AAR/第十九回マルチ/補遺2 時代ごとの砲兵の価値の変遷について
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[[AAR/第十九回マルチ]] #contents 補遺2 時代ごとの砲兵の価値の変遷について *序論 [#l15c0fd0] EU4の戦闘システムは, Vic2と同じく戦線幅システムを採用している. これは他の戦略シミュレーションと違う点であって, このシステム故に圧倒的な数で踏みつぶす戦術の価値が落ちている. 恐らくだが, 数の暴力, 要するにごり押しを抑止すべくこの手のシステムを導入したのだろう. 数によるごり押しが最適解になってしまうと, ゲーム的な戦闘はひどく詰まらないものになってしまうだろうからだ. ただ逆説的であるが, 数の暴力を否定したがゆえに, 質の暴力という脅威も生じている. 圧倒的な質を持つ敵軍に自軍を消し飛ばされた経験は, 多くのPLが有しているのではないだろうか. 例えばPrussiaやら序盤のOttomanと言った連中に, である. 流石にパラド的にもこの問題には敏感な様で, 初期versionから現在に至るまで, 規律を一律半減したりぶっ壊れNIをnerfしたりと様々な調整を行っている. 質の暴力を上手く使う方法として, 最も端的な物はdisciplineを上げる事である. これはtacticityにも影響する都合上, キルレシオに対して2乗, あるいは時間発展も考えれば3乗で効いてくる. 次点でMoraleや各種Combat abilityもあるが, これらを上昇させるのには事前のideaやadviserと言った準備が必要である. これに対し, 比較的容易に対策出来るのが, 砲兵の充足である. (前列が充足されているのは当然の前提として)後列に戦線幅を満たす砲兵を導入することで, キルレシオを相当改善する事ができる. では, どの程度改善されるのだろうか? これを明快に判定する事は, 時代やNI, PPやprestigeによって影響を受けるため難しい. 今回は, 本マルチのMing PL(狂犬)の協力のもと, いくつかのMil Techに対してキルレシオの変遷の検証を行った. 具体的には, Mil. Tech7と14,そして22についてそれぞれ4回ずつ検証を行う. (ダイスの寄与を低減すべく, 4回戦闘し統計量を増やしている) 敵味方の編成は, 戦線幅の歩兵ユニットと砲兵ユニット v.s. 戦線幅の歩兵ユニットで行った. なお, 地形/渡河ペナルティは回避済であり, 将軍ユニットやユニットグループの寄与も取り除いてある. どちらかが敗走するまでの, それぞれの陣営の喪失数をそれぞれの表に示す. その結果を本ページに記す. *Mil. Tech 7 [#rd4ae3ca] まず, 砲兵が登場した直後のMil. Tech7時代において検証を行った. この時代は砲兵火力も低く, それほど差異は際立ったものにならないと思われたが…… |CENTER: |CENTER: 1回目 |CENTER: 2回目 |CENTER: 3回目 |CENTER: 4回目 | |CENTER: 砲兵 + 歩兵|CENTER: 7249 |CENTER: 7186 |CENTER: 5837 |CENTER: 5544 | |CENTER: 歩兵のみ|CENTER: 12396 |CENTER: 12042 |CENTER: 12366 |CENTER: 12131 | 平均キルレシオ : 約&color(red,1.9); やや直感からはかけ離れた結果となった. 既に登場直後から砲兵の火力はキルレシオを大きく変える力がある. 4回統計処理を行ってなおこのキルレシオが得られると言う事は, このような早い時代にして既に砲兵が戦局を変え得る力を有していることを示しているだろう. *Mil. Tech 14 [#r5446725] 次に, 第三世代の砲兵を用いて比較すべく, Mil. Tech14時代のユニットを用いて検証を行った. |CENTER: |CENTER: 1回目 |CENTER: 2回目 |CENTER: 3回目 |CENTER: 4回目 | |CENTER: 砲兵 + 歩兵|CENTER: 9800 |CENTER: 5843 |CENTER: 8606 |CENTER: 7628 | |CENTER: 歩兵のみ|CENTER: 14928 |CENTER: 14894 |CENTER: 18883 |CENTER: 16283 | 平均キルレシオ : 