パリを奪還した国王シャルル7世は、しかし未だフランスを統一しきれていなかった。
ノルマンディーおよびアキテーヌは宿敵イングランドに占領され、
ブルターニュ公、ブルゴーニュ公、そしてアンジューおよびロレーヌを領するプロヴァンス公にいたっては、自主独立する始末。
フランス第一の目標は、これら王権の及ばぬ「フランス領」の「回収」であった。
当面のライバルはイングランドとブルゴーニュだな!
先にイングランドからやっつけたいな。
ライバル指定3枠のうち、2枠はその2国でよろしいでしょうな。
しかしその2国、揃ってフランスをライバル視しているばかりか、
イングランドはブルゴーニュを、ブルゴーニュはイングランドをライバル視しているようです。
ええと……?
フランス・イングランド・ブルゴーニュの3国のうち、下手に動いた1国は他2国に食われるということです。
つまり、みつどもえです。
さて、フランスの初期兵力は29,000、イングランドとほぼ同じ。
あと9000増やせるが、イングランドも7000ほど増やせるみたいだ。収入はごく僅かな黒字。意外に拮抗している……
他方、ブルゴーニュは属国を含めると3~40,000……やはりイングランドから当たるべきか。
調査によりますと、347対333と、イングランドとは国の豊かさでも拮抗しております。
海軍力では遥かに劣勢ですので、我が国だけでは苦しい相手です。
とにかく、周辺の情勢も見て仲間を増やしましょう。
フランスは同盟国探しに奔走する。
イングランドとの戦いとなれば、北のノルマンディー、南西のアキテーヌが主戦場となるため、これ以上の戦線拡大を忌避。
それ故、南に接する国々とは誼を結ぶことに。
カスティーリャ、ナバラ、サヴォイと同盟を締結いたしました。
更にカスティーリャ、ナバラ、そして初期から同盟関係にあるプロヴァンス公とは、婚姻関係となっています。
もはや南方は安泰でありましょう。
ちょっと待って外交枠オーバーしてるじゃん! うちはスコットランドへの独立保障もしてるんだぞ!
それに、アラゴンだけどうして仲間外れ……? ナバラなんかと組む理由は?
当分の間海軍力を鍛えない(そんな余裕ない)ので、外交力は最低限あればよいのです。
アラゴンに関しましては、友邦カスティーリャがアラゴンをライバル指定しているのと、アラゴン領ルシヨンを後々奪いたいからです。
ナバラに関しましては、フランス王ならナバラ王にもなりたいかな、と思いまして!(属国化狙い)
?(文章読解中)
(通じてない? ジェネレーションギャップかな……)
最後のライバル指定枠はオーストリアに。
アラゴンにしなかったのは、必要以上に刺激しイングランドやブルゴーニュと結ばれるのを恐れたためだった。
また、ルシヨン以外をアラゴンから奪う予定がなかったのもあった。
かくして当面の方針が確定し、時が流れ――
1445年7月21日。
あともう少しでナバラを属国にできる、というまさにその時。
フランス首脳部の元に、急報が届く。
約条に反しメーヌを保持するイングランドへ、フランスが取るべき行動は2つに1つ。
――すなわち、開戦か撤退か!
(やばい兵への給金半額にして奢侈してたどうしよう……)
当然、前進あるのみ! そもそもメーヌは我らのもの!
今こそフランス軍の力、見せつけてやるのだ!(どうせ戦争には発展しないでしょ~)
イングランド、フランスに対して宣戦を布告。
大義名分は「フランスの統一」。
ひゃあああ待ちきれネイ! 戦争だ~
ひい、ひっ、ひぃぃぃ*1
さ、早速、同盟各国へ参戦要請のため使者を遣わします!
こ、今回は私が指揮を執る!
我が演説に耳を傾けよ!(鎧姿に瞬間チェンジ!)
あくびをし帰りたがる兵士と、ピンハネを隠したがるマザラン。
そんな彼らをよそに、王のボルテージは最高潮に達する。
あの、同盟国からの返答ですが……
うんうん!
まずはサヴォイからのものですが……
もしや他の同盟国も――フランス宮廷で口を開く者は誰一人としていなかった。