収入を伸ばす手段として圧倒的に寄与するのが交易誘導による価値ブーストです。
英wikiにも簡単な解説がありますが、ここで改めて解説します。
画像のカザンノードでは、下流のノヴゴロドノードに対して交易価値の送出が行われています。
この際、送出任務に就く商人の交易誘導の値に基づいて、交易価値が上昇します。これを便宜的にブーストと呼びます。
ブーストは最大で商人5人まで機能し、交易誘導が初期値0%の場合には5.0%→2.5%→1.6%→1.2%→1.0%と処理され、累計で11.3%のブーストが行われます。
元の交易価値が100の場合、下流には111.3の価値で流入するという意味です。
仮に一人目の商人の交易誘導が+100%の場合は、ブースト量は10.0%まで増加します。
上の画像ではロシアの交易誘導が+665%に達しているため、ロシアの商人だけで5*(1+6.65)で38.25%ものブーストが生じているわけです。
ブーストの合計値はこちらの画面で確認でき、ここでは90/279-90で1.47倍と確認できます。
ブーストが恐ろしいところは、ノードをまたぐ度に繰り返し乗算される点です。
生産財補正や交易効率の寄与は各一度ずつ乗算するに過ぎませんが、ブーストは何度も重なります。
たとえばリオグランデノードから英国ノードまでは最大25回もノードを挟めるので、
仮にブースト量を1.5倍と置いた場合、1.5の25乗で25251倍の価値を産むことになります。
リオグランデで生産DEVを1回ポチるのは、英国で生産DEVを25251回ポチったのと等価になるわけですね。
ブーストの数を増やすためエンドノードである英国に対して遠回りするのが必須となります。
例として、マラッカから英国の最短を取ると、喜望峰→象牙でブースト3回で到着してしまいますが、
最長ならベンガル→ドアーブ→デカン→コロマンデル→グジャラート→アデン→ホルムズ→バスラ→ペルシア→アレッポ→アレクサンドリア→コンスタンティ→ ラグーザ→ペシュト→クラクフ→ウィーン→ザクセン→ラインラント→シャンパーニュとなります。
英国に流入しないサフィ・チュニス・セヴィリア・ヴァレンシア・ジェノヴァ・ヴェネツィアは無視し、他の全ノードに商人を配置し、送出ルートを調整します。
6人以上の商人が同時に送出を行っている場合、英wikiの記述では「国タグの順番」に基づいてブーストが入る商人が決まるとされています。
しかし現verの実際の挙動を見る限り、国タグが237/971番目のロシアが国タグ10番前後のサーミ・カレリアに優越してブーストを行っているため、
交易誘導値の高い順番に(最適な形で)機能してくれていると見て良さそうです。
いくつかの方法で数字を盛りました。経緯を示す前に結果を示します。
Karimi改革はマムルークミッション、マムルークNI、交易アイデアとポリシー、海軍伝統MAX、多重変態ミッションに加えて、
1国あたり5%をもたらす貿易同盟加盟44が効いて615%、交易会社投資の50%も合わせ、最終値は615%となりました。
交易誘導が金利なら生産財補正は元本を意味します。完全に画面が見切れていますが、保護国の加盟308を中心に伸ばしています。
交易効率は最後の最後に計算される値ですが、上限が+200%までという制約があります。
交易アイデアや多重変態ミッションで軽く上限に達してしまったので、特に積みに行く努力はしていません。
保護国からは交易力を剥げますが、貿易同盟からは交易力を剥げないため、自国の交易力が弱いと微妙に吸われてしまいます。
保護国の数の暴力によって異次元の値となっていることに加えて、適切に小型船の交易保護を展開しているため、ほとんど吸われず済みました。
主旨とは関係ない(交易収入が大きすぎて関税がどうなっても誤差の域)ですが、せっかくなので積めるものは積んでおきました。
関税の額だけを見るなら植民地国家は直轄植民地が最適ですが、あくまで交易が主役であるため、生産財補正+20%を持つ民間企業としました。
本国は石炭溶鉱炉→工場→金山議事堂→会計所→証券取引所→大寺院の順番を、
植民地国家は石炭溶鉱炉→工場→金山議事堂→スロット埋め(証券取引所を作らせない)の順番を徹底しています。
