AAR/女王想話/第七話 ~終わりの始まり、そして~
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[[AAR/女王想話]]
*第七話 ~終わりの始まり、そして~ [#zb48ac71]
**疑惑 [#vfa9a3ab]
「それが本当に母上からの申し送りなのだな」
「宮廷歴史家の名に賭けて保障致します」
&ref(http://art4.photozou.jp/pub/142/3068142/photo/201995...
突如の母の死は疑惑に満ち溢れていた。
私はプリンスオブウェールズと据え置かれ、次期英国王は女王...
宮廷歴史家は言明しなかったが回顧録を残したという形跡まで...
急死した人間が何故回顧録を用意しているのだ。
何かもがおかしい。
ヨーク公ウィリアム……次期英国王ウィリアム4世に問うても、...
ウィリアム4世は世界各国に配備された軍隊をフランス領に一...
まさか世界を統べるという一族の悲願を諦めようというのでは...
後日、世界一の軍隊、名だたる将軍達が首都アントワープに集...
全ての大臣、将軍、有力な貴族の前で王は宣言した。
&ref(http://art4.photozou.jp/pub/142/3068142/photo/201995...
「皇帝冠を奪い取る」
家臣は皆動揺した。
私は一同を代表して口を開く。
「すでに次期神聖ローマ皇帝位については過半数の選定侯の同...
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「弁えよ王太子。余は諮問を求めているのではない。決定を伝...
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こうして我が大英帝国は神聖ローマ帝国皇帝でありまだ成人も...
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精強な軍隊を誇る皇帝軍は強かった。
倍に近い英国軍を前にして圧勝し、神聖ローマ皇帝としての意...
このポツダム会戦敗北の二日後、在位2年でウィリアム4世は...
あまりにも早い死に誰もが驚かされた。
&ref(http://art6.photozou.jp/pub/142/3068142/photo/201995...
私は王の権限を行使して母であるマリー2世、前王ウィリアム...
&ref(http://art7.photozou.jp/pub/142/3068142/photo/201995...
そこには全ての真相が書かれていた。
'''マリー2世はウィリアム4世の刺客によって殺された。'''
これでいい。
これが真相であれば優しかった母上は天の国に旅立てるのだ。
私は胸の前で十字を切り、ウィリアム4世に感謝した。
突如始まった神聖ローマ皇帝との戦いは良好だったドイツ諸邦...
前王ウィリアム4世が死んだのだから停戦交渉を行なうべきと...
裁可を求める家臣に私は告げた。
&ref(http://art3.photozou.jp/pub/142/3068142/photo/201995...
「皇帝冠を取り戻すまで徹底的にブランデンブルク侯を叩き潰...
かつて前王の出兵宣言を避難したはずの皇太子の変節に家臣は...
そう、英国女王を拒否する帝国などあってはならぬのだ。
奴らにそれを認めさせるか、認めぬのであれば双頭の鷲の旗な...
マリー2世・ランカスターはこう呟いていた。
''平和で苦しみの無い世界を作りたい、と。''
レスター伯ウィリアムは私に教えてくれた。
''平和とは争いの無い状態ではなく、生きとし生けるもの全て...
ウィリアム4世・ランカスターは告げた。
''平和とは協調でもなく、自由でもなく、信仰でもない。''
''寛容なる勝者によってのみ押し付けられるものだ、と。''
母上が、父上が、叔父上が、ランカスターの夢を変えてしまっ...
かつて一人の女王が抱いた形の無い曖昧だったものを精巧な彫...
その造形のなんと美しいことか。
人々に平和を押し付ける為に私は勝者でなければならない。
それが世界を平和にする為に何よりも必要な覚悟だった。
&ref(http://art8.photozou.jp/pub/142/3068142/photo/201995...
こうしてぶかぶかの皇帝冠を被った幼いカール2世から位を剥...
&ref(http://art8.photozou.jp/pub/142/3068142/photo/201995...
さあ旧弊に甘んじるドイツ諸侯よ。選ぶがいい。
私達と共に同じ夢を抱くか。それとも破滅の道を選ぶか。
~ ジョージ・ランカスターの述懐 ~
**帝国改革 [#z6869219]
&ref(http://art7.photozou.jp/pub/142/3068142/photo/201995...
