝国の歴史におい...
しかし、ここですごすごと引き下がるレオポルト八世ではあり...
これ以上フランスに大きな顔をさせないために不測の事態に備...
そして機が熟すのを待ったのでした。機が熟すのも待つ忍耐力...
**ミラノ防衛戦争の勃発 [#lb79a6ef]
さて、オースストリア及びフランスの直接的な激突が起こらな...
教皇領以外のイタリアに対する委任統治権を教皇から取り付け...
初めこそ皇帝の高圧的な支配からの解放というスタンスでイタ...
フランス人に交易上の特権を認めろであるとか、対オーストリ...
当初イタリア諸国はフランス及びオーストリアどちらか一方に...
ひとつひとつは基本的に都市国家に過ぎない彼らが皇帝から独...
しかし、フランスからの要求がエスカレートしていくに従い、...
フランスがもう何度目になるかわからない要求を突きつけた時...
これを聞くとちょうどよい口実ができたとばかりにフランスは...
&ref(milano01.png);
ミラノはかつてオーストリアがブルゴーニュと対立した時には...
神聖ローマ帝国は領邦の中でこそ絶えず争いが繰り広げられて...
レオポルト八世は参戦要請に快く応じます。
オーストリア・フランス両軍はついに直接戦火を交えることと...
&ref(milano02.png);
フランスは自国が支配を強めていたイタリア諸国がフランス側...
オーストリアはフランス戦に備えて国庫には十分な資金を用意...
当事国のミラノはもちろん、他のイタリア諸国も積極的に皇帝...
**将軍レオポルト八世 [#lb79a6ef]
&ref(max02.jpg);
鎧姿のレオポルト八世
レオポルト八世は父にはない贈り物を神から授かっていました。
かつてフィリップ突進公と刃を交えたときに彼を惚れ込ませた...
父フリードリヒ三世が決して戦場に出ようとはしなかったのと...
フランスにはブルターニュ戦争やプロフヴァンス戦争を勝ち抜...
&ref(milano3.png); &ref(milano4.png);
一般兵にも細やかな気遣いを絶やさなかった彼は多くの将兵を...
宮廷にあって策謀を巡らせるのが好きで「蜘蛛」とあだ名され...
時にフランス軍よりも多くの損害を出しながらも、着実に会戦...
フランスは国庫が戦争支出に耐え切れなくなるとともに人的資...
&ref(peace.png);
レオポルト八世はクネオ州をサヴォイアに返還させるという約...
それだけでなく、フランスがアラゴンから奪い取っていたピレ...
これはフリードリヒ三世がハプスブルク家だけの利益を追求し...
ハプスブルク自身にはかつてブルゴーニュ領だったヌヴェール...
イタリア戦争は皇帝の全面勝利で幕を閉じたのです。
**宗教改革 [#lb79a6ef]
さて、フランスの影響力をイタリアから排除した後にフランス...
教皇は精神に異常をきたしたということにして事実上の軟禁状...
&ref(choice.png);
枢機卿の選出にも影響力を行使し、皇帝に敵対的な人物が教皇...
しかし、フランスがイタリア諸侯の反感を買った二の舞を演じ...
フランスに侵略された当事国であるミラノ公国及びクネオ州の...
着実に皇帝権限を強化していったレオポルト八世でしたが、最...
後に宗教改革と呼ばれることになる一大運動が始まったのです。
&ref(protestant01.png);
レオポルト八世は教皇庁の求めに応じて、95か条の論題を発表...
ルターは教皇庁の腐敗、とりわけ贖宥状の販売について鋭く糾...
レオポルト八世は教皇庁の腐敗に一人のキリスト教徒として義...
教皇庁は彼を異端者として処刑することを求めましたが、レオ...
ひとたび自由通行証を与えて召喚したからには、尋問後に断罪...
腐敗した聖職者を野放しにしておいてルターだけを処刑して、...
ひとりの騎士としては称賛される判断だったかもしれませんが...
そして、宗教問題は次代以降に持ち越されることになったので...
* [[第3章 皇帝とペチコート>AAR/華麗なる一族/第3章 皇帝と...
終了行:
[[AAR/華麗なる一族]]
*第2章 中世最後の騎士 [#lb79a6ef]
**レオポルト八世の即位 [#lb79a6ef]
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レオポルト八世
フリードリヒ三世が1486年に泉下の人となったとき、跡を継い...
レオポルト八世として皇帝に即位すると、彼は同君連合という...
ブルゴーニュとハンガリーと同君連合を形成しているとはいっ...
つまりは歴代の皇帝と同様に、絶対的な君主たる「皇帝」とし...
銀行家であるフッガー家一族の融資とフランドル地方からもた...
レオポルトが目を向けたのはオーストリアから地理的に近く豊...
歴代の皇帝がイタリア政策に拘泥するあまりドイツの分裂状態...
それに、普段はいがみ合っているイタリア諸国も皇帝がイタリ...
それでも、レオポルトがイタリアに狙いをつけたのは確かな勝...
**イタリア政策 [#lb79a6ef]
&ref(map01.png);
1485年
レオポルトはスイスとサヴォイアの小競り合いにイタリア諸国...
双方の戦力が互角だったため泥沼化していたこの戦争を皇帝と...
彼はハプスブルク発祥の地であるスイスを敵に回すことも厭い...
そして、皇帝に従いさえすれば既得権益以上のものを手にでき...
ジェノヴァにはライバルのヴェネツィアが押さえていた交易の...
既得権益以上のものを手にするものが出てくれば、当然失うも...
いちばん割を喰ったのはヴェネツィアでした。
ヴェローナ、クレモナ、ブレシアといった豊かな州を手放すこ...
かつてローマ帝国は「分割して統治せよ」という格言の元に属...
