先日、私がDiscordを読んでいると、ある書き込みが私の目に飛び込んできた。
「誰かwikiに、防衛アイデア以外を取得して初手カステラを攻略したAAR、あげたら?」
ちょうどマリオ64解説動画の英訳が完了した私は、脳の休憩もかねてこのAARを書くべく、数週間ぶりにEU4を起動した…
※これより極めて攻撃的な文章が続きますが、ご了承ください。
今回の事件について十分に把握していない者(私含め)のため、簡単に状況を整理したいと思う。
事の発端は当Wikiへの1つの書き込みであった。
「ポルトガルとフランスの最大の違いはフランスエランの士気+20%である。ということで最も必要なアイディアは防御アイディアの陸軍士気+15%となる。」
これに対し、多数の我らが同志たちが反発し、こうして論争が開始されたのだった。
そして、彼は我らが同志たちの主張をことごとく論破していった。
曰く、
「実プレイで士気が低いと戦闘の最初のフェーズでユニットの緑のバーがごっそり減る。」
「規律が高くても士気が低ければ意味がない」
彼の慧眼は海軍の戦略にさえも及んだ。
「外海でガレー船を運用しても倍数いれば勝てる(要約)」
「海軍については2倍のガレー戦で戦えという意見しか見つからない」
このようなEU4のイロハを忘れるために、我々は数千時間EU4をプレイし、そして海外勢の動画を見てきたというわけだ!
その上、我々は「それしか見つからない」意見すら、数千時間にわたって見つけることができなかったのだ!これは壊滅的な、情報収集能力の欠如である!
そして事態はさらに我々にとって絶望的となった。彼の発言がこれだ。
「全然反論になってない面白いコメント多すぎる」
何と嘆かわしい事態であろうか!我らが同志たちはこの程度の理論にさえ満足な反論をできなかったのだ!もはや我々に残された選択肢は、初手で防衛アイデアを取ることしかないのだろうか?
この非常事態において我々の立場は甚だ絶望的なものとなっているが、どうか我々に検証の機会を与えていただきたい。
検証せねばならないことは次の2つである。
・初手防衛を取らずにカステラを粉砕できるのか
・質量ともに勝る相手に対し、ポルトガルは対抗できるのか
この検証がより良い戦略の構築に役立つことを願い、私はこれよりAARを執筆したいと思う。
防衛アイデアとは、軍事系アイデアの一つで、防衛に重点を置いたグループである。
その能力がこれだ。
No | 名前 | 効果 |
① | 戦地任官 (Battlefield Commissions) | 戦闘から得る陸軍伝統+100% (Army Tradition From Battles) |
② | 軍事演習 (Military Drill) | 陸軍士気+15% (Morale of Armies) |
③ | 機動力改善 (Improved Maneuver) | 新規に雇う将軍、征服者の機動+1 (Land Leader Maneuver) |
④ | 連隊制 (Regimental System) | 陸軍[常備軍]維持(補充)費補正-5% (Land Maintenance Modifier) |
⑤ | 防衛精神 (Defensive Mentality) | 要塞維持費-10% (Fort Maintenance) |
要塞防御力+20% (Fort Defense) | ||
⑥ | 補給の強化 (Supply Trains) | 兵士補充速度+33% (Reinforce Speed) |
⑦ | 現地徴発の改善(Improved Foraging) | 陸軍損耗(Land Attrition)-25% |
コンプリートボーナス | 敵損耗(Attrition for Enemies)+1 |
今回問題となるのはこの士気UPである。果たして本当にこの+15%は「必須」なのだろうか?
では検証を開始しよう。必要なことは先ほど挙げた通りである。
だが実のところ、全ての検証はただ1戦、初手のカステラ戦だけで行うことが可能である。
理由を説明しよう。
・初手カステラ戦時点で、既に両国間に軍質差(1500頃の仏ポ間と同程度)が存在する
・相手側の軍量はこちらの倍である
故に、1戦の勝利で反証可能となるのだ。
カステラの強みは以下の通りである。
・そこそこ強い軍質、軍量
・それなりの経済力
・オーストリアなどとの同盟
一方、弱点は以下の通りである。
・初期君主、後継者(いずれも無能)
よって、必要なことは以下の通りとなる。
・軍質、兵力(FL37)への対処
・同盟国の参戦阻止
・速攻
軍質、兵力の問題については、FL突破、アドバイザー、戦闘そのものの回避で対応可能である。
では同盟国についてはどうするのか?