大英帝国から圧力を受け、威信を失ったティムール帝国は崩壊...
武によって打ち立てた帝国が無様な敗北を喫したことにより、...
&ref(http://art2.photozou.jp/pub/142/3068142/photo/201995...
大英帝国の支援を受けた独立運動は全国に広がった。
こうしてホラーサーン、オイラートオルド、チベット、ペルシ...
かつては改革の教えとして広まったプロテスタントは過激かつ...
一方でイングランド王ジェームズがカトリックの腐敗を一掃し...
帝国の規模を考えれば、反乱は恐ろしいほどに少ないといって...
それも同じ教えを紐帯とし、同じ価値観を有する者同士の相互...
&ref(http://art5.photozou.jp/pub/142/3068142/photo/201995...
ジョージ・ランカスターはドイツ諸侯に対して苛烈に接した。
ドイツ諸侯同士が争い、領土を奪うようなことがあれば即座に...
そこには神聖でもなくローマでもなく帝国でもないと言われた...
&ref(http://art3.photozou.jp/pub/142/3068142/photo/201995...
1641年。
長きに渡る十字軍が終わりを告げる。
かつてはコンスタンティノープルを征服し、ビザンチン帝国を...
&ref(http://art4.photozou.jp/pub/142/3068142/photo/201995...
オスマントルコの征服という偉大な事業を成した皇帝は床に就...
初めにイングランド王ジェームズ1世が神聖ローマ皇帝冠を抱...
そして英国に新たな女王が誕生し、巨大な武力によって治めら...
意外なことに彼らは二度目の英国から来た皇帝ジョージを帝国...
諸侯は厳格な父の傘下による繁栄を受け入れつつあったのだ。
&ref(http://art3.photozou.jp/pub/142/3068142/photo/201995...
ジョージの死から三年後の1644年。
神聖ローマ帝国皇帝位は英国王室ランカスター家の世襲となる...
もはやこの帝国が女王を拒むことはなくなった。
この改革を成立させたフレドリック王は4年後にこの世を去る。
&ref(http://art3.photozou.jp/pub/142/3068142/photo/201995...
大英帝国は欧州での地盤を整えた。
次なる皇帝マクシミリアンは西に目を向ける。
その視線の先にはランカスターの慈悲を拒絶したスペインの忌...
&ref(http://art6.photozou.jp/pub/142/3068142/photo/201995...
マクシミリアン帝は新大陸に30万の兵を終結。
カナダ、アメリカ、アルゼンチンを支配下に置く為の戦いを宣...
「新大陸に巣食う賊共を討て」
1649年、こうして新大陸における戦いの火蓋は切って落とされ...
&ref(http://art3.photozou.jp/pub/142/3068142/photo/201995...
**紅葉色づく頃に [#lcbf9634]
あの傲慢な帝国は偽善の仮面を脱ぎ捨てたらしい。
&ref(http://art1.photozou.jp/pub/142/3068142/photo/201995...
1653年には同じ文化を有する隣国アメリカ連邦は大英帝国の属...
マクシミリアンという名の侵略者は我が祖国に対しても包囲を...
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西を目指して植民を続けていた同胞は開拓村を焼かれるか、英...
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ドイツではローマを追われた哀れな教皇が皇帝の慈悲に縋り、...
カノッサでは雪の中、教皇に膝を突いたというドイツ皇帝。
それが今やイギリス皇帝に対して教皇が跪いている。
もはや肉を食らい女を貪る悪徳僧を皇帝は許さず、帝国の傘下...
だが本当にそれでいいのだろうか。
かの帝国の民衆はまるで偉大なる父に守られ、慈悲にすがる乳...
その父が酒を飲み子供に乱暴を振るうようになったらどうする...
我が国のように個々の人々が責任を持って自由な営みを繰り広...
&ref(http://art2.photozou.jp/pub/142/3068142/photo/201995...
帝国の傘下にある国は年々増え、直接統治している土地は広大...
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1670年、ドイツ諸侯は神聖ローマ帝国皇帝及び大英帝国皇帝マ...
大英帝国は更なる兵力を手にし、余剰兵力は新大陸征服に送ら...
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そろそろこの国では紅葉が色付く季節がやってくる。
長きに渡って祖国を苦しめた戦いももうじき終わるだろう。
カナダ政府は明日、大英帝国の属国になることを受諾する条約...
