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人的資源はEU4における基礎リソースの一つであり,これが尽きてしまうと当然ながらそれ以上の正規兵の徴兵ができず,継戦能力を失って1回の戦闘の敗北や要塞包囲の消耗が負け及び反乱の成功に直結する状況になってしまう。
ここではそのような事態に陥ることを避けるためにプレイヤーが取るべき行動について紹介する。
まず、人的資源の確保の考え方は2通りありそれは人的資源の消費を減らすことと人的資源の収入を増加させることである。
傭兵は自分のもっている資金のみを利用して召喚できる独自の人的資源プールを持った軍事ユニットである。一般的に傭兵は正規兵よりも高価である分,傭兵に人的資源を使う行動を行わせれば,正規兵の人的資源消耗は一切無くなる。傭兵の運用に関する指針については別ページで紹介するので雇用に不安があるのであればそちらも参照してほしい。
傭兵を利用した人的資源節約と似た考え方として,同盟国・属国軍に人的資源を使う行動をさせるというものもある。軍の結合許可や属国のMilitary Focus,州画面からできる攻略指示を活用することで同盟国軍をうまく操作することができるので,それにより人的資源の節約を狙う。
戦闘は最も人的資源を消費する行動である。継戦能力を維持するという観点から考えると,戦争においては必要最小限の戦闘のみ行うことが望ましい。具体的には敵の合流を阻止するための各個撃破や包囲されている要塞の解囲などである。また,戦闘を行うことで戦勝点を稼げるタイプのCBも存在する。この場合には積極的に戦闘を行う方が早期の戦争終結を狙えるが,別の方法で人的資源の消費の対策を取るべきである。
戦闘を回避するための軍の運用法としては、見えている敵の大軍は避ける,敵戦力が自国の軍勢より小さい程度の規模で集結しているのであればこちらも同数程度の軍勢を用意し,追いかけるなどして動きを牽制するといったことが挙げられる。
上記で述べた通り,戦闘は最も人的資源を消費する行動である。では,やむを得ず戦闘を行わなければならない場合はどのように損失を減らすべきだろうか。
考え方の一つはダメージに関係する軍質を向上させることだ。*1NIやアイデア,軍熟練度等の効果で直接的にダメージを減少させたり,規律や各兵科の戦闘力を上げたり,また編成を適切に整備したり良い将軍を付けたりすることによってそれは達成される。
もう一つは戦闘の仕様を理解しそれを利用することである。戦闘では前列の部隊と後列の部隊に分かれるが,消耗が大きいのは前列中央の部隊になる。この前列中央の部隊が傭兵や同盟国軍になるように,つまり行軍を調整して正規軍が傭兵や同盟国に対して遅れて戦場に到着するようにすることで消耗を引き受けてもらう。同盟国を利用するなら将軍の機動pipの差と軍の結合をうまく使うのも有効。
また,当然ながら地形をうまく活用してダイスのマイナスの影響を受けない・敵に押し付けるようにすることも重要である。
要塞は包囲することで毎月各連隊に1%の消耗を発生させる。戦争において最も戦勝点を稼げる行為は要塞を落とすことであるため,要塞包囲によって発生する人的資源の損耗は一種の必要経費である。しかし,戦争の目的がはっきりしており目的の達成のために必要な戦勝点または落とすべき要塞*2が分かっているならば,攻略すべき要塞の数は絞られる。同盟国や属国の軍に上手く攻略指示を出すことで自ら要塞包囲する必要性はさらに低くなる。このような工夫をして包囲自体を減らすことが人的資源の消費を抑えることにつながる。
また,包囲人数を最小限にすることも重要だ。Lv2要塞なら最低6連隊,Lv3要塞なら最低9連隊が包囲の進行に必要である。損耗により包囲の進行がストップしないようにすることを考えると,効率よく要塞包囲できる包囲人数の最小限は(要塞の包囲に必要な最低連隊数)+(1連隊)となる。具体的にはLv2要塞なら7連隊,Lv3要塞なら10連隊だ。ただし,敵を撃破していない状態で包囲に必要な最低連隊のみで包囲させると敵に捕捉された際敗北する可能性が高いため隣接州に十分な数の軍を置いておくと良い。
さらに,包囲を早めることも消耗の低下に貢献する。代表的なものを挙げると包囲pipの高い将軍を利用する,アイデア・軍熟練度などで包囲能力/Siege Abilityを向上させる,要塞のレベルに応じた数の砲兵を用意する,軍事点を消費して城壁破壊する(要:Mandate of Heaven),沿岸の要塞であれば沿岸を船で封鎖するといったものがある。
ちなみに要塞に関する軍事アクションとして突撃/Assaultがあるが,これはうまく使えば包囲を非常に早く終えることができるものの工夫をしなければ多くの人的資源を損失してしまうので,人的資源の節約の観点からは戦闘以上に避けたい行動である。
