「古代の歴史の記録です。」 「踏みとどまりただ延命策を講じる者。武力を開放して喜ぶだけの者。発展の為にと行動しようとする者。」 「そのような者達が互いに理解する事を拒めば、大きな災いを呼び込むだけなのです。」 「長い長い闘争の歴史があったのです。この事実を理解して、結果を想像して貰いたい。」 「我々は決して...。」 |
AustriaとRussiaの二カ国が欠けた状態で最終日を迎える事になった。
以前に散っていった国々も含め、今回は欧州勢のみがリタイアをしていった。
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不思議な事に、首位レースについて触れるプレイヤーは居なかった。
直前では、Franceとの1:1チャットにて
「平和的な方法で首位を狙う」と言明されたが、闘争本能が
変に目を付けられて叩かれることよりも
余生を平和に生きたいと思っているのか、あるいは...。
首位レースに向けた準備をぼちぼち進めようと、各地の内政状況を確認する事にした。
貿易路については、Mughals領内を一度くぐる形で
アジアの富のおこぼれを頂戴している状態だ。
Crimeaへ流れてくる分については、雀の涙とはいえ
もはや咎める者も居なくなったと言うことでConstantinopleトレードノードへ流すことにした。
ここで気になったのが、Hansaが作った属国の動きである。
Krakowトレードノードに属する地域に存在する1プロビ国家であるそれは
何故かAleppoトレードノードからコンスタンティノープルへ富を引っ張ってくれている。
お陰様で、なんの努力もせず貿易収入が伸び始めた。
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属国の商人を利用して、各所トレードノードからKrakowトレードノードへ富を集めさせ
そこからLubeckトレードノードへ自分で流すつもりだったのかもしれない。
しかし、彼の属国は親Ottomans派のようで
宗主国そっちのけでこちらに尽くしてくれていたのだ。
首位レースに向けて内政をしていた時、Hansaが統計画面を見て欲しいと呼びかけた。
Treasuryがバグっている件でツッコミが入るのかと思ったが、どうも違うらしい。
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Mughals国内のProduction値が激増していたが
内政の賜物とでも言うべきか。
それだけではない。
海賊がアジア方面で吸い上げていた富が凝縮され
Constantinopleトレードノードへ到着する頃には数百単位の富に様変わりしていた。
反海賊連合諸国は海賊対策として
Main Portの移動やTrade Powerの増強等の出来る限りの事はしてきた。
一方で、されるがままでなんら策を講じずに副収入で生きてきた2カ国は
得るはずのなかった貿易収入という主収入手にしてしまった。
「Income」「Trade Income」の二本柱で首位レースを勝ち抜く為の海賊禁止令のはずが
巡り巡ってMughals/Ottomansの2人勝ちへ誘ってしまった。
地獄の蓋ならぬ、オブリビオンゲートは今まさに開かれようとしていた。
欧州に忽然と現れた空白地域を前に、再びプレイヤー国家が動き始めた。
「Income」「Trade Income」で遅れをとっている事を認識してか
France/Hunsaらは領土拡張で対抗する姿勢を見せ始めた。
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先のRussia戦から日が浅く、軍の再編成をしたかったので
特に参加表明は出さず見守ることにした。
対Austria戦の開幕と同時に、Franceはアルプス方面から攻勢をかけたが
有り余る資金を投じ生み出されてくるAustria傭兵軍がこれを迎え撃った。
予想を上回る軍量と、緒戦で山岳地帯で攻勢に出てしまったことが裏目に出てしまい
Franceは旧Savoy領の平野地帯まで一時撤退を図った。
一時はFrance軍の半数を撃退せしめたAustriaであったが
所詮はAI、平原に引きずり出されてからは徐々に押し返され始めた。
Franceは主会戦でAustriaを引き付け、Hansaは撤退先に回りこみ殲滅することで
対Austria戦は順調に進んでいった。
粗方戦争点を稼ぎ終えた頃、France/Hansaらは講和をし
和平期間後に再度攻めこむと表明していた。
首位レースに向けて内政に励んでいたところ
ゲームクライアントが異様に重い事を体感し始めた。
他のプレイヤーも同様の現象に見舞われていたようだが
欧州へ画面を移すと負荷は極まり、コマ送りどころか動作が停止してしまった。
リホストを何度か挟み、「Austria/RussiaのAIがバグってるかも」や
「揃って軍を生産し続けていたことが原因では」と憶測が飛び交った。
いずれにせよ、残り僅かな年月で終了を迎える事が出来る事に変わりわないので
一時の我慢で事足りるだろう。
...そう誰もが考えていた。
ゲーム終了まで残り20年となった頃
全体チャットでは、France/Hansaらが対Austria戦を引き続き行うと表明した。
首位レースを意識してか、彼らの保有陸・海軍は急ピッチで増産されていった。
表立って首位レースを意識している素振りを見せてこなかったFranceが
ここへ来て初めて行動に出たと見るべきか。
これが対Ottomansに向けられる戦力なのか
はたまた対Austriaで終止するものなのかは未だ不明だ。
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ふと、[[大昔にやったこと>http://vic2.paradwiki.org/index.php?%E3%83%AD%E3%82%B7%E3%82%A2%E3%81%AF%E8%9B%AE%E6%97%8F%E3%81%8B%E5%90%A6%E3%81%8B
%20%E4%B8%83%E6%97%A5%E7%9B%AE%20%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%80%E4%BA%8B%E4%BB%B6]]が脳裏をよぎった。
Austriaを道路化した上で、そのままOttomans領へ雪崩れ込む...。
Ottomans側は、先のRussia戦から日が浅く国力は回復しきれていない。
そればかりか、戦中に先行してMilitary Pointを費やしてしまったがために
軍事レベルで遅れをとっていた。
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France/HansaらとAustria間には和平期間が存在するため
OttomansがAustriaに宣戦してから彼らが参戦するまでに数年のタイムラグが生じる。
FranceがRussiaの遺言を聞き入れ本気で挑戦をするのであれば
タイミングは今しかないし、それによって"France主導"の勝利は確定する。
Hansa/Japanと連携し、対Austria戦に乗じて宣戦してくるのだ。
Ottomans出陣す!悔いのない幸せなマルチであった!!