私達も清き教えの元、帝国の繁栄を享受する人形に成り果てる...
…私は考えるのを止めた。
この世で最も幸福なのは白痴の者なのだ。
&ref(http://art5.photozou.jp/pub/142/3068142/photo/201995...
~ とある老兵の述懐 ~
**五賢帝の時代 [#p794808c]
&ref(http://art2.photozou.jp/pub/142/3068142/photo/201995...
1682年、北米を征服したマクシミリアン帝も72歳で世を去った。
次なる皇帝は皇太子時代から将軍としてカナダを征服したフレ...
彼は厚い信仰心を抱き、剣を取らせては勇敢であるという名声...
そしてその評判どおりの卓越した政治手腕の持ち主であった。
彼のことを人々は敬意を込めてこう呼ぶ。
アウグストゥス(尊厳者)フレドリック2世。
帝政ローマの初代皇帝と同じ尊称を得たこの王は先代からの征...
皇帝は残された新大陸国家アルゼンチンの征服に着手した。
孤立しているスペインの忌み子は1692年には陥落し、英国の傘...
&ref(http://art7.photozou.jp/pub/142/3068142/photo/201995...
このあまりにも遅すぎる決定に対しても皇帝は罰することなく...
それはあたかもローマのクレメンティア(寛容)に準ずる行為...
先代のマクシミリアン、そしてフレドリック2世の新大陸を征服...
&ref(http://art6.photozou.jp/pub/142/3068142/photo/201995...
マリー2世以降、70年余りで5人の王が英国を統治した。
ウィリアム4世(在位1621~1623)
ジョージ1世(在位1623~1641)
フレドリック1世(在位1641~1648)
マクシミリアン1世(在位1648~1682)
フレドリック2世(在位1682~1693)
この5人の王を我々は五賢帝と呼んでいる。
まさしく彼等こそが次の偉大なる王の征服の下地を完成させた...
そしてこの時代は宮廷歴史家の休息の時だった。
五賢帝は御伽噺を読むには就任時に歳を取りすぎており、回顧...
彼らの本音を書き取ることができなかったのは一族の技量不足...
しかし我ら一族は次なる役者によって眠りから叩き起こされる...
彼はランカスターの夢を愛し、ランカスターの御伽噺の愛読者...
&ref(http://art6.photozou.jp/pub/142/3068142/photo/201995...
庶子王ウィリアム(william the bastard)
奇しくもノルマン人としてイングランドを征服した王と同じ異...
&ref(http://art8.photozou.jp/pub/142/3068142/photo/201995...
未だ古びた封建君主制にある英国を変革し、王の権利を制限し...
オーフォード伯爵ロバート・ウォルポール卿。
この二人が大英帝国の征服を終わりへ導く役者になると信じる...
&ref(http://art3.photozou.jp/pub/142/3068142/photo/201995...
&ref(http://art7.photozou.jp/pub/142/3068142/photo/201995...
五賢帝の時代を終えた帝国民は庶子の王を完全に拒否していた。
庶子王ウィリアムはまず初めに自らが正統なる英国王であるこ...
&ref(http://art2.photozou.jp/pub/142/3068142/photo/201995...
一方で一人の王に頼る英国の将来を危惧する政治家ウォルポー...
彼の意見の賛同者はこの段階では存在していなかった。
人々は偉大なる征服者に庇護され、指図されることに慣れすぎ...
&ref(http://art5.photozou.jp/pub/142/3068142/photo/201995...
私の胸の高鳴りは止められそうにも無い。
宮廷歴史家一族、一大傑作に携わることができるのだから…。
~ 宮廷歴史家エドワード・ギボン著 「大英帝国興隆史」よ...
第七話 ~終わりの始まり、そして~ 完
次回 第八話 ~孤独なる人~ に続く。
*[[第八話 ~孤独なる人~>AAR/女王想話/第八話 ~孤独なる人...
[[詳しい解説はハートマン軍曹白熱教室 世界征服編最終回にて...
終了行:
[[AAR/女王想話]]
*第七話 ~終わりの始まり、そして~ [#zb48ac71]
**疑惑 [#vfa9a3ab]
「それが本当に母上からの申し送りなのだな」
「宮廷歴史家の名に賭けて保障致します」
&ref(http://art4.photozou.jp/pub/142/3068142/photo/201995...
