AAR/神権ゼミ末法講座

 

概要

以前のAARでアイデアと宗教の解説をしましたが、今回は毛色を変えてWCに挑戦する上での考え方を示しておこうと思います。

チラ裏やってんじゃねーぞハゲと言うお叱りがあるかもしれませんが、AAR本編もチラ裏みたいな出来なのでセーフ。

 

スケジュール

時間WCを目指す上では事前計画が大事です。
緻密な計画は必要ありませんが、およそ何年ぐらいまでに○○を済ませるというメモぐらいは作っておいたほうが良いでしょう。

スケジュールを組む上で大事なのは、プレイにメリハリをつけることです。
オスマンで1444から1821まで、ずっと内政・外交・戦争を並行しながら走り続けたら疲れ切ってしまうことでしょう。
ここではゲーム開始からWC達成までを、五つのフェイズに分割して整理します。
デカルトから借りれば「困難は分割せよ」ですね。

1.最低限の拡大

なにを持って「最低限の拡大」と定義するかは困難な問題ですが、帝国ランク化できるDEV1000程度を目安に考えると良いかもしれません
本AARにおいては日本統一からのDEVポチでDEV1000を達成していますね。

問題は、一概にDEV1000と言っても内実によって国力が大幅に変化することです。
英国海峡ノードを抑えている国と、アストラハンノードあたりを押さえている国を想像・比較してみてください。
同じDEVでも大幅に交易収入に差がついていることが明らかですよね。

また、MPとFLはステートに建物があるかどうかで大幅に変化しますので、これはどれだけ建設したのか(≒どれだけ資金を用意できたか)の勝負になります。

交易の仕組みを意識した上で、適切な方向に拡大戦争を仕掛けることが重要です。
ノードを軸に考えるなら、英国海峡・ジェノヴァ・ヴェネツィアの三エンドノードか、強ノードであるザンジバル・マラッカ・ホルムズ*1あたりを押さえたいところです。
極論、アイルランドnoCB等から英国海峡を確保できるなら、それが最も合理的である可能性が高いですね。

2.内政

ある程度の種地を確保したら、100年単位で内政に専念するぐらいの心づもりがあって良いと思います。
非戦を貫く覚悟でDEVポチ・建設を続けると国力は大幅に伸びてきます。もちろん、確保している土地がDEVポチに適しているかという問題もあるのですが・・・。
将来の破棄を前提に経済アイデアを入れておいても容易に元は取れます。

序盤~中盤にかけて「拡大しすぎる」のは、統治キャパシティの問題からテリトリーが増えて拡大効率が悪くなることに加え、
絶対主義・統治効率が上がってからの拡大の効率が著しく上昇する事情もあります。
統治効率の上がらない内にADMをガンガン費やしてコア化するのは、コア化すればするだけ損という見方すらできるほどです。

3.要所(≒遺産)の確保

重要なプロヴィンス、次の拡張戦争のフェイズに生きる遺産等の確保は必須に近いです。
ここでは、面ではなく点で確保すれば十分なので、OEやAEの制約は無視しやすくなります。

時と場合によってnoCBを辞さないのも良いでしょう。
絶対主義国難のためには不穏度を上げる必要があるので、そのタイミングでnoCBを使うと無駄が減ります。
ヨーロッパの国なら、noCBでベグーとアユタヤに殴りかかって遺産確保、なんてのも面白いですね。

4.拡張戦争

1700年頃のtech23を分水嶺と考えましょう。ADMでは統治効率+10%、DIPでは帝国主義CBが解禁されます。
ここまでに絶対主義100、アイデア、遺産等の下準備が終わっているか、そもそも経済力と陸軍力が備わっているかで勝負は決します。

拡張まっしぐらのフェイズにおいて、注意すべきはOEに起因する反乱と、コア化に要するADMだけです。
戦争の勝利可能性、AEによる包囲網に振り回されているようでは、1~3の下準備に不足があったと考えるべきです。
なおAEについては地域ごと順番に消していくことでも解決します。僻地から征服し、ヨーロッパは最後の最後に回すのを推奨。

5.トドメ

特にヨーロッパを最後に残した場合、植民国家も含め大国が残っている可能性があります。
その場合は停戦破棄を辞さずゴリゴリ攻めましょう。

よく「WCではオスマンとかスペインの出鼻を挫いておけ」みたいな話を聞きますが、個人的にはあまり関係ないと思ってます。
どんな大国だろうが、停戦無視で三回ぐらい殴ってやれば崩壊するでしょう。
地力に劣る内から無理に大国の相手をするぐらいなら、戦力で圧倒してから停戦無視するほうが合理的です。
特に植民大国への停戦無視殴りは、独立前に植民地国家共を手に入れられるという点でも重要。