WC済につき常に全州が読み込まれる建設画面はクソほど重くなりますが、再起動でいくらかマシになります。
交易誘導などを積むための変態の数々です。補正切れに留意して1800年頃から段階的に変態しました。
国名 | 補正 | 備考 |
イングランド | 交易誘導25+20+10/交易効率10+15/毛皮価格25/テリトリー自治10 営利企業保護国生産財+15/営利企業ごと交易効率+5/貿易保護国解禁 | 強すぎて申し訳ない |
ネーデルラント | 交易誘導10+20/交易効率10/生産財10 | |
オリッサ | 交易誘導20/交易効率15 | |
ポメラニア | 交易誘導20 | ドイツ系タグ排他 |
ハンザ同盟 | 交易効率10 | 共和化 |
ルテニア | 交易効率15 | |
ポーランド | アイデア5/穀物価格+20 | |
スコットランド | アイデア5/交易効率10 | |
ラージプート | 交易効率20/生産財10 | 技術グループインド化 |
[国教変更スンニ] | マリ・モシ・デリー・マムルークはスンニが条件 イエメンはミッション達成上でスンニが楽 | |
マリ | 生産財15 | |
イエメン | 交易誘導15/交易効率15/コーヒー価格25/生産財10/貿易保護国解禁 | |
[政府変更イクター制] | デリーは君主制、マムルークはイクター制が条件 | |
デリー | 交易誘導20/交易効率10+20 | |
マムルーク | 交易効率15+10/交易誘導20政府改革 | |
マラヤ[NI] | 交易誘導25/交易効率15/生産財10 | |
ロシア | 交易誘導20+10/交易効率15/生産財10+10 |
1探検→2拡張→3神聖→4宮廷→[探検破棄]→4統治→5人文→[拡張破棄]→5外交→6攻勢 [外交破棄]→[攻勢破棄]→[宮廷破棄]→[統治破棄]→インフラ→富豪→神聖→7貴族→8拡張 [貴族破棄]→[神聖破棄]→[インフラ破棄]→[人文破棄]→経済→軍量→宗教→海軍→探検
カテゴリ | ポリシー1 | ポリシー2 | ポリシー3 |
ADM | 経済+海軍 生産財10 | 宗教+交易 生産財10 | 未使用 |
DIP | 交易+防衛 交易誘導25 | 拡張+交易 交易誘導20/交易効率10 | 交易+軍量 生産財15 |
MIL | 未使用 | 未使用 | 未使用 |
コアの残っていた諸国を州からOPMで解放し、ただちに保護国化。およそ170国がこの手法。
属国解除には正の威信が必要ですが、イスラム遺産の寄与によって雑に改宗させとくだけで威信は貯まるのでどうにかなりました。
次に衛星国を作成し、属国解除→opinion微調整から保護国化。
衛星国の作成数は上限が(内部の国タグの数の100で)決まっているため、100国がこの手法。
なお、衛星国は滅んでも国タグを占有し続ける(コアが残る事情)ので、下手なところに作ると取り返しが付きません。
画像の通り、衛星国の作成の横に交易都市の作成があるため、ときどき間違って交易都市を作って保護国化した例が30ほどありました。
これは致命的な失敗であったので後述します。
画面がパンパンになるわ、ゲームはクソほど重いわの地獄絵図。
なにより重いのが辛すぎて、最終盤の操作精度・作業量は大幅に低下しています。
こんなになっちゃった。
なっちゃったからにはもう。
前回の検証での破産はまだ制御可能でしたが、
今回の破産は完全に制御不能で、コンソールで強引に無借金のカンスト状態(1000k)としても、月をまたいだ瞬間に即座に破産します。
ここまで来ちゃうと収入が多いのか少ないのか、見方すら分かりません。今まで重さに耐えてきましたが、この結果には心が折れると同時に満足しました。
現実的にやれるかどうか。やれたとして観測できるかどうかは脇に置いて、理論的に更に上に行けそうな要素を考察。
前回に紹介した京都ループ・工場ループ等で元本オブ元本である生産DEVを伸ばします。
DEVポチする州を選ぶ(コストとノード位置の相談)ことが重要なのですが、あの画面はあの画面で重いので苦行です。
補正を積むことに比べれば優先度を下げて良さそうではあります。
