イタリア 今でこそ当たり前に存在する国ですが、中世ではその名が出ることすら稀でした
そんな中、教皇を父に持つチェーザレ・ボルジアは巧みな政治手腕でイタリアの統一を目指します
フィレンツェの外交官として彼に会う機会も多かったマキャベリは何かを感じたのでしょう、彼をモデルに君主論を書いています
残念ながら嫉妬深い運命の女神は彼に微笑みませんでした
イタリアの風雲児は病に倒れ、そこを付け込まれて捕縛されてしまいます
スペインに護送され、何とか脱出には成功するもののナヴァラの地で戦死
彼が野望の果てに夢見たイタリアとは一体何だったのでしょう?
順調に成長を続けるフィレンツェ
前回の大戦後、躍進の土台を築いた英雄コジモが遂に倒れました 今までありがとう
しかし、油断していた筆者はここでとんでもないミスを犯してしまいます
共和国では、たとえ事実上は僭主制だったとしても選挙が行われます
そこで筆者は政治能力が高い人を選びました
しばらくプレイしていてやっと気付いたのです
彼の名前が「ブッチ」であることに
とはいえ、いつまでも悲しみにくれているわけにはいきません
ここからはブッチさんの舵取りで進みます
ブッチはメディチの残した強大な国力でもって更に躍進します
ジェノヴァがミラノ、ボスニアと戦争をしている隙を突いて宣戦布告
ミラノ軍と協力してジェノヴァ軍を撃破し、あっさりとパルマを獲得しました
停戦が切れた5年後に再び侵攻
拡大するフィレンツェに対し包囲網を敷いていたジェノヴァ、サボイ、教皇領
そしてジェノヴァの同盟国であったスイスが敵に回ります
総兵力では負けているものの、分散している敵を各個撃破 フィレンツェも強くなったものです
わずか一年ほどでクレモナを割譲させました
ミラノもここで便乗しようと思ったのか、ジェノヴァに宣戦
ところが領土を奪うわけでもなく、コルシカを独立させるだけで終わりました 何がしたかったんだ
因みにまた選挙があり、今度はマラスピナなる男が元首に
ああメディチが遠のいていく
昨日の友は今日の敵
今度は、5年前には協力していたミラノに侵攻します
っていつの間にマントヴァなんか持ってるの 併合できないじゃないか
仕方がないのでマントヴァを奪って停戦
このあたりでコルシカの属国化にも成功しました
ブッチとマラスピナの采配の元、共和国は一気に拡大しました
ですがまだまだ進撃は止まりません
イタリア統一を旗印に掲げるフィレンツェ こんなもので満足するわけにはいかないのです
強権を持つ国王の元で中央集権化を推し進めるフランス
彼らもまた何か大望があるのか、四方に侵攻する暴れん坊ぶりです
1470年代フランスはブルターニュへ侵攻し、その同盟国であったブルゴーニュ、カスティーリャとの大戦争を始めます
三方面で同時に軍を展開させているにも関わらず、互角以上の戦いを繰り広げるという我が国など比べ物にならない鬼神の如き戦いっぷり
彼らこそ将来最も大きな障壁となるかもしれません
因みにこの戦争、どこかでブルゴーニュ公が戦死したのか、突如ブルゴーニュ領がオーストリアとフランスに分割されて強制和平という何とも締まらない終わり方をしました
ロシアでもまた均衡状態が崩れ始めます
フランスが快進撃をしている頃、ノヴゴロドとモスクワの間で戦争が勃発
しばらくは押したり引いたりでなかなか戦線が動きませんでしたが、2年ほど経ってようやく勝敗がはっきりしてきました
結果はノヴゴロドの大勝です モスクワはその後遊牧民にも侵略され、衰退の一途を辿ります
勝利を謳歌する国 反対に地図から姿を消す国
16世紀というドラマの役者選びもそろそろ終盤に入りました
果たしてフィレンツェは主役になることができるのか
我々も止まるわけにはいきません
孤立無援となっていたジェノヴァをさっくり併合 首都を黒海沿岸のカッファに移したジェノヴァは知らないうちにクリミアが併合していました
この頃になるともはやイタリアにおいては敵なしになっています
そこでマラスピナは一気にイタリアを席巻すること策しました
フィレンツェ包囲網を敷くサボイ、ミラノ、フェラーラ、そして教皇
4国集まって仲のいいことです 死ぬときは一緒に、ということでしょうか
ならばとオーストリアが参戦してくれ、かつ同盟国が最も少ないサボイに宣戦します
サボイはオーストリアに任せ、フィレンツェ軍はロンバルディアとロマーニャを占領
しばらくするとこれ以上は勘弁してくれと言われたので、占領地域を奪って和平します
まだまだ止まりません
5年後にローマを求めて宣戦布告 またも盟主はサボイになりました
今度はフランスも引き連れているので前回以上の圧勝を収めます
やっとイタリアらしくなってきました
残るはサボイ、ヴェネツィア、ナポリの三国です
この中で最も厄介なのは恐らくナポリ王国
アラゴンとの同君連合こそ切れたものの、カスティーリャと同盟を結びでかい顔して南イタリアに居座っています
海軍力のないフィレンツェはカスティーリャ軍の上陸を防ぐことができないため、半世紀前のアンコーナ戦争以上に苦労するでしょう
中世がいよいよ終わりを迎え、主権国家の時代が到来しようとしています
スコットランドを併合したイングランド
モロッコまで侵攻するカスティーリャ
諸侯を一掃したフランス
ノルウェーを統合したデンマーク
ライバル、モスクワを降したノヴゴロド
チュートン騎士団を滅ぼしたポーランド
第二のローマを手にしたオスマン帝国
そしてイタリアを統一しつつある、我らがフィレンツェ
誰もが覇権のため、領土のため、宗教のために殺し合う残酷な世界
16世紀に流される血は誰のものになるのでしょうか
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