マスカットのスルタンMahzum(1/1/2)は悩んでいた。
ラスール朝イエメンがインド藩国からの朝貢を受け入れた結果
インド洋ー地中海を結ぶ交易路がマスカットの見るペルシャ湾から紅海に移ってしまったのだ
カイロとアデンがイタリア人相手にぼろ儲けしてるのを苦々しく思うのは彼だけではなかった
イスタンブル、サマルカンドのスルタンやホルムズの商人も
以前の繁栄を取り戻さんがため策という策を練っていた
1445年、高齢のMahzumが往来の少ないペルシャ湾を眺めながら亡くなり
あとを継いだのはSulayman(4/4/3) 18歳の青二才
ここからオマーンの伝説が始まるとはまだ誰も知らない…
今回のマルチは何と言ってもアジアプレイヤーが少ない
というのはOttomans、Omanの2国しかいない
この2国が協調する限り欧州プレイヤーは単独でのアジア介入が難しく
背中に敵のいないアジアプレイヤーは欧州に自由に口を出せる
OmanはOttomansの領土欲を躱しつつアジア・アフリカから欧州勢を閉め出すことに集中すれば
見た目のへぼさとは裏腹に交易によってマネーを集められる
これら分析から今回は
・Ottomansと仲良くするため領土は交易重要地に絞る ・総収入で1位を目指す ・一回は戦争に勝つ
を目的にプレイすることにした
早速Ottomansに仲良くしましょう!と外交を送ろうとしたが、先に向こうからコンタクトが来た
Ottomans「きえろ ぶっとばされんうちにな」
Oman「OttomansさんがOmanに来るまで寝て待っているとでも…?」
Ottomans「全面的に戦争になるなら、最初から違う国に入って欲しいなって♥」
Oman「腕に自信が?失礼ですが400hプレイヤーはAIとは人だけに一味違い…」
Ottomans「私のプレイ時間は 8 7 3 時間 です」
Oman「はえー すっごい…」
マルチは初めてとのことで、以前にマルチが初めてかつゲームそのものも初めてに近く
プレイがガバガバやんけ!という人がいたのでそのパターンかなと思ったらそんなことはなく
自分の2倍以上プレイしている上級者。口先で騙すのは難しく
Oman「アラブ文化地域に関してはベドウィン文化の所しか取りません、許して」
Ottomans「そこ抑えられるとこちらの交易収入が激減するので、やっぱり全面戦争しか無いかなって」
Oman「サマルカンドからガッツリ引けると思うんですけど…」
Ottomans「Muscovyと争いになるじゃないか…」
Oman「どうせ総合点でOmanは1位になれないんで、主従カンケイでいいんでお願いします!」
Ottomans「そこまでいうのか…ならタッグで1位を目指しましょう」
なんとかOttomansを説き伏せアラビア半島やインド沿岸地域、インドネシア地域をOmanが
それ以外をOttomansがという割り振りで合意し同盟を組むことに
Ottomans「あと、EnglandとSpainにインド沿岸1プロビずつ分けるって約束したからそれお願いね」
Omanの頭越しに行われる世界外交、仕方ないね
インド沿岸地域に欧州国家がプロビを持つことで得られる利益は
1.「東インド交易会社設立」decision
2. Trade Companyが地域内土地TPについて半分以上占めた場合に得られる「商人+1」
の2つあるが2.に関してはCoTプロビンスが大抵BTやMPにも優れていることから到底認められず
1.に限り価値の無いプロビンスを渡すことで認められる
余談だが1.に関しての条件は「Eastern Asia Trade Port Region」のプロビンスを「所有」するだけでよく
「East~」はインド沿岸でない部分、例えば交趾支那でもよく
「所有」なので「コア化」する必要がなく一瞬だけ渡して返してもらえば条件クリアなのだが
脇の甘い自分はこの時に気づかず、結局ずっと渡すことになった
あまりにOmanが下手に出たためか、あるいは初めてのマルチで同盟国が得られてほっとしたのか
Ottomansはその外交状況について話してくれた
まずMuscovyとビザンツ帝国領について揉めているということ
今回のMuscovyプレイヤーはリアル正教徒でビザンツを残してくれと(デジャヴュか…?)