停戦破棄のペナルティの内、この期に及んでAEは無視できますし、厭戦も覇権の-0.10/月で大幅に打ち消せます。
問題は安定度ですが、ver1.31からは遺産によって安定度コスト削減修正を得やすく、少々のADMで急激に回復させることが可能です。
最悪、安定度-2をキープするつもりで居れば、停戦破棄ペナルティは安定度-2から-3だけに留まります。

 

遊牧民のすすめ

WCを行う上では、一にも二にも三にも遊牧民です。初WCにはオスマンより遊牧民をオススメします。絶対に遊牧民のほうが楽という確信を持っています。

遊牧民の性能

いつだかのAARで取り上げましたが、それ以前からずば抜けた性能が知れ渡っているはずなので、改めて説明の必要は無いでしょう。

遊牧民を選ぼう!

初期遊牧民の中では、NIのカザン、国力のウズベク、土木の変のオイラトの三強でしょうが、やっぱりカザンを推したいですね。
東のノガイ・西のモスクワとの戦いにさえ勝ってしまえば、金山DEVポチしながらインドへ殴り込み、インドDEVポチしながら世界へ殴り込むだけです。
女真モンゴルは三強に比べ一段落ちてくる印象で、ノガイ大オルドは劣化カザン感が否めません。

遊牧民になろう!

初期遊牧民でなくても、遊牧民に政体を変更する三つの手段が存在します。

部族政体スタートの場合、政府改革を進めることでシンプルに遊牧民化できます。

また(教皇領を除く)すべての国においてアニミズム経由で中南米宗教へと改宗し、遊牧民を模範に改革完了することでも遊牧民化でき、その方法はこちらのAARが詳しいです。
この場合、必然的に新大陸宗教*2を国教とできる点が優秀です。

 
第三の道として、開始時のエンドタグの国*3以外のすべての国で使える遊牧民化を紹介しておきます。

まずチベット周辺に進出し、お馴染みの宗教反乱を利用して密教に国教を変更しておきます。
直接に密教化せず、上座部or大乗仏教を経由し宗教タブから密教化するのもアリ。分布が広くDEVが高い上座部が楽でしょう。
国によってはアニミズムを活用すのもアリです。

次にチベット文化に文化シフトします。チベットのDEVは貧弱なので、既存ステートを全解除するぐらいの荒業が必要になります。
この負担から文化シフトを敬遠する人も居るかもしれませんが、負担以上の利益が見込めるなら躊躇する必要はありません。

チベット文化が主要文化であればチベット変態のディシジョンが出るのでクリック。
NIの変更はお好みですが、チベットNIはWC向きとは言い難いのでオススメしません。
先にWC向きのNIを確保してからチベット化する、または遊牧民化の後から変態するようにしましょう。
なお、変態さえしてしまえば密教は捨てて問題ありません。WC狙いなら最寄りのヒンドゥーが(コア化コスト-10%があって)使いやすいでしょう。

チベットのミッションを進める*4と、ミッション報酬として遊牧民化するイベントが発生します。
モンゴル系のハルハ、オイラト文化のコシュート、同じくオイラト文化のジュンガルの三国から変態先を選ぶことができます。
NIとミッションの変更は生じませんが、晴れて遊牧民です。

 
中南米ルートとチベット密教ルートを比較すると、現地へのアクセスの問題が最大の違いとなります。
中南米ルートは三大洋にさえ出れれば探検アイデアによってアクセスできますが、チベット密教ルートはユーラシアのド内陸なのでそうはいきません。

ただし、中南米ルートは大国化してから行うのが極めて困難なのに対し、チベット密教ルートは宗教と文化の管理さえできれば柔軟に可能です。

 

遊牧民以外の選択肢

WC用として語られることの多い国家について触れておきます。

オスマン

伝統的にWC最適国と言われています。
高い国力、優秀な立地、コア化-20%のNIが揃い踏みで、初心者でもつまずきにくいのは良いことです。

ただし爆発力には欠けています。エンドタグであるため変態を活用できず、イスラムから国教変更するとオスマン政体が消えてしまいます。
NIも、コア化-20%以外が弱くは無いですが地味です。以前なら異教寛容+3の価値が高かったのですが、現在は異教寛容が稼ぎやすいため相対的に地位低下。
ミッションも後発追加組のような圧倒的性能に欠け、終盤の追い上げ力に劣っていると言わざるを得ません。

