初心者向け基本説明

外交の目的と手法

EU4において、外交は平時からの戦争を有利に進めるための準備であり、敵国から身を守る手段であり、さらに勢力を拡大する手段でもあります。
外交の主たる要素としては以下があげられます。

基本的な外交関係

EU4における相手国との基本的な関係は以下のようになります。

ライバル

その相手を敵視している状態であり、関係は悪く、こちらを危険視してきます。
ライバルが同じ国同士は関係にプラスが入り、またライバルに戦争で勝つなどするとPower Projection(PP)を貰うことができます。

同盟

軍事同盟を結んでいる状態で、同盟相手が攻撃された場合参戦を要求してくる場合があります。
攻撃する側の場合は相応のメリットを提示するか、相手からのfavor(好感度)を消費して参戦をお願いすることができます。
favorの貯め方については後述します。

従属国・辺境伯

いずれも、上位の国家の傘下に入っている状態で、宗主国の戦争には参戦義務があります。
従属国は自主的に戦争を起こせず、さらに宗主国に上納金があるなど経済的にも従属状態にあり、さらに従属国となり10年以上経つと宗主国がDIPを消費して併合を始めるようになります。
DLC「Art of War」で有効となる辺境伯は従属国よりも制約が緩く、上納金はなく、外交的な併合もできないという違いがあります。
宗主国は辺境伯を従属国に切り替えることができますが、安定度-1と関係悪化と引き換えになります。

朝貢国

主に中国周辺で見られる外交関係で、中華皇帝である国家の存亡にも影響してきます。
朝貢国は従属国などと異なり、特に外交な軍事などの縛りを受けませんが、宗主国に毎年君主点の上納を要求されます。

独立保証

他の国家から独立を保証されている状態で、他国から戦争を仕掛けられた場合、保証している国家が参戦してくることがあります。
プレイヤーよりはAIが使用してくる印象が強い外交関係です。

他にも植民地国家など、序盤の終わりから中盤以降に生じる外交関係もありますが、とりあえずはこれぐらいを覚えておけばよいでしょう。

外交に関連するパラメータ

外交に関係するパラメータとしてまずおさえておきたいものをまとめます。

関係の改善方法

最も基本的な方法は外交コマンドImprove Relationshipであり、通常の国家なら最大で+100、従属国なら最大で+200だけ外交関係値を上昇させることができます。
他にも、お金を送るなど様々な手法で外交関係値を上げることができます。こちらは従属国にするのに少し関係値が足りない時などに使うことがあります。

同盟の活用

同盟を利用した防衛力強化

同盟国は防衛側の戦争には優先的に参戦してくれることもあり、敵国は同盟国の軍事力もこちらの戦力として認識します。
つまり、軍事的に力のある国家を同盟することで、相手国はこちらへの攻撃を躊躇しやすくなるということです。
もちろん、この同盟国は攻撃を仕掛ける際に活用することもできるので、軍事力の高い味方を作ることには大きなメリットがあります
ただし、同盟国がすでに戦争で忙しい時などは参戦してもらえないので、自分の身は自分で守るという意識は常に持っておきましょう。

同盟とfavor

同盟国からどれぐらい好感を持たれているかを表すのがfavorと呼ばれるパラメータになります。
favorは同盟しているとそれだけで溜まりますが、相手国の戦争に協力する、外交コマンドCurry Favorを利用するなどでより速く溜めることができます。
favorはこちらの戦争に相手国を参戦させるのに利用できるので、連れ回す予定の同盟国には積極的にfavorを溜めていきましょう。

従属国の活用

従属国にする方法

相手国を従属国にするには2つの方法があります。

外交的な従属国化

同盟している相手に対して、外交関係値が190以上ある場合、外交コマンドから従属国にすることが可能です。
ただし、相手国に対してこちらが十分大きな国家であり、相手国の固有のコアのあるプロヴィンスを保有していないなど、呑ませるには壁もあります。
この方法のメリットは相手との関係が良い状態で従属国にすることができ、安定した従属国になることと、AEを発生させないことです。

軍事的な従属国化

戦争の講和において従属国にするという選択があり、これを呑ませることができれば従属国にすることができます。
この方法は外交関係に無関係に従属国化できるのがメリットですが、外交関係が最悪な状態で独立欲求が高く制御できない、AEが発生するのが欠点となります。