懇願しており、実現された時の利益が少ない上に認める必要性もない要求にOttomansは困惑していたが
Muscovyのタタール文化地域全てという交換条件に首を縦に振った
Ottomans「タタール全域貰ったったwwww」
Oman「うそやろ……」
このプレイの時の遊牧民が割拠するキプチャク草原は文化がタタール一色で、かつ人的資源に豊富なので全てを取ることによる国力増強は計り知れず
実際のちにMuscovyを苦しめることになる…
またMuscovyがタタール文化地域を全てOttomansに渡したということは
他の地域で帳尻を合わせるならそれは中国地域であるわけで、
東アジア物産の取引で一儲けを狙うOmanとしてはこの領土分けには同盟国の強化ながらも
むしろ不安になるばかりだった
Oman・Ottomans間での国境確定の次は多国間係争地、中国・アフリカについて
当事者で利権を確定させることに。
そこで優位に立つためにOttomans・Oman間で一つの条約を公表した
オスマン、オマーン条約(ケバブ条約) 両国はケバブを愛し、相互の領土を承認、保全し、そしてケバブを愛する
単純明快な条約だが、この文に纏められるまで1時間程掛かった
Ottomans側としては破った際の懲罰条項やOmanに片務的な条項を盛り込みたく
Oman側としても条約の目的をアジア/アフリカからの欧州勢の閉め出しと明記したかったのだが
互いに思うところがあり1文だけに、やっぱ短文が分かりやすく且つ思わせぶりで良いということに
この条約公開の目的は本来明記しようとした様にアジアアフリカのムスリムによる独占だったが
その効果は世界分割会議に期待される…
(注意!1.7時代のアフリカは現在のverのものと大きく異なります)
Oman「我が国はサブサハラ以南アフリカ全てを要求します」
Spain「うっそだろwwお前www」
England「認められませんねぇ。我が国はザンジバル・ケープ・コンゴを要求します」
Oman「ザンジバルはOmanの歴史的領土だからNG」
この会議の際にコンゴのOmanの領有主張へSpainは異議を唱えてなかった気がするのだが
後のアジア分割の際のSpainの提出した画像ファイルでSpain領コンゴとなっているのを
見落としそれを認めてしまったため確執が生まれてしまった
Spain「OmanはOttomansの威を借り過ぎ、コンゴまでは渡さない」
アジアに関しては東南・東アジアが対象でMuscovyがどこまで取るかが最大の焦点になった
上に書いた様に中国の富を内陸経由で持っていかれるとOmanは手の出しようが無く
Ottomansはタタール文化を譲ってもらった借りがあるのでOman単独でMuscovyとの交渉に
当たらなければならない、と重荷に感じていたのだが予想外の国からフォローが
England「中国欲しいですねぇ」
Englandプレイヤーは様々な場面で勝ち気に領有権を主張し南アフリカでは
Spainと対立、Denmarkを北米から締め出し海外領土ペナルティを喰らう
東アジアにまでその手の届くところだと思っているようだ!
しかしMuscovyとの障壁としては使えるとOttomansも判断し満州はMuscovy、華北はEngland
残りをOttomansが取るということでその場はうまく収まったように思われた
最後にOmanは日本を貰いますねと言って会議を終わらせようとしたところ…
Muscovy「ちょっと待って下さい、日本は私も欲しいです」
Oman「え…?ロシア領日本…うそやろ?」
Ottomans「まぁ日本ぐらいMuscovyに渡しても良いのでは?」
タタールの件での借りを返そうとOttomansが背中から撃ってくるが、小国Omanとしては
日本文化地域は重要な策源地であり何より海外領土ペナルティを喰らう土地について
積極的に主張するMuscovyが理解できなかった
いわゆる植民者を送って云々する植民地はコア化コストが必要なく同文化同宗教で管理もしやすいのだが
領域国家を征服して海外領土にするのではコア化コストが必要で管理もしにくい、見返りも少ない
という二重苦があり、外国から攻められるか分からないマルチでは好ましくないと思うのは
生まれついての敗北主義者だけだったようだ
Englandについては交易会社からの商人ボーナス等期待されることが多少はあるが
日本領有についてはそれらが全くない、いかに非効率的かを説き伏せなんとか譲歩を引き出した
Oman「北海道等空白地・琉球をMuscovyに、それ以外をOmanにでお願いします」
Muscovy「しょうがないにゃあ…」
Oman「は?(威圧)何か変なこと言いました?」
Spain「強い口調はNG」
これに疲れ、二度三度やりあったSpainに対してフィリピン領有を折れて認めてしまった