約&color(red,2.1); ここでの結果は, キルレシオ自体はMil. Tech7時代とあまり変化がない者となった. Mil. Tech15以前の時代が全体的に防御よりである事も寄与しているのかもしれない. ただここで着目すべきは, 歩兵のみの側の喪失数が増大している事である. これは, 単純に参加兵数が増えた事と, 防御的なユニット同士の戦いであるがゆえに戦闘が長引くことも一因なのだろう. *Mil. Tech 22 [#gdf4a37c] 最後に, Mil. Tech 22時代の検証結果を示す. これはまだ砲兵の最終世代ではないものの, Mil. Tech20以上で飛躍的に火力が上昇した後であり, 故に検証先に採用した. |CENTER: |CENTER: 1回目 |CENTER: 2回目 |CENTER: 3回目 |CENTER: 4回目 | |CENTER: 砲兵 + 歩兵|CENTER: 6484 |CENTER: 8460 |CENTER: 4140 |CENTER: 9504 | |CENTER: 歩兵のみ|CENTER: 36000 |CENTER: 16596 |CENTER: 36000 |CENTER: 15300 | 平均キルレシオ : 約&color(red,4.4); 4回の検証中2回殲滅があるという凄まじい結果となった. この時代になると, 最早最初に激突したときのfireフェイズですべてが決着する. 着目すべきは砲兵側の損害数が, 戦線幅の増大によって投入戦力が増えたにもかかわらず, Mil. 14時と比較してむしろ減っている事である. すなわち最初のfireフェイズで砲兵の援護のない側は消し飛ばされるのだろう. 要するに, 損害を被る前に相手が皆殺しにされるというわけだ. これ以降の時代については検証を行っていない. その理由は, 結局のところ砲兵ゲーであるのは変わらないからだ *結論 [#n8b09de0] 結論を以下に記す. -比較的初期から砲兵は極めて重要である -Mil. 14付近まではキルレシオ的なバランスはそれほど変わらない -Mil. 16から20にかけて砲兵火力は飛躍的に上昇する -Mil. 22以降では砲兵なしで戦争するのは論外レベルである
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[[AAR/第十九回マルチ]] #contents 補遺2 時代ごとの砲兵の価値の変遷について *序論 [#l15c0fd0] EU4の戦闘システムは, Vic2と同じく戦線幅システムを採用している. これは他の戦略シミュレーションと違う点であって, このシステム故に圧倒的な数で踏みつぶす戦術の価値が落ちている. 恐らくだが, 数の暴力, 要するにごり押しを抑止すべくこの手のシステムを導入したのだろう. 数によるごり押しが最適解になってしまうと, ゲーム的な戦闘はひどく詰まらないものになってしまうだろうからだ. ただ逆説的であるが, 数の暴力を否定したがゆえに, 質の暴力という脅威も生じている. 圧倒的な質を持つ敵軍に自軍を消し飛ばされた経験は, 多くのPLが有しているのではないだろうか. 例えばPrussiaやら序盤のOttomanと言った連中に, である. 流石にパラド的にもこの問題には敏感な様で, 初期versionから現在に至るまで, 規律を一律半減したりぶっ壊れNIをnerfしたりと様々な調整を行っている. 質の暴力を上手く使う方法として, 最も端的な物はdisciplineを上げる事である. これはtacticityにも影響する都合上, キルレシオに対して2乗, あるいは時間発展も考えれば3乗で効いてくる. 次点でMoraleや各種Combat abilityもあるが, これらを上昇させるのには事前のideaやadviserと言った準備が必要である. これに対し, 比較的容易に対策出来るのが, 砲兵の充足である. (前列が充足されているのは当然の前提として)後列に戦線幅を満たす砲兵を導入することで, キルレシオを相当改善する事ができる. では, どの程度改善されるのだろうか? これを明快に判定する事は, 時代やNI, PPやprestigeによって影響を受けるため難しい. 今回は, 本マルチのMing PL(狂犬)の協力のもと, いくつかのMil Techに対してキルレシオの変遷の検証を行った. 具体的には, Mil. Tech7と14,そして22についてそれぞれ4回ずつ検証を行う. (ダイスの寄与を低減すべく, 4回戦闘し統計量を増やしている) 敵味方の編成は, 戦線幅の歩兵ユニットと砲兵ユニット v.s. 