AAR/第十九回マルチ

第二篇 〜花咲く国際闘争のかげに〜

Brandenburg一日目

Brandenburg PLが風邪で席を空けることとなった.
時節がら冷え込む事もあり, 長引かないよう大事を取ってもらいたい.
そのため筆者がMingから移ることにした.
この日, Mingは代理人不足によってAI操作となってしまったが(一応Ming PLの合意は取っている),
正統性を回復済であるし, 致命的な損失はなかったので, Ming PLにおかれてはどうか許してほしい.
まあ, 何かあれば代理を用意できなかった筆者の不徳が原因なので, その場合は腹を括る覚悟ではあったが...

なにはともあれBrandenburgである.
ご存じ本ゲームの最強国家ではあるが, それはNIを解禁しきればの話であって,
idea解禁前のBrandenburgはちょっと大き目のドイツ諸侯(ついでに選帝侯)というだけの存在である.
ただideaを開けきれば正に鬼神のごとく強いので, 序盤こそヘタれててもも,
中盤以降のluck国家補正と合わせて盛り返すこともある.
完全に余談だが, 筆者は一度, berlinすら失い2-3プロビ国家まで落ちぶれたbrandenburgが, 1700年に北ドイツを統一していたのを見たことすらある.

しかしBrandenburgは強NIの代償として制約も強く, 皇帝と同盟せずに拡張すると,
プロビが使い物にならなくなるUnlawful Territory(以下UT)を連打され,
かと言って諸侯を外交併合すれば, その他の諸侯に外交ペナが付くというストレスフルなHREの仕様と戦う必要がある.

さらにこれだけではなく, 序盤はとにかく経済(特に交易)が貧弱なので,
ドイツ交易の心臓部たるlu:beck nodeに進出してこれを補う必要があるものの,
当nodeの主要部は, imperial free city(帝国自由都市)たるBremen, Hamburgの両OPMに抑えられている.
これら自由都市を殴るとほぼ確実に*1皇帝が敵側に立つため, よほど拡大しない限り直接殴ることは不可能だ.
かと言って, つり出し宣戦で彼らを併合することも推奨できない.
なぜならば, つり出し宣戦した相手からプロビを毟ることはAEを1.5倍にするため,
ただでさえHRE内部におけるAEペナルティがあるのだから,
自由都市特有の高devも加わって, 一撃でCoalitionの危険域まで逝きかねない.

Brandenbg : アー逝きソ…逝く逝く…逝きスギィ!(AEが)

……また, 交易の主要部を抑えつつも自由都市でないlu:beckとEast Frisiaだが, こいつを殴ろうにも大抵trade leagueの方が強いため困難だ.
CoT兼エーレスンド海峡(Sound Toll)たるシェラン島を抑えるdenmarkに至っては語るに及ばず, である.
そもそもシェラン島への上陸は, 史実swedenのように凍った海峡を押し渡れるならまだしもゲーム的にそれが出来ない以上, 制海権無くしては困難である.

そのため, 唯一brandenburgに対して相対的に脆弱なpomeraniaに拡張の矛先は絞られるわけである.
案の定, Stettinを取って商人estateに放り込むだけで, 劇的に交易収支は改善した.

dGokHw6.png

左が筆者が代理する直前(1473年)の収入状況で, 右が筆者が代理し終えた後(1490年).
コンドッティエーリと賠償金による収入を差し引けば, 7.71 ⇒ 14.76と倍近い伸びである.

交易収入が非常に伸びている事を確認できる.
他にもtaxとproductionも伸びているが, これはestate配置を最適化した事に起因する.
このestate配置の最適化については後に別ページを作成し, そこで詳細を述べる予定である.

国益を重視してEnglandからのDenmark戦争へのお誘いを断り続けるスタイル

実プレイ中Englandに, "一緒にデンマ攻めよう!"と何度も誘われた.
その都度"正規PLと約束してたから!(してない)"や
"denmarkの土地上げるから!"と言われるが,
適当にガン無視して自分の戦争に専念しておいた.
英仏対立という露骨なまでの危険牌にかかわり合いたくなかったというのもあるが,
そもそも何度言われようと, (いやengにデンマ食われた方がむしろ厄介だし......)と筆者は心中思っていた.
そもそもbrandenburgにとれば, Englandの高い重商主義(Mercantilism)の関係で,
彼女がLu:beck nodeに入ってくるとdenmarkが持っていた時よりむしろ収入が下がるのだ.

念のために解説しておくが, 重商主義1%ごとに土地から生み出されるtrade power(TP)は2%ずつ上昇する.
そしてフランクフルトやハンザ / イタリア諸都市など,
一部の商業共和国を除いて開始時点の重商主義は一律10%だが,Englandは25%の重商主義を持って開始する.
5プロビ以上を保有する国家において高重商主義を有するのは, 僅かにEngland, Venice, Novgorodの3国にすぎない.

それだけでなく, 君主のAdmが2以上であり, なおかつCalaisを保有しAntwerpenを所有「しない」時に
"Designate Calais as The Staple Port"というディシジョンを押すことができる.
わずかAdm. 40を対価とし, 重商主義を10%も上げてくれる素晴らしいディシジョンである.
つまり, Englandの重商主義は他国より25%も高くなり, これによって土地から生み出されるTPは他国より50%も高い値を持つのである.

さらにはparliamentシステムによる重商主義の上げやすさも相まってDenよりEngに土地を持たれている方が,
「Brandenburg以外の」国のTP割合が上がり, すなわちBrandenburgの取り分が下がるのである.

要するに, このLu:beckでEnglandに食わせてやるタンメンはねえ! という訳だ.
Brandenburg PLが金欠だとよくこぼしていたが, この仕様を知らないだけではないだろうか......