Qing/Mughalsらに同盟参戦の意思を確認し
AustriaはOttomansが、RussiaはQing/Mughalsらでそれぞれ主攻線を敷く事にした。
宣戦後、Austriaは国境線を超えて雪崩れ込み
Ottomansは迎え撃つ形で布陣を済ませた。
会戦の戦端が開かれるやいなや、たちまちAustria全軍が1プロビ目掛けて行軍を開始した。
何時も通りローテーションでこれを撃退し、後方の予備隊の殲滅に取り掛かった。
東部の宣戦では、Russia軍が散発的な襲撃を繰り返しているようだ。
戦いの規模は大きくないものの、Mughalsが戦力集中が上手く出来ておらず
それを聞きつけたJapanがやきもきしていた。
対Austria戦の最中、Syncエラーやクライアント落ちが多発していた。
巨大なプレイヤー国家がAI化したことが原因なのだろうとたかをくくっていたが
それは問題の一端に過ぎなかった。
ここへ来て発覚したのは、Morocco海軍が停泊しているプロビが視野に入ると負荷が増大し
長時間見続けると処理落ちとエラーに見舞われるという事象だった。
呪いのビデオかよ...。
あまりにも頻発するエラーに対してやる気が削がれつつあった参加者は
早期打ち切り案を提出した。
内心、「Morocco海軍を解体すれば良くね...?」と皆思っていたに違いないが
口にした途端に大量のガレー船団が送られてくるような気がしてならなかった。
早期切り上げ案として、現時点から「【1】7年後の1810年」か「【2】12年後の1815年」の二択に絞られた。
7年後の1810年に終了という投票結果となり
短期間で勝敗を決する方針で固まった。
Ottomansは、首位レースへの備えなど出来ているわけもなく
国力回復前にAustriaへ宣戦して戦力をすり減らしていた。
早期切り上げは喜ばしいことではなかったのだが
隣のMorocco海軍が常に映り込む立地条件では、そんな贅沢は言っていられない。
どうしてこうなった...。
早期切り上げの方針を受け、France/Hanzaらは和平期間を無視して宣戦すると発表。
JapanはOttomansとの関係が回復した事で
Austria=Ottomans側の戦争で参戦したいと通達してきた。
最終話「陥落!魔都Istanbul!!」は無期限延期となりました。
引き続き、「やさしいセカイ」をお楽しみください。
死に体となったAustria領内へ、France/Hansaは続々と占領軍を送り込んでいった。
はなから領土など興味がなかったOttomansは
Austria軍が壊滅したとみるや、Russia側に転進を始めた。
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一方で東部宣戦はというと、Japanが援軍に駆けつけたことで
Mughalsの担当戦線が破竹の勢いで押し上げられていた。
Japan陸軍の質が高い事もさることながら
孤立したRussia支軍をしっかり潰す事で数を減らし
スマートに攻勢を仕掛けていた。
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なんかめっちゃ叱られてた。
適当に眺めてるだけでJapanがRussia軍を潰してくれていたので
ただぼけぇーっと眺めながら主会戦に軍を垂れ流しておいた。
残りプレイ帰還が2年を切った頃
クライアントの負荷は予想を遥かに上回るペースで悪化していた。
それまでMorocco海軍が原因とされていたところが
ラストスパートに向けて全プレイヤー国家が軍を増産した結果
世界のどこを見ても超負荷によるコマ送りに苛まれていた。
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時を同じくして、現実逃避を始めていたMoroccoは
唐突にSkypeチャットへパンが宙を舞うゲームを貼り付け大爆笑をしていた。
悪状況下においても、各プレイヤーは統計をチェックする事だけは忘れず
度々変動する種別順位について指摘しあっていた。
そして、HansaがOttomansの陸軍順位がおかしい事に気づいた。
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何故か、OttomansがArmies統計から消えている。
他の統計ではバッチリ写っているので、国がバグってしまったとは考えにくい。
適当にForce Limitで並び替えてみると、そこには戦慄の光景が映り込んでいた。
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統計はバグるわパンがアクロバティック飛行をするわで、この世界どうなってんの。
時計は、残り6ヶ月を示していた。
各国は撤兵の準備を始め、講和をしてから終了が出来るように最終確認を行っていた。
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Moroccoは残り僅かな時間で対戦相手を探そうとするが
講和内容の確認をしたい各プレイヤー達にして、そんな余裕はなかった。
France/Hansaらが講和をし終えたのを確認してから
Ottomans側もRussia領をQing/Mughalsに割譲する形で終戦した。
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Moroccoが猫なで声で対戦相手を探し求める中
無情にもマルチ早期切り上げが言い渡された。
1810年1月1日...世界が静止した。
この期に及んで、ゲームを停止した瞬間にエラーを履くプレイヤーが出ていた。
筆者も例に漏れずクライアント落ちをしていたが為に
セーブを受け取ってから確認する必要があった。
各自で終了画面を確認をし、全体チャットに結果の程を報告する。
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セーブを確認するために起動したところ、シングルでも同様の負荷が発生していた。
ゲームを進行させる必要はないのでそのまま「Exit to Menu」を押し
種別のランキングを確認しに行く。
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適当に拡張してこのスコア。
やっぱり、Ottomansは強いですわ。
もしも、早期切り上げが無く継続していたとしたら
FranceはOttomansを攻めてくれていただろうか?