敵が敵損耗/Attrition +1のアイデアを持っていたり,熱帯や冬,乾燥といった州補正がついている場合,通常の包囲であっても多くの消耗が発生する。さらに,各州には開発度や地形,気候,軍事技術に応じて供給限界と呼ばれる数値が存在し,その値よりも多くの連隊を州に駐留させていると損耗のペナルティが発生する。これらを避けるために,まず供給限界より多くの軍隊を州に置くことは特に危機が迫っている状況でない限りは避けるべきである。また,機動pipの高い将軍を付ける,敵領内ではできるかぎり少ない連隊で包囲(特に消耗の発生する州では2連隊が効率的)するといった工夫も考えられる。
損耗の回避には陸軍消耗/Land Attritionを減少させる補正(防衛/Defensiveアイデア7番目の-25%が代表的)を利用するのも有効ではある。しかし,この補正はあくまで消耗が生じている前提でその消耗量を減らすものであるので基本的には消耗が発生しない状況を維持するようにしたい。
これ以外のやや発展的な消耗回避策として,諜報網などで包囲能力を向上させ包囲に必要な期間を30日未満に短縮した上で月初(2日)に包囲したい州に到着するように軍を動かすという方法がある。消耗の判定は毎月1日に行われるが,自国の占領下であれば敵損耗からの消耗は発生しないのでこの方法を使うことで供給限界以外の損耗を完全に回避することができる。
人的資源の消費は消耗した軍隊の補充を行うことで,また軍を雇用することで発生する。なので補充を最小限に抑えたり,軍の雇用を抑えることで人的資源の消費を(一時的に)減らすことができる。補充を最小限に抑えるにはユニットを右クリックし,出てきたインターフェースの右側にある連隊の統合/consolidating regimentsをすることで行う。このコマンドはその時点の連隊の充足率が最大になるようにし,0人の連隊が発生した場合はその連隊を切り捨てて補充が行われないようにする。注意点として,傭兵にこの操作を行っても充足率が上がるだけで,0人の連隊にも補充が行われる。
反乱軍は消滅させるには要求を受諾するか撃破する必要がある。受諾しても問題の無い内容であれば受諾すれば良い*3が,分離独立派や分権主義派の反乱は要求を通される前に鎮圧するべきである。武力鎮圧以外に反乱を抑える方針としては,発生している州不穏度を抑える(改宗,戦争疲弊減少,文化受容,過剰拡大減少,友軍の駐留と反乱の自動鎮圧,アイデア,正統性系ステータス,自治度の手動上げetc. 対策を行う場合は上から順に行っていきたい)ことと,過酷な処置/Harsh Treatmentを使うことが挙げられる。
ここでは特に後者について解説する。過酷な処置には反乱軍の規模に応じて軍事点を消費し,反乱の進捗を-30%する。これは軍事点の消費で人的資源を代用していると言えるが,州の不穏度が恒久的に残っている場合は反乱が再度進捗するので根本的な解決にはならない。有効な使い方としては取り急ぎ反乱の発生を抑えたい場合の他に,人的資源に余裕が無い小国の初期拡張で同宗教同文化グループの分離主義が残っている州に使用することで人的資源を消費せずに反乱を抑え込むというものが挙げられる。
人的資源に関する国家補正は2通りあり,人的資源上限に対する補正と人的資源回復速度がある。これらの補正は多くがNI等の国家固有の補正に依存するため,ここでは宗教・政府改革・アイデア等の比較的汎用性の高い補正に絞って紹介する。
補正項目を挙げる前にまず「州から得られる人的資源」と「国家全体での人的資源」の違いについて説明する。
州の開発度の基礎人的資源の値(基礎人的資源1あたり+250),それに加えて廃兵院/Soldier’s householdが建っている場合,その補正値を加えたものが基礎値となる。それに内陸cotや兵舎/Barracksなどの加算で積み重なる補正を行い,最後に自治率による倍率補正をかけた値が「州から得られる人的資源」となる。
そして,この計算を所有する全州に対して行い全て足し合わせ,さらに基礎値の+10000やHRE皇帝ボーナスなどから得られた固定値の人的資源を足し,上記の人的資源上限に関する補正を行った値が「国家全体での人的資源」となる。
まず,人的資源上限(国家全体での人的資源)に関する恒久的な補正は下記の通り。*4
項目 | 補正値 |
難易度 非常に簡単(Very Easy)*5 | +50% |
軍量アイデア① | +50% |
貴族アイデア④ | +33% |
貴族-探検ポリシー | +33% |
富豪-諜報ポリシー | +33% |
選挙君主制時に使用できる特権 Golden Liberty | +33% |
国家補正:十字軍/Crusade*6 | +30% |
辺境伯である | +25% |