Spain「Omanさんには負けますね^ ^」
Oman「また守れなかった…」
画像だと北海道がOman領ですが実際はMuscovyです。描き間違えました
誰にも触れられることの無かった朝鮮半島についてはMuscovyの
「法則が発動するから誰も取らない」提案で合意したが心の中では隙あれば取ろうと考えている
「序盤のプレイでガバりがち」なOmanはOmanプレイ以前、またこの後開催のマルチでも
序盤にAI相手にやらかしまくってるのだがOmanでも漏れなくYemen相手に借金50個で
辛勝すると言うガバプレイを見せつけた
Ottomans「よっわ…同盟切ろうかな」
という心の声が聞こえたが気にしない
借金50個と言うと恐ろしいが、1個につき8ダカットしかなくDenmarkとOttomansの支援で
程なく完済した。自分はこういう甘やかしに弱くこの後も借金をOttomansに
立て替えて貰うのだがこういう人間同士の助け合いがマルチの醍醐味なのだと、あえて言いたい
のちに数十倍にして返したのだが、250年近く経った後なので利子を考えると当然かもしれない
Yemenからアデンなど割譲&属国化したあと返す刃でNajdを併合→属国復興し、さらに
Najdを併合した一瞬にMamluk領土となっていたヒジャーズ地方にCBを作成
包囲網を組まれているOttomansの代わりにMamlukに宣戦したのだがshock4の将軍付き17kが
高速でOman軍主力10kに食いつき殲滅されてしまう
Ottomans「ちょっとOman弱すぎんよ~」
Oman「こうなることを予測して事前に早めにアラビア半島に来られるように言いましたよね」
Ottomans「まぁマムルークぐらい単独で倒しますから…」
急いでOman軍を2k程作成してヒジャーズ地方をいくつか占領したが
すでにOttomansがMamluk本国を制圧済みでシリア地方のOttomansへの割譲で講和
Ottomans「次の戦争でヒジャーズ地方は渡しますね」
Oman「Omanの仕事は宣戦するだけだったのか…?」
属国Najdにヒジャーズ地方や黒羊朝に取られていたコアを返還させて
アラビア半島を統一したところで1章は終わり
まず重要なのはOmanが周りから孤立してibadi派という宗教なことだ
異端プロビンスだと反乱率(1.7時代)がのり、これにさらに征服したばかりだとNationalism RRが
のり主要文化領土と言えど馬鹿にならない反乱率になる。
(1.8以降だとAutonomyを上げるという方法があるがこの時代は無かった)
そのため国土拡張の際にはなるべく外交併合が好ましいのだが
交易力の底上げを狙った最初のYemen戦ではAden周辺を直轄地とし
それ以外を属国として統治を任せた。
さらに属国にするにもその首都をIbadi派に変えておきIbadi派の属国として復興した方が
都合がよく、かつ今回属国として復興したNajdはNIで改宗率が強化されている上に
統治技術4で取れるアイデア枠で宗教アイデアを取ってくれるため非常に改宗力が高く
Return coreやSell provinceした州を一瞬で改宗してくれた
その改宗力は宗教中心地で-5%のペナルティの乗るmeccaをもibadi派に変えるほどである
Shia派やOmanでプレイするときは是非属国Najdに改宗お任せあれ
アラビア半島の特徴はBTが低い、産物が良い州もあるといったところだが
BTが低いためせっかくの産物を活かせてなくやはり残念な州ばかり
しかし1.7時代は物価がイベント固定ではなく需要/供給概念があったため産出プロビの少ない
コーヒーは平均8ダカット、最高で13ダカットまで値上がりし、その生産地であるアラビア半島はフィリピンなど
植民地でコーヒー栽培が行われるまでそれなりの収入を上げていた
現在のバージョンではこのプレイ時よりプロビンスの数が増えているが
物価固定のためあまり面白くない地方となってしまった
アデン湾ノードはアレクサンドリア方面に流すか、ザンジバルノードに流すかの重要な
中継地のため重要なのは変わらないが、プロビンスが増えたため欧州国家で始めると
管理がより面倒な地域になってしまったかもしれない
地形は砂漠が多く、消耗が厳しい 要塞レベル9まで建築してオスマンが攻めて来たら
どれだけ消耗するだろうと妄想していたが、消耗したのはむしろ自軍だったり…
さらに重要なのはバーレーン島とアラビア半島、モカとアフリカが繋がっていることであり
バーレーン島を首都にしてアフリカ大陸を本土としてあつかえるという仕様になっている
最悪の場合ペルシャ湾に船を大量に浮かばせれば首都バーレーンに引き蘢れるというのは面白い
またアラビア半島から空白地モルディブ諸島に外交技術3で届き
ここから植民地帝国Omanが始まる…