ムガル(ティムールなど)

NIで-25%、ヒンドゥスタン文化受容で-10%、インドスルタン国の能力から-5%、ミッション報酬のイベントで統治効率+10%の恒久修正が重なり、コア化については最優・・・と言いたいところなんですが、
遊牧民のrazeの取り回しの良さに敵わないように見えます。

ティムール等からムガル化してインドで暴れるより、カザンやオイラトでインドに乱入したほうが手っ取り早く感じてしまいます。

幕府(足利・マジャパヒトなど)

属国を作りたい放題でにできる幕府は、PCスペックさえ許せば、気軽にWCを実現できる手段となります。
前作AARで示したマジャパヒト幕府は、その気軽さをより突き詰めたものでしたが、私のPCを破壊して終了となっています。

マジャパヒト以外で幕府プレイする場合、最初から幕府で手間が少ない上に属国管理系のNIに優れる足利が最有力でしょうが、
数多の大名の中から好きなNIを選べるとも言えますから選択肢は多様です。
ただし大名のNIで明確にWC向きと言えるものはなく、強いて言うならコア化-10%持ちの織田・今川・伊東・山名が四強でしょうか。

HREファンネル(オーストリアなど)

幕府ファンネルに近いですが、ファンネル完成までの負担は遥かに重いです。
ただしPCスペックの問題に対し幕府ファンネルが無力なのに対し、HREファンネルは統合してしまう対症療法があり、統一HREも強力には強力です。

ただし現時点においては、HRE拡大CBがバグで腐ってることもあって使いにくいです。

フランス

初動でのHREを解体できることと、後述の国家変態適正の高さが特長。地力はオスマン以上という見方も。
フランスNI自体はWC向きでないので、変態ありきの計画的なプレイが必要でしょう。

イングランド

経済・財政・NI、そして議会のパワーによって植民部門世界一位の実力を持ちます。
ver1.31では直轄植民地への建物スパムによって莫大なMPとFLを得られるようになりました。
もともと資金面で隙のないイングランドは、国力面において手がつけられない性能となっています。

フランスと同じく変態ありきの計画的なプレイが必要ですが、植民地に依存できるために変態作業時の国力低下を補いやすいのが長所です。

言わずもがな開始時において最強の国家ですが、明WCは罠です。
勅令によるコア化-10%、改革によるコア化-10%は強力ですが、逆に言えばこれら以外に何もないのが明。
NIもパッとせず、エンドタグゆえに変態もできず、儒教は弱く国教変更にも不便、救いは無いです。

その他

カスティーリャは、フランスorイングランドの下位互換という感が否めません。OFOCとなると話が違うのですが・・・。
マムルークはエンドタグの外れたオスマンと考えれば面白いですが、ルームに変態するなら結局オスマンで良く、ムガルに変態するならティムールで良く、どうにも独自性を欠いています。

他に何かあったらコメントで書いてもらえれば加筆します。

 

国家変態の手引

遊牧民が圧倒的に手軽なWCですが、非遊牧民スタートには国家変態が行いやすいという強みがあります。
これは、遊牧民から変態できる国家が極めて限られているためです。

国家変態によって状況に応じたNIを採用し、ミッションの報酬を積みまくれば、遊牧民に並ぶことができるかもしれません。
その例がこちらの過去AARにおけるガレー力ガン積みです。
恒久報酬に比べると期限付き報酬は使いづらいですが、重ね方によって面白いことができます。

サルデーニャ=ピエモンテ

ミッション報酬(恒久):統治効率+5% 外交併合コスト-10%

後述の国々の統治効率の効果は、革命対応などゲーム終盤にならないと解禁されません。
しかしサルデーニャ=ピエモンテ(長い)だけは、極めて容易な条件を満たすだけで報酬を得られるため、序盤の内から変態するのにうってつけです。

なお、サルデーニャ=ピエモンテ(長い)は君主制でないと変態できない珍しい(または唯一の?)国です。

オーストリア [GER]