突如の母の死は疑惑に満ち溢れていた。
私はプリンスオブウェールズと据え置かれ、次期英国王は女王...
宮廷歴史家は言明しなかったが回顧録を残したという形跡まで...
急死した人間が何故回顧録を用意しているのだ。
何かもがおかしい。
ヨーク公ウィリアム……次期英国王ウィリアム4世に問うても、...
ウィリアム4世は世界各国に配備された軍隊をフランス領に一...
まさか世界を統べるという一族の悲願を諦めようというのでは...
後日、世界一の軍隊、名だたる将軍達が首都アントワープに集...
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「皇帝冠を奪い取る」
家臣は皆動揺した。
私は一同を代表して口を開く。
「すでに次期神聖ローマ皇帝位については過半数の選定侯の同...
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あまりにも早い死に誰もが驚かされた。
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私は王の権限を行使して母であるマリー2世、前王ウィリアム...
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そこには全ての真相が書かれていた。
'''マリー2世はウィリアム4世の刺客によって殺された。'''
これでいい。
これが真相であれば優しかった母上は天の国に旅立てるのだ。
私は胸の前で十字を切り、ウィリアム4世に感謝した。
突如始まった神聖ローマ皇帝との戦いは良好だったドイツ諸邦...
前王ウィリアム4世が死んだのだから停戦交渉を行なうべきと...
裁可を求める家臣に私は告げた。
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「皇帝冠を取り戻すまで徹底的にブランデンブルク侯を叩き潰...
かつて前王の出兵宣言を避難したはずの皇太子の変節に家臣は...
そう、英国女王を拒否する帝国などあってはならぬのだ。
奴らにそれを認めさせるか、認めぬのであれば双頭の鷲の旗な...
マリー2世・ランカスターはこう呟いていた。
''平和で苦しみの無い世界を作りたい、と。''
レスター伯ウィリアムは私に教えてくれた。
''平和とは争いの無い状態ではなく、生きとし生けるもの全て...
ウィリアム4世・ランカスターは告げた。
''平和とは協調でもなく、自由でもなく、信仰でもない。''
''寛容なる勝者によってのみ押し付けられるものだ、と。''
母上が、父上が、叔父上が、ランカスターの夢を変えてしまっ...
かつて一人の女王が抱いた形の無い曖昧だったものを精巧な彫...
その造形のなんと美しいことか。
人々に平和を押し付ける為に私は勝者でなければならない。
それが世界を平和にする為に何よりも必要な覚悟だった。
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さあ旧弊に甘んじるドイツ諸侯よ。選ぶがいい。
私達と共に同じ夢を抱くか。それとも破滅の道を選ぶか。
~ ジョージ・ランカスターの述懐 ~
**帝国改革 [#z6869219]
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大英帝国から圧力を受け、威信を失ったティムール帝国は崩壊...
武によって打ち立てた帝国が無様な敗北を喫したことにより、...
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大英帝国の支援を受けた独立運動は全国に広がった。
こうしてホラーサーン、オイラートオルド、チベット、ペルシ...
かつては改革の教えとして広まったプロテスタントは過激かつ...
一方でイングランド王ジェームズがカトリックの腐敗を一掃し...
帝国の規模を考えれば、反乱は恐ろしいほどに少ないといって...
それも同じ教えを紐帯とし、同じ価値観を有する者同士の相互...
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ジョージ・ランカスターはドイツ諸侯に対して苛烈に接した。
ドイツ諸侯同士が争い、領土を奪うようなことがあれば即座に...
そこには神聖でもなくローマでもなく帝国でもないと言われた...
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1641年。
長きに渡る十字軍が終わりを告げる。
かつてはコンスタンティノープルを征服し、ビザンチン帝国を...
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オスマントルコの征服という偉大な事業を成した皇帝は床に就...
初めにイングランド王ジェームズ1世が神聖ローマ皇帝冠を抱...
そして英国に新たな女王が誕生し、巨大な武力によって治めら...
意外なことに彼らは二度目の英国から来た皇帝ジョージを帝国...
諸侯は厳格な父の傘下による繁栄を受け入れつつあったのだ。
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ジョージの死から三年後の1644年。
神聖ローマ帝国皇帝位は英国王室ランカスター家の世襲となる...
