AAR/米 沢 幕 府 !
都市名 | 推定税収(万ドゥカート) | 推定生産収入(万ドゥカート) | 推定人口(万人) |
米沢 | 12.6 | 6.4 | 75 |
直江津 | 5.2 | 25.7 | 7.3 |
コンスタンティニエ | 18.9 | 15.5 | 78 |
ここ米沢は『世界三都』に列する巨大な都市だ。
しかし、『世界が焦がれる都市(コンスタンティノープル)』、『夢を超えた街(直江津)』のような美称を持たない。
うち捨てられた公共工事。それにくたびれた田畑がえんえんと続くばかりで、これといった美点がないからだ。
天守のない城は朽ちるにまかせてあり、都にあるべきはずの防衛機能もない。
欠点は列挙しきれない。
ただ、ひとが無数にある。おそらく100万人はいる。
要するにスラムである。
ロペス・パチェコ『ヨネザワ 驚異の旅』(1640年)より

さて、開府祭りの最終日。
『かぶき座』に聖歌が響き渡っている。
入市式を終え、演劇に招かれた海外使臣がそろり、そろりと入場してくる。
正面桟敷の来賓側にはヌエバ・エスパーニャ副王を中心に、米沢大司教ルイス・ソテロ、フィリピン総督コルクェラなどが列席し、威風あたりを払う。
幕府側は伊達政宗、愛姫夫妻をはじめ片倉小十郎、将軍家元康、松平忠輝らが英姿颯爽として、
財界の住友友以、淀屋言當、大賀宗伯、鴻池直文らは副王の知遇を得ようといそがしい。
本番5秒前†
「成実どの率いる『米沢一派』が、副王をひとにらみして退場していきますね」
「それにオレ見てニヤッともしたぞ。あぶねえ奴だ」
「あっツバまで吐きやがった!きたねえ」
「もう奴はただの老いぼれよ。捨て置け」
「……ところで演劇ってなんですか?」
「そろそろ始まる。黙って見とけ」
「……」
「これは殿ですね。反省しましょう」
「米沢一派の仕業だな。クソが」
(ざまあ)
古代地中海世界
われらが海——は途方もない拡がりを見せていた・・・!
カルタゴの航海者ハンノは紀元前450年頃 早くもギニア湾に到達し |
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最盛期のローマ人は、紅海から年120隻の船をインド洋に送り出し、海路中国世界に達する。 さらに最古の地球儀を作ったマロスのクラテスは アフリカ廻りのインド航路をすでに構想していた。 |
しかし
そして
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非道な悪魔イスラムと 欧州半島の’’付け根''に巣喰う浮浪者に挟撃され 神の栄光を広めるすべのない |
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堂々たる封建社会が成立し 温暖化が到来。天与の才能により技術が発展し、生産力が向上。 人口が急増しヨーロッパの外に展開していった。 |
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地中海に向かっては十字軍 内陸では東に向かって北方十字軍 イベリア半島ではレコンキスタ |
さらにシルクロード、シーロードを失っていた西欧は
14世紀、念願の独自航路開発に成功する。
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欧州人の3分の1くらい死にました。 おやすみなさい。 |
13世紀終盤すでに黄昏の陽がさし始めていた欧州半島を
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気候は一転寒冷化。経済は落下。 領民と領主は闘争を激化させ、一方で飢饉が頻発し廃村があいついだ。 |
だが
広場に転がる死体を片づけながらも
西欧人は夢想をやめなかった
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マルコポーロが記した黄金の国を 十字軍の土産話に聴いた、眩いほどの贅沢品の数々を そして、なにより黄金の価値を持つ万能薬、胡椒を
のどやかで、洗練された豊かさに満ちた世界 |
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コンスタンティノープルの陥落 近代の扉が、重々しく開かれた。 ステップロードの出口すら封鎖され、 いよいよ逃げ場がなくなった欧州半島。
その頃、人口100万人程度の、何も生産しない 世界の周縁の地中海の、かつて周縁であった小国が 未知の大海に脱出を試みていた |
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アヴィス朝ポルトガル。最も若く、最も敬虔で、最も命知らずの王国。 抑えようもない炎は海を超え なんと金の集積所、セウタを一日で陥落せしめた。 |
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ただし、イスラム隊商はセウタを回避した。オワタ。 交易はなく、防衛費ばかりが嵩む。 とまれ主目的は布教である。 とまれかくまれ、西欧が半島を脱出したのである。ハジマタ。 |
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始まった史上最大の冒険。それを主導したのが、かのエンリケ航海王子である。 |