君主制政府改革Tier1 革命帝国 | +25% |
貴族・マラ―タ―階級の特権 | 最大+25%,対応する階級の直轄領の割合に依存 |
Great Project カホキア/Cahokia | +10%~+20% |
ムスリム国家でPietyが律法主義 | Piety1あたり+0.2%,最大+20% |
部族階級の特権 | +20% |
君主制政府改革Tier1 ツァーリ制/Tsardom | +20% |
部族制政府改革Tier1 草原の遊牧民/steppe nomads | +20% |
先住民アイデア⑤ | +20% |
君主制政府改革Tier2 特権の強化/Strengthen Privileges | +15% |
君主制政府改革Tier1 ナーヤンカラ制/Nayankara System | +15% |
君主制政府改革Tier2 ミスル連合/Misl Confederacy | +15% |
神聖アイデア⑦ | +15% |
神聖-探検ポリシー | +15% |
軍事顧問 募兵長/Master Recruiter | +10% |
統治-遊牧民ポリシー | +10% |
拡張-富豪ポリシー | +10% |
統治-富豪ポリシー | +10% |
軍量-探検ポリシー | +10% |
ノルスでフレイヤ/Freyaを主神に採用 | +10% |
革命の標的/The Revolutionary Target | +10% |
議会/Parliamentで全国的な国税調査の指揮/Conduct Nationwide Censusの議題を通す | +5% |
商人共和制の派閥でギルドが優勢時 | -10% |
商人のクーデターの発生中 | -25% |
続いて,人的資源回復速度補正で恒久的なものを挙げる。
項目 | 補正値 |
難易度 非常に簡単(Very Easy)*7 | +50% |
辺境伯である | +20% |
富豪アイデア⑦ | +20% |
軍量アイデア② | +20% |
Great Project チチェン・イツァ/Chichen Itza | +10%~+20% |
貴族階級・部族階級の忠誠が30%以上 | 影響力60%以上+20% 影響力40%~59%+15% 影響力20%~39%+10% 影響力0%~19%+5% |
軍量-統治ポリシー | +15% |
統治-遊牧民ポリシー | +15% |
呪物崇拝でカルトにエンカイ/Enkaiを採用 | +15% |
教皇アクション 聖戦を宣言/Proclaim holy war | +15% |
共和制政府改革Tier8 地主/Landholders | +10% |
神権制政府改革Tier2 国外宣教/External Mission | +10% |
軍質-探検ポリシー | +10% |
プロテスタントで教区の戸籍簿/Parish registersのアスペクトを採用 | +10% |
正教会で聖ミハイル/St.Michaelのイコンを採用 | +10% |
コプト正教会で信仰の戦士への激励/Encourage Warriors of the Faithの祝福を得る | +10% |
インティで徴募の整備/Organized Recruitmentの改革を通す | +10% |
議会/Parliamentで戦争遂行努力への援助/Support the War Effortの議題を通す | +10% |
ココアの交易ボーナス | +5% |
報復主義 | 1%あたり+0.5% |
陸軍伝統 | 1%あたり+0.1% |
戦争疲弊 | 1あたり-1% |
諜報行動 Recruitment Sabotaged | -20% |
破産している | -100% |
これらの補正のうち,特に汎用性が高く有用なものとしては軍量アイデアによる補正,次点で貴族・富豪アイデアによる補正,君主制政府改革Tier2 特権の強化/Strengthen Privileges,貴族・部族階級の忠誠による効果といったものが挙げられる。中でも軍量アイデアは人的資源プールと人的資源回復速度の両方に補正をつけてくれるため,アイデア枠を割く必要があることを考慮しなければ人的資源枯渇対策として最有力の方法であると言える。
また,割合で増えるという仕様上補正前の人的資源の値を増やしてやったり,複数の補正を積み重ねることでより多く,より効率的に人的資源を増やすことができる。
ここでは州にかかる補正について代表的なものを紹介する。まず、州あたりの人的資源を増やすに当たって非常に重要な建築物である廃兵院/Soldier’s householdについて解説する。
その他の州に恒久的にかかる補正については下記の通り。
項目 | 補正値 |
建造物:訓練場/Training Fields | +100% |