ミッション報酬(恒久):統治効率+5%

革命対応(=自国が革命化or革命主導国首都占領or革命終了)に加え、欧州列強各国に勝利することで報酬を得られます。

オーストリア、バイエルン、ハノーファーなどドイツ系の変態先は、ゲーム中において一種類にしか変態できないという特徴があります。
つまりオーストリアからバイエルン、またはその逆といったような変態はできません。

プロイセン [GER]

ミッション報酬(恒久):統治効率+5% 最大絶対主義+20

ドイツ地域の100州の制圧で統治効率の報酬、政府改革の最終段階までの改良で絶対主義の報酬が得られます。

プロイセンもドイツ系の国家タグの一つですが、例外として他のドイツ系タグからプロイセンへの変態が可能です。
つまりオーストリア→プロイセンは可能で、プロイセン→オーストリアは不可能という意味。

フランス

ミッション報酬(恒久):統治効率+5% 外交枠+2

革命対応で統治効率の報酬と見せかけて、自国が革命化していないと統治効率は得られず、不穏度-1&安定度コスト-20%に変更されてしまうので注意。
外交枠の報酬は、直接の条件こそ欧州内に属国を仕立てるだけと容易ですが、ツリーの関係上で統治効率の後になり解禁が遅いです。

ドイツ [END]

ミッション報酬(恒久):統治効率+5% など多数
NI:統治効率+5%

統治効率はツリーの最後であり、面倒な条件をいくつも達成した上で革命対応が必要です。
最終的な出力では同じくエンドタグのムガルに劣りますが、欧州国家への連続変態の流れで自然に到達できるのが強み。

ムガル [END]

遊牧民からの変態が可能

ミッション報酬(恒久):統治効率+10%
NI:コア化コスト-25%

南インドを一通り抑えることで統治効率+10%の報酬が得られます。
その他の機能については上述。

変態時にイスラム教であることが要求されるのが難点。変態さえしてしまえばイスラムを捨てても構いません。
なおティムールからムガル、ムガルで神道採用、天命CBで中華皇帝、神道Incidentでカトリック化、欧州首都移転からHRE皇帝、欧州平定しローマ帝国化の一連の流れで、
シームレスにムガル・中華・HRE・ローマ四重帝国の皇帝になれるようです。コア化コスト減の修正が効きまくって凄いことになりますが、四重帝国になるほうがWCより難しいという。

また、遊牧民を捨ててムガルになるという選択肢もありはしますが、それを捨てるなんてとんでもない。

シャム

遊牧民からの変態が可能

ミッション報酬(恒久):建設コスト-10% 遺産UGコスト-25% 開発コスト-5%

比較的に手軽に内政に寄与する堅い報酬を得られます。
なおラーオ文化を主要とする変態なら、先にラーンサーンを経てそちらのミッションも消化できるので一石二鳥です。

遊牧民から変態可能かの基準に統一性がねンだわ。

大越

ミッション報酬(恒久):アイデアコスト-5% 包囲能力+10% 砲兵コスト-30%
NI:コア化-10%

こちらも比較的に容易く得られるので、一通りインドシナを確保した流れで拾うと美味しいです。
コア化NIを確保できないときの窮余の策としても活用できます。

オリッサ

遊牧民からの変態が可能

ミッション報酬(恒久):重商主義大量

ベンガルを一時的に世界一のノードにしてやる必要がありますが、すごく大量の重商主義が得られるので片手間に良いです。

デカン

遊牧民からの変態が可能

ミッション報酬(恒久):顧問コスト-15%

遊牧民からの変態が可能なので一応は入れておきましたが、イスラムの宗教縛りがある上に、
ミッション達成にウラマーなどEstateの情勢が要求されるようになっており、遊牧民だと絶対に達成できないという罠が付いています。

イングランド

ミッション報酬(恒久):DEV起因のLD-10%

地味ですが後述の両シチリアを合わせると面白いことができそうなので紹介。
また、重商主義+10のカレーのミッションも押すと良いでしょう。ただしこのミッションはアントワープを持ってると使えません。

オランダ

ミッション報酬(恒久):商人+1

恒久報酬は弱いですが、時限報酬の数が多いのが魅力。連続変態の流れで拾うなら、文化と首都の変更コストは回収できるでしょう。

ハノーファー [GER]

