ピレネー山脈の両麓に位置してビスケー湾に面し、フランスとスペインの両国にまたがる地域の概念。
険しい山岳地域である為諸外国からの苛烈な支配が及ばす古代カルタゴ・ローマの時代から半独立状態が常。
また山岳地域故に部族間の連携が取れずバスク人全体を統一する権力者は長らく登場しなかったとの事。
山岳地帯のおかげで独立を保ちつつ、そのせいで統合できないと聞きますと、スイスや台湾みたいですね。
地域特性は似てくるのだなと思いつつ、歴史を調べますと主産業傭兵との貧困地域特有の出稼ぎ文化の記述が。
バスク人は傭兵として実力に見合う高い名声を誇っておりましたが、強すぎたのが困りもの。
ロンスヴォーの戦いにてカール大帝に勝利し独立を保ってしまった事実が、後年の悪名へと尾ひれが付きます。
カール大帝と言えば「ヨーロッパの父」との異名を持つキリスト教世界の英雄なのです。
バスク人への敗北は長年にわたる口頭伝承を通じて大幅に脚色され「ローランの歌」との形で結実します。
バスク人へ対するカロリング朝の征服戦争は、いつの間にやら世界を破壊と混沌へ導く魔王の手先であるサラセン人と、善良なるキリスト教徒の争いへと置き換えられてしまいました。
そのおかげでヴァスコニア地域は西ヨーロッパの人々によって野蛮性が強調され、「破壊者」「浮浪者」「略奪者」などと呼ばれたそうな。
本AARの主目的である実績Basque in Gloryですが、bask in the glory(栄光を浴びる)という英語の言い回しとのダジャレからきているそうなのです。
そしてバスク特にアラバ州(Alava)ではとりわけかたつむり料理の消費量が昔から多く、レストランや家庭でそれぞれオリジナルなソースで味付けをして食しています。地元では、カタツムリ料理のコンテストも開催される程人気がありますとのこと。
カタツムリ=カラコーレス=螺旋=カラコール=リマソン=騎兵による半回転
よってイベリア半島を騎兵によって螺旋を描きながら制圧するぞ とのダジャレが国家運営の基礎となりました。
国家アイディアは1.貴族 2.諜報 3.宗教 4.革新の順となります。
1.騎兵はゲーム序盤における戦闘の華です。人的資源+33%は優秀です。
2.欧州での領土拡大の際はAE減少効果が欲しいので採用。1+2のポリシーで騎兵戦闘力+20%、中盤戦でも騎兵は役に立ちます。
3.コンプリートボーナスの文化転向コスト-25%が欲しいので採用。特に意味はないですね。
4.君主点が余っていたので採用。3と合わせれば威信を高く保てます。
単なるジョークですがそれなりに筋道は立ちそうです。
実績の為にはイベリア半島を制圧する必要があるのですが、1領邦スタートの国家ですと同盟国に頼るのが定石ですね。
拡大方向はナバラのミッションに従えば、大別するとフランス王ルートとアラゴン王ルートが考えられます。
候補は三つ 1.ブルゴーニュ・アラゴン 2.カスティーリャ・フランス (3).独立支援
1.外交評判+1アドバイザーを雇い婚姻を結び、フランスと同盟。
ガスコーニュを切り取りつつ、ノルマンディーをフランスへ与えフェーバーを稼ぎます。
稼いだフェーバーでカステ―リャを攻めバスク地域を統一。
返す刀でフランスを攻めブルゴーニュ・アラゴンへ領土を譲り、稼いだフェーバーでさらにカスティーリャを攻める。
カスティーリャを弱らせればイベリアンウェディングの発生を防げますので、先の見通しは立てやすいはず。
難点 メーヌ開戦・ブルゴーニュ王の死イベントの早期発生により全てが頓挫。
そもそもまずフランスに勝てるんですか?
2.カスティーリャ・フランスの保護を受けつつアラゴンを早期に退治。イベリア全土への永続請求権を得る。
多分こちらが正規方針ですね。外交点を温存できるのは実に魅力的です。
難点 イベリアンウェディングの早期発生により拡張先が絞られる。
永続請求権によりイベリア方面での外交関係が破綻する。
(3).ナヴァラにはアラゴンの属国となるイベントや、カスティーリャとの同盟で属国化提案を受ける事が出来ます。
大国からの独立支援を貰えれば彼らを打ち破る事も出来るでしょう。
難点 不確実性が最も高い 誰がナヴァラの為に血を流すのか?
実績やミッションによってある程度プレイ方針への手引きがもらえますと、見通しが立てやすいので楽ですね。
何はともあれプレイ開始です。とりあえずはカスティーリャと同盟を結びつつ諸国へとあいさつ回りを始めます。
用事がなくとも顔を見せる、ご機嫌伺いの基本ですよね。こちらは弱小国ですから大国の皆さまにはぜひ御贔屓のほどを……
1446年 アラゴンによるナヴァラ征服戦争が発生
落ち着きましょう。冷静になるんだ。これは非常に理想的な状況ですね。そうです落ち着こう。これは好機。
ゲーム初期のカスティーリャとアラゴンの争いはほぼカスティーリャが勝利します。
だからこそ野戦を避けナヴァラは占領地の拡大に努めます。
防衛戦争ですので、カスティーリャへ土地を渡さずともトラストが10しか下がらないのは嬉しいですね。
アラゴン地域5領邦とバレンシア・カタルーニャへと足を延ばし海への出口を手に入れます。
ミッション達成により全土への永続請求権を得ました。
また貿易の中心地を3つ手に入れた為、ジェノアノードを主たる交易ノードへと定めます。
ゲーム初期にジェノヴァとほぼ同等の交易額3ダカットを回収できるのは、今後騎兵を雇う為の資金源となりますね。