「イタリア」というのはかつてのローマ帝国の本拠地であった...
皇帝が帝国諸侯同士の争いを黙認あるいは奨励さえしている状...
しかし、レオポルト八世は諸侯のやりたい放題にさせていたわ...
現に、バイエルンがアンスバッハの支配権を求めて侵攻を開始...
つまり、帝国のあらゆる現状変更には皇帝の承認を要するとい...
帝国でも随一の名門であるヴィッテルスバッハ家ですら、ハプ...
ここにきて諸侯はハプスブルク家に楯突くよりも擦り寄った方...
レオポルトはモデナを併合したフェラーラも外交的手段を持っ...
ハプスブルク家の直轄領は飛躍的に拡大したのでした。
**イタリア戦争の幕開け [#lb79a6ef]
さて、ブルゴーニュ公国領の獲得に失敗し、神聖ローマ帝国の...
もちろん、そんなことはありませんでした。
ブルターニュ公国継承権を持つアンヌ・ド・ブルターニュはレ...
しかし、フランス王シャルル八世は突如ブルターニュに侵攻す...
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アンヌ・ド・ブルターニュ
また、メーン、アンジュ―、プロヴァンスの3州を獲得し、アヴ...
さらに、ジェノヴァの要請に応じてサヴォイアに侵攻した折に...
これまでハプスブルクにしてやられたばかりだったフランスが...
帝国諸侯同士で領地のやり取りがあるのはともかく、帝国外の...
レオポルト八世はフランスが不法に占拠したクネオ州をサヴォ...
これに対しフランスは教皇を担ぎ出して対抗します。
ハプスブルク家の威勢に恐れをなした教皇クレメンス七世はア...
そして、教皇領以外のイタリアは暫定的にフランスの委任統治...
つまり、オーストリア及びフランスが双方のイタリア領の支配...
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叙任権闘争に代表されるように、神聖ローマ帝国の歴史におい...
しかし、ここですごすごと引き下がるレオポルト八世ではあり...
これ以上フランスに大きな顔をさせないために不測の事態に備...
そして機が熟すのを待ったのでした。機が熟すのも待つ忍耐力...
**ミラノ防衛戦争の勃発 [#lb79a6ef]
さて、オースストリア及びフランスの直接的な激突が起こらな...
教皇領以外のイタリアに対する委任統治権を教皇から取り付け...
初めこそ皇帝の高圧的な支配からの解放というスタンスでイタ...
フランス人に交易上の特権を認めろであるとか、対オーストリ...
当初イタリア諸国はフランス及びオーストリアどちらか一方に...
ひとつひとつは基本的に都市国家に過ぎない彼らが皇帝から独...
しかし、フランスからの要求がエスカレートしていくに従い、...
フランスがもう何度目になるかわからない要求を突きつけた時...
これを聞くとちょうどよい口実ができたとばかりにフランスは...
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ミラノはかつてオーストリアがブルゴーニュと対立した時には...
神聖ローマ帝国は領邦の中でこそ絶えず争いが繰り広げられて...
レオポルト八世は参戦要請に快く応じます。
オーストリア・フランス両軍はついに直接戦火を交えることと...
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フランスは自国が支配を強めていたイタリア諸国がフランス側...
オーストリアはフランス戦に備えて国庫には十分な資金を用意...
当事国のミラノはもちろん、他のイタリア諸国も積極的に皇帝...
**将軍レオポルト八世 [#lb79a6ef]
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鎧姿のレオポルト八世
レオポルト八世は父にはない贈り物を神から授かっていました。
かつてフィリップ突進公と刃を交えたときに彼を惚れ込ませた...
父フリードリヒ三世が決して戦場に出ようとはしなかったのと...
フランスにはブルターニュ戦争やプロフヴァンス戦争を勝ち抜...
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一般兵にも細やかな気遣いを絶やさなかった彼は多くの将兵を...
宮廷にあって策謀を巡らせるのが好きで「蜘蛛」とあだ名され...
時にフランス軍よりも多くの損害を出しながらも、着実に会戦...
フランスは国庫が戦争支出に耐え切れなくなるとともに人的資...
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レオポルト八世はクネオ州をサヴォイアに返還させるという約...
それだけでなく、フランスがアラゴンから奪い取っていたピレ...
これはフリードリヒ三世がハプスブルク家だけの利益を追求し...
ハプスブルク自身にはかつてブルゴーニュ領だったヌヴェール...
イタリア戦争は皇帝の全面勝利で幕を閉じたのです。
**宗教改革 [#lb79a6ef]
さて、フランスの影響力をイタリアから排除した後にフランス...
教皇は精神に異常をきたしたということにして事実上の軟禁状...
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枢機卿の選出にも影響力を行使し、皇帝に敵対的な人物が教皇...
しかし、フランスがイタリア諸侯の反感を買った二の舞を演じ...
フランスに侵略された当事国であるミラノ公国及びクネオ州の...
着実に皇帝権限を強化していったレオポルト八世でしたが、最...
後に宗教改革と呼ばれることになる一大運動が始まったのです。
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レオポルト八世は教皇庁の求めに応じて、95か条の論題を発表...
ルターは教皇庁の腐敗、とりわけ贖宥状の販売について鋭く糾...
レオポルト八世は教皇庁の腐敗に一人のキリスト教徒として義...
教皇庁は彼を異端者として処刑することを求めましたが、レオ...
ひとたび自由通行証を与えて召喚したからには、尋問後に断罪...
腐敗した聖職者を野放しにしておいてルターだけを処刑して、...
ひとりの騎士としては称賛される判断だったかもしれませんが...
そして、宗教問題は次代以降に持ち越されることになったので...
* [[第3章 皇帝とペチコート>AAR/華麗なる一族/第3章 皇帝と...
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