ミッション報酬(恒久):不穏度-2

同じドイツタグのオーストリアと比べ、かなり容易(イングランドを制圧するだけ)に恒久報酬を得られるのが魅力。

両シチリア

ミッション報酬(恒久):DEV起因のLD-15%

プロヴァンスで開始し-20%、イングランドで-10%、そしてこの両シチリアで-15%。ミッションだけで-45%まで押し下げた後、
革命時代のボーナスの-33%に、拡張+海軍の-20%、探検宗教の-10%で、-108%まで押し下げると、DEVが高いほどLDが下がるトンチキな状態が爆誕。

クロアチア

ミッション報酬(恒久):分離主義-5

実質的には不穏度-2.5で、反乱対策系の効果では最優秀。
達成条件も楽なので拾っておくに越したことはなさそうです。

イタリア [END]

遊牧民からの変態が可能

NI:コア化コスト-25%

ミッションは地味ですが、本丸となるのがNI。コア化部門で最優秀の圧倒的なパワーです。
なぜか遊牧民からも変態できちゃう謎。

満州

遊牧民からの変態が可能

NI:コア化コスト-15%

比較的に容易に変態できるので、アジアで拡張しているときにNIを拾いに行くのに最適です。

マラーター

遊牧民からの変態が可能

NI:コア化コスト-15%

インドで拡張しているときにNIを拾いに行くと良いでしょう。ただし要求される州の種類が多め。

チベット

上で紹介した遊牧民化のみならず、神権化が可能という面白い特徴を持っています。

スイス

変態時に共和制に政体変更される面白い特徴があります。
宗教の縛りもないので、スイスの山奥に到達さえできればトリッキーなプレイを助けるはず。

それにしても、東のチベットに対し西のスイスというのは示唆的ですね。さすがParadoxです。偶然だぞ

エルサレム

遊牧民からの変態が可能

カトリックかつ宗教改革時代までに、マムルークからエルサレム周辺を没収すると変態できます。
注意点として、アラビアorエジプトに首都が存在しないと、ディシジョンの効果が変態ではなく''エルサレムの属国解放'になってしまうので注意。

エルサレムの本領はミッションでもNIでもなく、強制変更される政府改革Tier1の「十字軍国家」で聖戦CBが解禁される点です。
神権なら神権のまま、それ以外なら君主制に強制変更し十字軍国家採用となります。
某イングランドの呪いの装備を外す数少ない方法の中で有力。

注意点として十字軍国家はカトリックに紐付いているため、カトリックから改宗すると外れてしまいます。

【注意点】 政体変更

上でもいくつか紹介していますが、国家変態には強制的な政体変更を伴う場合があります。全体の一割ぐらいがこのタイプです。
他に有名どころは、マムルーク、ルテニアandロシア、ルームandオスマンあたりですね。

これはうまく使えば役立ちますが、思わぬ政体変更で戦略が壊れてしまうリスクもあるので下調べしておきましょう。

【注意点】 首都移転

全体の3~4割ぐらいの変態では、強制的に首都が移転されます。
改めて首都を戻すならADMを消費することになるので、基本的に好ましい効果ではありませんが、
強制移転先の首都が魅力的であれば、逆にADMが節約できるという場合もあるでしょう。

なお、変態時に限ったことではありませんが、首都移転時の交易会社解除に注意が必要です。
おそらくバグですが、同スーパーリージョン間の首都移転でも交易会社が解除される場合があります。

【注意点】 エンドタグ

標準的なゲーム設定(=実績解除可)では、エンドタグの国はさらなる変態が不可能です。例外は統一HRE化、ローマ帝国化、元→モンゴル帝国化だけ。

覚え方としては「強くてデカイヤツ」はエンドタグと考えておけば良いです。
強くてデカイのにエンドタグではない国、フランス、デカン、キプチャク、ルテニア、スカンジナビア()を「例外」として抑えておくのが手っ取り早いでしょう。
弱いのにエンドタグの国と言えばビザンツですが、昔は強かったんです・・・。またver1.31のどこかのアプデで、メキシコとかオーストラリアもエンドタグにされちゃいました。

【小技】 高速連続変態法

一回の作業で一つの国だけに変態するのは惜しい欲張りのための一連の流れ。

1.変態先の主要文化となる文化を事前に受容しておく
2.文化シフトに要する量のDIP(一回あたり100/革新性)を貯めておく
3.ほとんどDEVを持たないステート州に遷都する
4.既存のステートを全解除する
5.変態先の文化を持つ一つのエリアをステート化する(※コア化は不要)
6.文化割合が容易に50%を超えるので文化シフトする
7.変態する
8,先程のステート化を解除し、5以降の作業を繰り返し

 