中核州 | +75% |
建造物:兵舎/Barracks | +50% |
原住民建造物:大道/Great Trail | +50% |
世界交易の中心地/World Trade Center(内陸CoT Lv3)のあるステート | +33% |
正教会が国教の場合の国教州:総主教の権威の値に依存して増減 | +33%~0% |
基礎値*8 | +25% |
神聖-統治ポリシー | 国教州のみ+20% |
信仰の擁護者Tier4・5 | 国教州のみ+20% |
議席のある州 | +10% |
共和国による文化ペナルティの緩和 | +10% |
神権制政府改革Tier5 マギステル・ミリトゥム・デイ/Magister Militum Deiを採用し,トリエント公会議の3番目 | 国教州のみ+10% |
非受容文化で,自国と同一の文化グループに属する州 | -15% |
非受容文化で,自国と同一の文化グループに属さない州 | -33% |
占領中 | -50% |
その他に,以下の補正が州補正全てを計算した後に乗算でかかる。
自治率 | 1%あたり-1%,-100%~-0.1% |
DLC Cradle of Civilizationが有効であれば,軍熟練度/Army Professionalismの機能が有効化される。徴兵基準の緩和/Slacken Recruitment Standardsコマンドにより,軍熟練度5を消費することでその国の2年分の人的資源収入を得ることができる。従って,軍熟練度を高めることは予備の人的プールを増やすことと同義である。
この項では軍熟練度を効率良く貯める方法について解説する。軍熟練度は扶養限界と同じ数の兵を訓練することで+1/年,また将軍を一人雇用するごとに+1が得られる。訓練は拡張と並行して行うのは難しいし,上昇量も小さい。軍熟練度稼ぎを目的とする場合,陸軍維持費も勿体ないので余裕のある大国か,HRE内の小国などあまり拡張を積極的に行わず,国家規模に対して相対的に経済力の高い国で行うと効果的。普通の国でよく用いられるのは将軍の雇用である。従って,指揮官の雇用コストを下げることで少ない軍事点で大量の人的資源を稼ぐことが可能になる。
将軍雇用コスト減の方法は以下の通り。*9
貴族・部族階級の特権 | -25% |
君主制政府改革Tier4 法服貴族/Nobles of the Robe | -10% |
君主制政府改革Tier2 軍団の栄誉/The Legion of Honor*10 | -10% |
神聖アイデア③ | -20% |
アフガニスタンの野望 | -33% |
黄金時代 | -10% |
革新性 | 最大で-10% |
Great Project 大名屋敷/Sankin-kotai Palaces | 0%~-10% |
常備軍であれば,兵の雇用は兵種を問わず一律1000の人的資源を使って雇用することになる。人的資源のコストパフォーマンスで考えると前列の歩兵・騎兵は消耗が激しく,なるべく傭兵も活用しながら雇用したい。砲兵は後列で攻撃を受けにくく,中盤以降は攻撃力の主軸をなし,要塞包囲でも活躍するためコストパフォーマンスに優れた兵種と言えるだろう。
戦闘で勝利を得るためには,金銭との兼ね合いもあるが戦闘幅いっぱいを満たす+αの前衛と戦闘幅いっぱいの砲兵を揃えて運用できることを目標に内政・拡張を行い,必要な財政と人的資源収入を得られるようにすると良いだろう。
戦闘を避け,戦略的な勝利を目指すのであれば要塞ボーナスを基準に砲兵の連隊数を考え,その防衛に十分な量の歩兵(と騎兵)を配備した軍を編成できると良い。例えばLv1~2要塞と供給限界に合わせて16/2/6(歩兵/騎兵/砲兵)程度の軍を1部隊として扱うなど。時代に合わせて砲兵を増やし,それに応じて前衛も足していくと良いだろう。
足りない時は適宜補充しつつ上記で述べた人的資源消費を抑えるテクニックも駆使しながら,目的を達成するのに十分な兵がどのくらいかということを考えて編成を組むことにより,効率よく人的資源その他のリソースを運用できるのである。
要塞包囲時に使える軍事アクションで,歩兵の人的資源(と若干の軍事点)を対価とする。このアクションを行うには要塞の壁が砲撃またはこれまでの包囲過程において壊れている必要がある。
詳しくはデータ/戦争
Great Projectの建造が開始されているとき,人的資源10000の消費によって完成までの時間を一回あたり2年短縮することができる。
終盤に余りがちな人的資源の投資先として非常に有用で,モニュメントのTierを素早く上げることができればその補正により大きな利益を得ることが出来る。
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