実は、パラドはこのための救済を用意しているのだ。
それは初手ナバラNoCBである。
ナバラは多くの場合初手でカステラと同盟するため、迂回宣戦に利用可能である。
その上ナバラはカステラ以外との同盟がほぼ不可能なのだ。
つまり、事実上カステラとの一騎打ちになる。
従ってチャートは以下の通り。
Free Company、軍質アドバイザーを雇用
↓
包囲持ち将軍を引けるまでガチャ
↓
摂政期間終了後即ナバラに宣戦
↓
敵主力を回避しつつ各個撃破
↓
トレド、ブルゴスと各州を占領し講和
↓
カステラの同盟を破壊
本走時にはチャートを組んでいなかったため、カステラの同盟を破壊し忘れ、多めに領土を獲得している。
とはいえVP80%程度での戦勝を実現しているため、十分に勝利可能なことが実証された。
忘れずにレオンコアを回収し、停戦明けに宣戦布告できるようにしておこう。
ちなみに当初、私はカステラ、アラゴン等のライバルについて吟味する予定だったが、2回目で適切な外交を引けなかったためアドリブで解決した。
難易度は、フェザーンでトレムセンと同盟し初手チュニスを殴るチャート程度でしかない。(要するに簡単)
2戦目以降はカステラとの一騎打ちになるため、おそらく余裕である。
順調に拡大できれば、ADM10までにスペイン化に必要なプロビを押さえることができるだろう。
エピゴーネン達は次のように主張している。
「周辺の大国であるカステーリャ(スペイン)・フランスはいずれも陸軍士気にバフが乗る。」
「規律に差が出ない序盤の士気差は侮れず、このアイデアは2番目に士気差を埋めることが出来る。」云々、云々
こうした敗北主義的おしゃべりは、実のところ何の意味も持たない。
なぜなら、ADM5までにカステラを粉砕するため、2番目どころか、そもそも防衛アイデアを取得することが不可能なのだ。
これに対し、エピゴーネン諸君は以下のように反論するであろう。
「カステラを倒したところで、軍質は変わらない」
この「反論」は一見正しいように見えるが、実際にはやはり大きな間違いである。
これについて、彼らはエピゴーネン学派の牙城たる各国戦略/ポルトガルにおいて、自ら反論してしまっている。
「大量のコア化コストを払い、イベリア半島のほとんどを征服してようやくスペインになれる」
そう、ポルトガルはスペインに変態できるのだ。スペインに変態してしまえば、もはや軍質云々という問題は存在しない。
これ以上の反論が存在するだろうか?
また、FLの問題を持ち出すことも、やはり自らの敗北主義を自白する以上の意味を持たない。
FLなど、ただの数字でしかないのである。
私は今回FLを超える物量を投入し、そして最小限の借金でカステラに勝利している。
その上、FLの問題は拡張により解決することが可能だ。
これについても彼らは自らこう発言している。
「FLに関しては(中略)建設・投資に回せるだけの財政的な余裕ができるまでは厳しい。」
そう、FLが厳しいのは、「余裕ができるまで」でしかない。また、通常の属国はFLを増やす効果を持っている。
北アフリカ、イベリアなどに属国を持つことで、一切の問題は解決されるのだ。
そして、彼らの理論的破産は彼らが防衛アイデアを取る最大の理由と主張する、陸軍士気の問題においても露呈している。
防衛アイデアで士気を15%上げられると彼らは主張しているが、顧問によって士気を10%上げることが可能なのだ。
元の士気が低い序盤において、5%差など誤差に過ぎない。
そう、初めから防衛アイデアを取る必要など存在していなかったのだ。
最後に、フランスのフォッシュ元帥*1の言葉を載せておこう。
「今まで誰も防衛に成功しなかった。攻撃、攻撃、猛攻撃を加えろ!」
アイデア自体不要
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