宗教(と遺産)

WCを目指す上で国教の選択は重要でしたが、Leviathanによる遺産*5の追加で重要性が増しています。
遺産を含めた宗教の純粋な出力と、その宗教の採用難度を両輪で考えると良いでしょう。

なお、下で名前の挙がってない宗教についてはお察しください。トーテムはいくつかの面で爆発的に強いですが、WC的な強さとはまた違うと思います。

マヤ・ナワトル・インティ

言わずもがなの中南米三人衆ですが、遺産による寄与が小さい(=宗教制限を問わない遺産しか使えない)ので相対的に微妙になったと思います。
これらの宗教を採用する主たる意義は、とにもかくにも遊牧民化のステップとしてでしょう。

地位が向上したのがインティで、インティ自体の効果の薄さにより敬遠される傾向がありましたが、
ただでさえ改革が楽な上、改革進行時に属国が解放されないという明らかなアドがあり、強化された植民地国家の活用戦略とのシナジーを予感させます。
この場合、インティをあくまで遊牧民化のステップとして割り切り、遊牧民化の後に別の宗教を選ぶのも面白いかもしれません。

イスラム

今熱いです。
統治効率のアルハンブラ宮殿を使えることに加え、ver1.31.5追加のカーバ神殿で-10%戦勝点コスト*6が下がります。
コア化時間を苦にしない糞まみれ戦略との相性が極めて高くなっています。

カーバ神殿を活かすことを考えると、最終的にはシーア化したいところです。本編で紹介したシク経由が手軽です。

ヒンドゥー

弱点だった厭戦問題がバリの遺産で解決し、ドアバの遺産でテリトリー自治率-15%という優秀な効果を手にしました、
ステートをガッツリ構えるのが難しいWCにおいて、明らかにMPとFLの出方が変わってくるこの効果は大きいです。

仏教

だいぶマシになりましたが、それでもまだ微妙。
ベグーとバンコクの遺産が仏教専用なら話が違ってきたんですけどね。
大枠で言ってヒンドゥーの下位になっちゃってる気がします。属国解放とコア返還でDIP消費しない特性は終盤に寄与しにくいですし。

正教

相対的に微妙な気がします。正教への改宗が地理的に難しい事情も重なり、WC的には強さを発揮しにくいです。
以前より私は正教の評価を渋くしていますが、遺産の関係上で更に評価を落とさざるを得ません。

カトリック

遺産の数はすごく多いんですけど、アルハンブラ一つの寄与があまりに重いので、それならもうイスラムで良いじゃんとなりがち。
トレント公会議が制御し難いのが絶許。

聖公会

最強卍

まあWCはともかくとして、ver1.31絡みで面白いことができるポテンシャルを発見したので、実用化できたらそれもAARになるかもしれません。

 

アイデアの手引

WCにおけるアイデア選択はテンプレに近いものがあると思いますが、それは中盤以降の話。
序盤のアイデアは破棄して取り直しすれば良い性質があるので、三番目ぐらいまでのアイデア選択は、国の状況に基づいて千差万別だと思います。
つまるところ、ここで解説できるのは中盤以降の「アイデア・シート」の構成に関するものとなります。

統治

コア化コスト-25%は、ADM消費の節約に加え、
コア化時間-25%の効果をも意味し、OEの発生時間を短縮する点で優秀です。

統治キャパ+25%も紛れもなく有用。
資金不足で役所が建ち切らない序盤、少しでも交易会社を増やしたい中盤、ラストスパートでステートFLを増やしたい終盤、隙がないよ。

他の効果は、傭兵と借金に依存するプレイをしない限りは微妙ですが、メイン二つの効果だけで最有力です。

外交

統治と同じか、それ以上に重要です。

外交官+2は序盤のFavor稼ぎ、中盤のAE対策、終盤の宣戦和平連打と一貫して役立ちます。
関係改善+、外交評判+は、序盤・中盤に手堅いです。
noCB・停戦無視・婚姻破棄・辺境伯解除の各種ペナルティ軽減も有用。停戦無視を躊躇してはいけない!