第二次露土戦争の最中にFrance/Hansaが軍を増産したのを見て
少なくともOttomansを攻める意思を抱いていると認識していた。
最終日には、それなりの隙を作って様子を見ていたし
プレイ開始前にOttomansとの間の条約は無視して構わないと伝えてはあった。
答えは、Franceのみぞ知るというところか。
今マルチを持って最後と覚悟を決めていたが
実際に終えてみるとむなしいものだ。
思い起こせば、本気で滅亡を覚悟したのは
先にも後にも某ドイツプレイヤーに殺生権を握られたのが最後で、滅んでみるのも面白かったかもしれない。
筆者がマルチを通してマンネリ化を覚えたのがまさにそこで
ギリギリの戦いを興じるスリルを味わいたい願望があった。
「大同盟でロードローラーしておきながら何を言うか」と突っ込まれそうだが
早期に切り崩すか、対抗しうる勢力を作り出す気骨を見せて貰いたかった。
筆者の戦略など至ってシンプルで、自分がやりたいと思ったのと"真逆"の事をして
自分も他人も何をしたいのか分からなくするという、究極の道化を演じるという鉄則を守っているに過ぎない。
どちらかというと、ステータスをLuck全振りにしたキャラビルドで
仮想敵国同士が都合の良い形で自滅していく豪運が筆者の最大の強みであり、それだけとも言えるが...。
いずれにせよ、Vic2マルチからパラドマルチへ
限定的な枠組みから開かれた環境への転換という部分では
折り返し地点に達したように思える。
パラドゲー=有料ベータという認識がEU4によって払拭され、大衆化したのが大きいだろう。
EU4に限らず、これからもパラドゲーのマルチには盛り上がって貰いたいし
興味を持った方は気軽に声を掛けて欲しい。
その為にも、古株に類する人たちは盛り上げようとがんばる人に力を貸して頂きたい。
もう二度と喧嘩別れなど起きないよう、相手が人である事を忘れては貰いたくはない。
世界から抵抗勢力が消滅した。
Ottomans Empireの影響圏は拡大の一途をたどり、何百もの異民族をその支配下に置いた。
殆どは平和裡に併合されたが、一方で対抗し得る勢力には苛烈な服従を強いた。
征服された国々は封鎖され、反乱の芽を摘む為に、スパイネットワークにより監視され支配された。
全ての帝国がそうであるように、Ottomans Empireの衰退も内部から始まった。
敵が居なくなった今、帝国の歴史は終わりに向けてゆっくりと静止しようとしていた。
進む道も目標もなく、自ら"結末"を選んだのだ。
悠久の歴史に別れを告げる中、一つの疑問が残った。
Ottomansは何を成し遂げたかったのか...?
ここで手記は終わっている。
随分使われていないのだろう、置かれていた机は埃が覆いかぶさっていた。
あれから1000年の年月が流れた...。
既知の世界では圧倒的な軍事と文化の力を保有していたOttomans帝国は
歴史の表舞台から忽然と姿を消し、滅亡に至った経緯は未だ解明されていない。
事の顛末は...。
終わりの次に始まりが訪れる。
幾度と無く"結末"にOttomansは居合わせ、変わる事のない世に虚ろな表情を浮かべていた。
最後に残された一刻の間、駆ける走馬灯。
思い出すのは先代との約束だった。
ついぞ実現はならず、手にしたのは他者から与えられた栄冠のみであった。
Memoire「その熱が、マルチを暖めるのでしょう?」*1
Ottomans「...!?」
Action「そろそろ潮時か...。」
Ottomans「...?」
Memoire「OttomansさんがActionだったときの想いは、充分に伝わったでしょうから。」
Ottomans「...。」
Fuwa-T「もういいのか?」
Action「あとは彼らに任せよう」
Memoire「フフフフ...。」