従属国の使い方

従属国は外交的に支配下においた状態で、将来的には併合もできる存在ですが、従属国を使った戦略も存在します。
それが「従属国のコアの再征服を利用した拡張」です。
周辺国との争いに負け衰退した国家や、ゲーム開始時代前に滅んだ国家はそのコアを残していることがあります。
この残ったコアに対してはReconquest(再征服)を事由として戦争を起こすことができ、この戦争においてコアのあるプロヴィンスを取り戻す時、通常の征服に比べAEの発生を大幅に抑制(1/4)することができるのが大きなメリットになります。
そこで、コアを多く残した衰退国家や滅亡国家を従属国として、その再征服で効率良く領土を拡大することができるというのが、この戦略の要点です。
最終的には従属国を併合する必要があるため、併合コストを下げる手段と組み合わせて用いるのが一般的です。
ただし、従属国の開戦事由で宣戦布告するためには、DLCの「Art of War」が必要です。

従属国の独立欲求

従属国は独立欲求というパラメータを持ちます。
これは、宗主国に対し従属国の力が増してくると、従属状態を脱し独立することを目指すということです。
独立欲求は主に、宗主国に対する従属国達の軍事的な比率によって増加し、外交関係を改善するなどで低下します。
独立欲求が50を超えた従属国は宗主国に独立戦争を仕掛けるための同盟相手を探すようになり(従属国同士の場合もあれば外部の国家の場合もある)、周辺国家は独立戦争を煽ってくるようになります。
最終的に従属国側が勝てると判断すると宗主国に独立戦争を仕掛け、それに勝利すると独立国となります。
この独立戦争関連はスウェーデンのような従属国状態でスタートする国家で遊ぶ時に重要になります。

諜報

相手国に外交官を派遣し、諜報網を構築(これがパラメータとなっている)することで様々なコマンドが可能となります。
初心者のうちはあまり使いこなせないところもあるかと思いますので、まずは請求権の捏造から戦争の流れをしっかりおさえておきましょう。
諜報網を20消費するとコアのないプロヴィンスへの請求権を捏造することがあり、この請求権を利用してConquer(征服)CBで戦争を仕掛けることができます。
自国のコアのない領域への戦争手段としてもっとも一般的な方法なので、これを使いこなせるようになりましょう。

包囲網と対応策

国家にとって外交的に最も危険な状態と言えるのが包囲網を組まれることです。
包囲網はAEが50以上ある国家達が、対象国にたいする共同戦線を組むことを指します。
包囲網に参加した国家は相手国に対する懲罰CBによる戦争を仕掛けることができ、勝利すると相手国に領内での国家独立を呑ませるなど大きな損失を与えることができます。
そのため、いかに包囲網を組ませないか、組まれたときはどう対応するかが問題になります。

AEをいかに低減するか

包囲網対策としては、包囲網を組ませないためにAEの上昇を少なくするというのが1つの要点となります。
先に、AEは戦争で領土を獲得するなどで上昇すると書きましたが、これにはさらにいくつかの補正が働いており

など、気を付けることでAEの発生量を抑制することができるポイントがあります。
また、同じく先に述べた従属国コアを利用した再征服戦略は非常に強力なAE対策となります。
他には、AEはその国家の関心のある地域での変動に対して敏感に応答するため、同一地域で戦争を繰り返すとAEが蓄積しやすくなります。

包囲網を組まれにくくするために

発生したAEは時間とともに減少していきますが、外交関係の改善を行うことで低減を速めることができます。
そのため、AEがある程度発生した時は包囲網に加わる危険のあり、現状戦う予定がない国家とは外交関係の改善をはかるとよいでしょう。
また、可能な場合には包囲網に入られると困る有力な国家とあらかじめ同盟しておくという手もあり、敵を減らし味方を増やせてと一石二鳥となります。

包囲網を組まれたら

包囲網を組まれてしまったら、しばらくはおとなしくしておくのが安全です。
ただし、気を付けないと懲罰戦争を起こされるため、軍事力を高めて手出しされにくくしておくことをオススメします。
同盟を利用した防衛は包囲網対策としても機能するので、有力な国家と同盟しておきたいところです。


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