戦線幅の歩兵ユニットで行った. なお, 地形/渡河ペナルティは回避済であり, 将軍ユニットやユニットグループの寄与も取り除いてある. どちらかが敗走するまでの, それぞれの陣営の喪失数をそれぞれの表に示す. その結果を本ページに記す. *Mil. Tech 7 [#rd4ae3ca] まず, 砲兵が登場した直後のMil. Tech7時代において検証を行った. この時代は砲兵火力も低く, それほど差異は際立ったものにならないと思われたが…… |CENTER: |CENTER: 1回目 |CENTER: 2回目 |CENTER: 3回目 |CENTER: 4回目 | |CENTER: 砲兵 + 歩兵|CENTER: 7249 |CENTER: 7186 |CENTER: 5837 |CENTER: 5544 | |CENTER: 歩兵のみ|CENTER: 12396 |CENTER: 12042 |CENTER: 12366 |CENTER: 12131 | 平均キルレシオ : 約&color(red,1.9); やや直感からはかけ離れた結果となった. 既に登場直後から砲兵の火力はキルレシオを大きく変える力がある. 4回統計処理を行ってなおこのキルレシオが得られると言う事は, このような早い時代にして既に砲兵が戦局を変え得る力を有していることを示しているだろう. *Mil. Tech 14 [#r5446725] 次に, 第三世代の砲兵を用いて比較すべく, Mil. Tech14時代のユニットを用いて検証を行った. |CENTER: |CENTER: 1回目 |CENTER: 2回目 |CENTER: 3回目 |CENTER: 4回目 | |CENTER: 砲兵 + 歩兵|CENTER: 9800 |CENTER: 5843 |CENTER: 8606 |CENTER: 7628 | |CENTER: 歩兵のみ|CENTER: 14928 |CENTER: 14894 |CENTER: 18883 |CENTER: 16283 | 平均キルレシオ : 約&color(red,2.1); ここでの結果は, キルレシオ自体はMil. Tech7時代とあまり変化がない者となった. Mil. Tech15以前の時代が全体的に防御よりである事も寄与しているのかもしれない. ただここで着目すべきは, 歩兵のみの側の喪失数が増大している事である. これは, 単純に参加兵数が増えた事と, 防御的なユニット同士の戦いであるがゆえに戦闘が長引くことも一因なのだろう. *Mil. Tech 22 [#gdf4a37c] 最後に, Mil. Tech 22時代の検証結果を示す. これはまだ砲兵の最終世代ではないものの, Mil. Tech20以上で飛躍的に火力が上昇した後であり, 故に検証先に採用した. |CENTER: |CENTER: 1回目 |CENTER: 2回目 |CENTER: 3回目 |CENTER: 4回目 | |CENTER: 砲兵 + 歩兵|CENTER: 6484 |CENTER: 8460 |CENTER: 4140 |CENTER: 9504 | |CENTER: 歩兵のみ|CENTER: 36000 |CENTER: 16596 |CENTER: 36000 |CENTER: 15300 | 平均キルレシオ : 約&color(red,4.4); 4回の検証中2回殲滅があるという凄まじい結果となった. この時代になると, 最早最初に激突したときのfireフェイズですべてが決着する. 着目すべきは砲兵側の損害数が, 戦線幅の増大によって投入戦力が増えたにもかかわらず, Mil. 14時と比較してむしろ減っている事である. すなわち最初のfireフェイズで砲兵の援護のない側は消し飛ばされるのだろう. 要するに, 損害を被る前に相手が皆殺しにされるというわけだ. これ以降の時代については検証を行っていない. その理由は, 結局のところ砲兵ゲーであるのは変わらないからだ *結論 [#n8b09de0] 結論を以下に記す. -比較的初期から砲兵は極めて重要である -Mil. 14付近まではキルレシオ的なバランスはそれほど変わらない -Mil. 16から20にかけて砲兵火力は飛躍的に上昇する -Mil. 22以降では砲兵なしで戦争するのは論外レベルである
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