船酔いジジイ。学校なんて作ってないし、航海事業におけるエンリケの仕事は3分の1程度らしい
大西洋の南下から流れて10年。ある難所をどうしても抜くことができないでいた。
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ボジャドール岬 怪物が棲まい、海水はぐつぐつと煮えたぎる『世界の果て』と信じられ みな怖じ気づいて引き返す。 |
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ようやく1434年、独自に開発したキャラベル船で怪物を爆殺。 船に乗ってるので海水の温度もわりと大丈夫で迂回に成功。 |
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出費に見合うリターンがない、と反乱の危機に瀕していたエンリケは、 異教徒を保護した上、無明を照らし文明化する事業をはじめる。 この慈悲深いベンチャーは大当たりし、冒険事業も継続される。アーメン。 |
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リスボンから3000km南下した偉大なるエンリケの死。 ちょっと後に商人フェルナン・ゴメスが2、3年で同じくらい南下したけど とにかくエンリケは偉大なのです。アーメン。 |
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そして1488年嵐で漂流していたディアスが、北上したところに喜望峰があった。 インドはすぐそこだ!いくぜ! |
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ついた。スペインが。 ようやくカナリア諸島を征服しただけのスペインが。 インディアスについた。 |
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さらにコロンブスがポルトガルをおちょくったせいで イベリア兄弟間の緊張が、デンジャラシングだったが |
愛する兄弟よ、十字架に誓え!
兄は西へ、弟は東へ。
戦いを聖とし、聖地を取り戻すのだ。
容赦はいらない。……悪魔どもには情けはいらない。……獣声を気にしてはならない。
剣を持て!燃えるこころが凍てつく前に剣を持て!正義の剣を異教徒の血で赤く染めたまえ!
弓をとれ 銃をとれ 驟雨のような地獄を放て!
アフリカを、アジアを、インドを
その果ての果てまでを主に捧げるのだ
キリストの再臨は近い。最後の鐘が響めくのだ
愛する兄弟よ、十字架を掲げろ!
終わりを始めるのだ……。
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神の援護。6年後ポルトガルも西回りでインドについた。 アジアに到着したのだ。 そしてインド洋は真のエデンであった。 極めて自由で、豊かで、平和で、 それゆえ完全に堕落しきっていた。
神から賜りし富を守る、その聖なる意図がない。 ポルトガルが持つような戦艦がない。技術がなく知識を得ても作れない。 無知蒙昧な不信心者は許せない。 征け 進め かかれ! 無知の闇を照らし、キリストに捧げるのだ! |
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決戦。ディーウ沖の戦いで最強のマムルーク朝を一方的に粉砕 インド洋の絶対命令権は気高きポルトガルの手に渡った |
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さらに紅海を封鎖しレヴァント交易の締め上げは成功。 ジッダへは6年間商船の入港がなくなり、 アレクサンドリアの関税収入もゼロとなる。 マムルークは滅びへと向かう |
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最後の戦い。マムルーク朝に変わって、地中海では敵なしのオスマン帝国との決戦。 ディーウ海戦でポルトガルは勝利(1538) 名実ともにポルトガルがアジアの海を征服した |
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超大国の可能性を有していた『第三の男』フランスも、アジアの価値に気づいた。 自らの名を冠したとみられる超大型戦艦『グラン・フランソワーズ』を建造するが |
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聖霊と兄弟愛に突き動かされ、世界を手分けして、平定していった2国は |
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1580年、ついに一つとなった。 かくして世界は征服された。 |
わずかに残る反乱軍との戦いを継続しながら
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かくいうこの政宗も、貴国とは松平遣欧使節以来、信仰を共にする浅からぬ仲 |
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