ともかくBrandenburgとEnglandの関係は, England優位の関係である.
Engは海賊と交易によってBraを破産, あるいは拡張を阻止せしめる事ができるが, Braは何も対抗手段を有さない.
故にEngは経済と言う綱を握り続けることでBraを"ポチ", すなわち体のいい番兵にできてしまうのだ.
次のマルチ以降でbrandenburgに露骨にすり寄るenglandがいたら"そういうこと"だと思えばいいだろう.
Englandからしてみれば, Brandenburgはある種理想的な尖兵なのだから……

ottによるfraの介護

Fraのやらかし

一方英仏対立を抱えて余裕がないはずのFranceであるが, burgundyに殴りかかったところ反攻を受け, 瀕死になっていた.
なーにやってんっすかねえ......

xJRyckm.jpg

南仏まで追いつめられるFra軍の図

〜VCにて〜
Ottoman : あれFrance負けてない? 大丈夫?
France : 大丈夫じゃない
France : いや(敵の)shock6将軍さえいなければね... 
筆者 : 国の数が増えるとそれだけ試行回数が増えて(AT100将軍の)イベント引きやすくなるからね
Ottoman : しょうがないなあ...助けに行ってあげるよ
France : マジですか!
(中略)
Ottoman : Ottoman軍を食らえー
France : 頼りないFranceにOttomanの救援がスーっと効いてこれは...ありがたい
jrCV8Lw.jpg

一気に押し戻されるburgundy軍

流石にこの時期のOttoman軍, しかもイェニチェリ付きの軍の威力は凄まじく,
敵対するBurgundy陣営を文字通り溶かしているようだ.
うーんこの介護プレイ.
まあFrance PLは自分で言ってるように老犬もとい老人だからね, しょうがないね.
参考までにこの日のFrance PLの発言を示しておこう.

〜プレイ開始前の全体チャットにて〜
France : 腰が痛い
France : 肩も痛い
Songhai : ギックリ腰は突然やってくる
Songhai : 膝から落ちたよw
France : 年かな……
筆者 : ついこの前まで●●生だったってことは, まだ〇〇歳くらいやん
France : キャピキャピの女子〇生と学校性活してましたよ? 
筆者 : キャピキャピって言葉そのものがジジくさい
France : 犬的に〇〇歳はもう老齢だから

なお身内の事で恐縮だが, 筆者はFrance PLとカラオケに行ったことがある.
彼が重戦機エルガイム*2の主題歌や津軽海峡冬景色*3を熱唱する姿を見たときには,
流石に唖然としてしまった. やっぱり老犬…もとい人じゃないか(呆れ).

操作が老犬とはいえFranceである.
Ottomanの助力もあって, 無事ここからBurgundy相手に巻き返し,
さらに継承イベントで彼女の西部領土の獲得に成功した.
この一連の対Burgundy戦で, Franceは心情的にOttomanへと傾いただろうし,
対外的には仏土両国の友好を強く印象付けるものであった.

Burgundy継承

またここで, 低地側も無事Ausに継承されたようで,
マルチの幹事としての筆者は内心胸をなでおろしていた.
なぜかというと, ここは希にとんでもない国に継承されることがあるからだ.
すなわち, Castileである.

どうも最近Castileに継承される確率が上がった気がするので
イベントファイルを覗いてみたところ,
かつては相当難しかった条件が, 運次第では狙えるように変更されていた.

ここでCastileが継承すると何が嫌か, ということだが,
単純に誰も得をしないだけでなく, ほぼ確実に西欧情勢が大荒れになるからである.
誰も得をしないというのは, FranceはCastileに包囲され地理的に損をし,
EnglandはrivalのCastileが強大化して損をし,
Castileは対仏同盟候補であるAustria / Englandのヘイトを買い,
そのうえ非常に守り難い飛び地を抱えてしまう.
低地は防御困難なだけでなく,
Castile憎し故に英仏同盟を誘発しかねない.
初期からそういうグダりそうな戦争が起きると
大抵中盤になる前にゲームが終わってしまうので(メタ的な意味で)嫌なのである.

なんにせよ, 無事に豊かなburgundyの継承に成功したFranceとAustriaは強大化し,
依然としてAusに牽制されるにせよ,
France PLの自由裁量で動かせる領分は大きく増えただろう.
そしてOttomanがFranceを強力にバックアップしたことは,
英西 (+ Aus)同盟に対して勝利しうる戦力をFranceが得たことを示して余りある.
英仏対立の終わりが近づいていた.

余談

プレイを開始したとき, 筆者のEU4に見慣れたポップアップが表われる.

筆者 : あれ......?
Muscovy : どうしました?
筆者 : サーバーロスト出たんだけどプレイできてる......?
Ottoman : プレイヤー一覧だと(筆者HN)さんいますけどねえ
筆者 : サーバーロストのPOPうぜえwww
Muscovy : ブリテン島隠しておけばいいんじゃないかな

この日のプレイ中, 筆者のEU4には延々下の画像のようなPOPが出ていたが,
立て直すのは面倒なのでそのまま続行してもらう. すごくじゃまだった (小学生並みの感想)

PWivY9E.jpg

おいパラドなんとかしろ.

To be continued……?
=>AAR/第十九回マルチ/第三篇 〜欧州のほう〜


*1 仕様上, 破産寸前までノックアウトし, 兵のわき潰しで人的を涸らしてすらも, 自由都市を救援しかねない
*2 1984-85年放送
*3 1977年!

トップ   新規 一覧 検索 最終更新   ヘルプ   最終更新のRSS