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この改革を成立させたフレドリック王は4年後にこの世を去る。
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次なる皇帝マクシミリアンは西に目を向ける。
その視線の先にはランカスターの慈悲を拒絶したスペインの忌...
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マクシミリアン帝は新大陸に30万の兵を終結。
カナダ、アメリカ、アルゼンチンを支配下に置く為の戦いを宣...
「新大陸に巣食う賊共を討て」
1649年、こうして新大陸における戦いの火蓋は切って落とされ...
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あの傲慢な帝国は偽善の仮面を脱ぎ捨てたらしい。
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ドイツではローマを追われた哀れな教皇が皇帝の慈悲に縋り、...
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それが今やイギリス皇帝に対して教皇が跪いている。
もはや肉を食らい女を貪る悪徳僧を皇帝は許さず、帝国の傘下...
だが本当にそれでいいのだろうか。
かの帝国の民衆はまるで偉大なる父に守られ、慈悲にすがる乳...
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我が国のように個々の人々が責任を持って自由な営みを繰り広...
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そろそろこの国では紅葉が色付く季節がやってくる。
長きに渡って祖国を苦しめた戦いももうじき終わるだろう。
カナダ政府は明日、大英帝国の属国になることを受諾する条約...
私達も清き教えの元、帝国の繁栄を享受する人形に成り果てる...
…私は考えるのを止めた。
この世で最も幸福なのは白痴の者なのだ。
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1682年、北米を征服したマクシミリアン帝も72歳で世を去った。
次なる皇帝は皇太子時代から将軍としてカナダを征服したフレ...
彼は厚い信仰心を抱き、剣を取らせては勇敢であるという名声...
そしてその評判どおりの卓越した政治手腕の持ち主であった。
彼のことを人々は敬意を込めてこう呼ぶ。
アウグストゥス(尊厳者)フレドリック2世。
帝政ローマの初代皇帝と同じ尊称を得たこの王は先代からの征...
皇帝は残された新大陸国家アルゼンチンの征服に着手した。
孤立しているスペインの忌み子は1692年には陥落し、英国の傘...
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このあまりにも遅すぎる決定に対しても皇帝は罰することなく...
それはあたかもローマのクレメンティア(寛容)に準ずる行為...
先代のマクシミリアン、そしてフレドリック2世の新大陸を征服...
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マリー2世以降、70年余りで5人の王が英国を統治した。
ウィリアム4世(在位1621~1623)
ジョージ1世(在位1623~1641)
フレドリック1世(在位1641~1648)
マクシミリアン1世(在位1648~1682)
フレドリック2世(在位1682~1693)
この5人の王を我々は五賢帝と呼んでいる。
まさしく彼等こそが次の偉大なる王の征服の下地を完成させた...
そしてこの時代は宮廷歴史家の休息の時だった。
五賢帝は御伽噺を読むには就任時に歳を取りすぎており、回顧...
彼らの本音を書き取ることができなかったのは一族の技量不足...
しかし我ら一族は次なる役者によって眠りから叩き起こされる...
彼はランカスターの夢を愛し、ランカスターの御伽噺の愛読者...
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庶子王ウィリアム(william the bastard)
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オーフォード伯爵ロバート・ウォルポール卿。
この二人が大英帝国の征服を終わりへ導く役者になると信じる...
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五賢帝の時代を終えた帝国民は庶子の王を完全に拒否していた。
庶子王ウィリアムはまず初めに自らが正統なる英国王であるこ...
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一方で一人の王に頼る英国の将来を危惧する政治家ウォルポー...
彼の意見の賛同者はこの段階では存在していなかった。
人々は偉大なる征服者に庇護され、指図されることに慣れすぎ...
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私の胸の高鳴りは止められそうにも無い。
宮廷歴史家一族、一大傑作に携わることができるのだから…。
~ 宮廷歴史家エドワード・ギボン著 「大英帝国興隆史」よ...
第七話 ~終わりの始まり、そして~ 完
次回 第八話 ~孤独なる人~ に続く。
*[[第八話 ~孤独なる人~>AAR/女王想話/第八話 ~孤独なる人...
[[詳しい解説はハートマン軍曹白熱教室 世界征服編最終回にて...
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