交易都市は1ノードに1つ設置でき、強制的に貿易同盟に加盟します。
交易都市の国タグ上限は75までで、ノードは計80あるので、全ノードに一つずつ作っていくと途中でタグのほうが足りなくなります。
ただし、バミューダの属するカリブ、ガラパゴスの属するリマ、フォークランド・サウスジョージアの属するラプラタを除く植民地のノードは、普通に植民地国家を形成していくと交易都市を設置する州がありません。
今回のプレイでは植民地国家の数を絞った都合、メキシコ・クイアバにも交易都市を設置でき、合計69となるはずだったのですが、実際は44に留まりました。
これは操作ミスを連発したことで国タグを使い切ってしまったことが原因です。あまりにも重すぎてロードしてやり直す気にもなれなかった。
また、貿易同盟への招待判定は、
態度親愛で+50、婚姻で+10、opinion最大で+50、軍事力差で+30、外交評判*5、ここに6国以上の既存加盟国ごと-10となります。
外交評判を+25と仮定して+125が入る場合、およそ35国を加盟させられる計算となります。
事前に招待を限界まで積んだ上で、最後に交易都市75を合わせて110国が(外交評判を上積みしない限りは)理論上の最大値で、由来する交易誘導は+550%となります。
衛星国100に加えて、コアが残っている国が多ければ多いほど保護国が増えます。
中世国家のコアが消失する1594年までに下準備を終えられれば600とか700も視野に入ってきますが、さすがに厳しいですかね。
首都を植民地地域に動かし、植民地国家を作らないことによって溶鉱炉の直轄数を増やして生産財補正を伸ばすことに加えて、
自国の高い生産財補正を(もっぱら英国から遠いために複利を効かせやすい)新大陸の州に反映させることができます。
難点は植民地を自前で征服するのが手間であることに加えて、多重変態との相性が劣悪な点です。
多重変態では首都移転が伴う場合がありますが、日付を進めると植民地国家が成立してしまうので、ただちに植民地地域に首都を戻す必要があります。
バミューダ経由の南米遷都。二回分のADMは事前に999まで溜めておけば払えはしますが、文化シフトも含め手間が多いです。
なお、植民地国家の国タグは75個までなので、何度も植民地国家を作る→滅ぼすと繰り返せば新たに植民地国家が生成されなくなる期待を懐いて実験しましたが、
衛星国とは異なり滅ぼした国タグで復活してくるためダメでした。
今回は最終首都サウスジョージアで、旧大陸の全州を雑に交易会社に放り込んでいました。
こちらの検証でも触れたように、すべてを交易会社化すると生産財を最大化できません。
画像にあるように、交易会社州のTP比率に応じた生産財補正が非交易会社州に乗るため、うまく使い分けるのがベストなのです。
証券取引所・交易会社投資を適切に使いながら最適化する余地は大きいです。
また、ステートには繁栄25%と革命時代布告33%で生産財を乗せられるのも侮れないです。
最優先は交易誘導。交易アイデアに加えて、ポリシー目当てで拡張・貿易。
次点で生産財。経済・富豪アイデアに加えて、ポリシー目当てで軍量・海軍・宗教。
今回のプレイでも採用したこの最終構成に入る前に、外交評判を最大化する構成で貿易同盟の加盟国を増やす段階を挟まねばなりません。
そこでは外交・権勢・宮廷に加えて、ポリシー目当てで攻勢・軍量・人文・革新・拡張となるでしょうか。
交易誘導を伸ばす宗教はないため、次点の生産財を伸ばす群ではイバード・呪物・ゾロアスターが10%で並んでいますが、どれも採用困難。
外交評判の段階だと遺産と主神で+3のヒンドゥーが最優秀ではあるので、うまいことスンニ⇔シク⇔ヒンドゥーを使えると足しになりそう。
イングランドミッション由来の専用議題の「重商主義法」で交易誘導+15%を得られるのですが、ミッション条件が面倒だったためサボりました。
他にもミッション・イベントの取りこぼしはありそうです。
統治者の特性ガチャで「勤勉」の生産財+10%もありますね。
なにか見つけたら加筆します。
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