なにより戦勝点コスト-20%が極悪、一度の戦争でたくさん領土を奪えれば大幅な時短になります。
20%とありますが、体感では数字以上の効果を感じる恐ろしいやつです。

宗教or権勢

この二つのどちらかは、遊牧民でない限り必須と考えたほうが良いでしょう。
DIPtech23で帝国主義CBが解禁されるまで、プロヴィンスの獲得の大部分でDIPを消費します。
宗教の聖戦CBならこれをゼロ、権勢ならどんな要求でもDIP消費を半減できます。
まともにDIP消費を食らってしまうと、絶対主義の上がった1620年あたりから、DIP不足を原因として動きが緩慢になってしまいます。
帝国主義まで待ってから急拡大するというアプローチもありますが、絶対主義を上げきってから何十年も待つのは持て余す感じがあります。

二つを比較すると、いちいちクレームを付ける煩わしさから解放されるという点では宗教のほうが上回っています。
権勢が上回る点があるとしたら、属国(辺境伯)の多用による戦争の補助への期待ですが、大きめの属国は管理の手間の割に役立たない印象。属国の数が多すぎても重くなるし・・・。

人文and攻勢

言わずもがな反乱抑制です。反乱と戦いながら拡大するのは紛れもなく苦行。絶対に反乱を起こさせない意志を持とう!
人文単独(不穏度-9.5相当)でもだいぶ効きますが、攻勢とのポリシー(不穏度-2.5相当)を組み合わせることで、OE99%ラインの反乱をほとんど封じ込められます。

対案として、早期の汚職大量戦略の投入もあります。汚職50なら不穏度-10であり、人文+攻勢に匹敵します。
コア化の君主点について見通しがつくなら、汚職を代わりにしていくのも面白いんじゃないでしょうか。

その他

経済軍量は、国力が足りないならとりあえず取っとけという性質のものです。
逆に言えば、国力が足りたら即座に破棄しても構わない性質とも。

交易は国力を助けるだけでなく、攻勢とのポリシーで移動速度+10%があって魅力的ですが、外交が確定して入り、権勢も有力候補である以上、DIP系三つ目としては採用しにくいと思います。

地図を開けられる探検は、植民者を確保できる二つ目までを開けて要地だけ確保し、新大陸探検で君主点を一通り回収した上で破棄するのがオススメ。
タイミング的には一番目か四番目がベターでしょうね。二・三番目はNIの進捗を妨げるという意味で微妙だと思います。

ver1.31新規追加組では、外交アイデアと同じ戦勝点コスト-20%のある先住民が優秀ですね。
神聖は経済とのポリシーでコア化-5%が貰えるのが面白いですが、二つとも入れる枠が足りない感。
遊牧民はraze強化のポリシーとアイデアイベントがあるんですが、そこまでしてrazeを強化しなくても遊牧民ならどうにかできます。

名前の挙がっていないアイデアは、WC的には微妙なものです。
終盤のトドメ役(つまり七、八番目のアイデア)として、戦争の進捗を助ける革新貴族軍質が候補に入る程度でしょう。
いちいち言及するのも癪ですが、防衛は終盤要員としてもイマイチです。本当に使えないよ・・・。

 

首都位置について

けっこう(私が)見落としがちな点として、首都とコア化の関係があります。

コア化のルールで首都と地続きなら常に可というものがあります。
たとえばオスマン首都コンスタンティノープルはヨーロッパ大陸ですが、領土を地続きで広げていくことで、アジアの奥でもアフリカの奥でも一気にコア化できます。
つまりテルナテとかロードスみたいな離島を首都にすると、それだけで損をする可能性があります。

また属国の隣接州は、首都と同大陸なら可というものもあり、特にヨーロッパ・アジアの境界線上で意識することになるでしょう。

革命時代まで待てば「無制限征服」の時代ボーナスで柔軟にやれますが、いかんせん遅いので、事前にコア化のルールを頭に入れておくべきです。

 
 
 
 
 
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*1 あまり話題にならないノードですが、インド以東の富を一通り回収できる上、上流がバスラだけで取りこぼしにくいため、中央アジア・インドからスタートするなら有力なメインノード移転先だと思います。
*2 コア化-20%のマヤ、コア化-10%ながらも厭戦軽減と軍質が優秀なナワトル、効果は弱いが改革条件が緩く改革時に属国がキープできるインティ
*3 つまりオスマン、ビザンツ、教皇領、明
*4 初期の明領を含む周辺への拡張、封建制の受容、DEV100以上の遊牧民との同盟
*5 Great Projectを遺産と訳すのは無理があるけど、最も「伝わりやすい」のはこの表現だと思う。
*6 ver1.31.4ではレギスタン広場で-15%戦勝点コストでしたが、これは設定ミスだった模様。

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