絶対主義MAXと化したカザンの大膨張が始まりますが、それをお届けする前に国力をご確認ください。
上は1622年の財政状況です。
相変わらず税収が貧弱ですが、生産収入と交易収入が爆伸びし財政を支えています。
これは、1610年頃に「高い収入」ミッションの報酬を得て一気に工場を建て始めたことも影響していますが、
なにより貿易会社の効果が大きく、その価値をザンジバルで徴収する体制が整ったことで盤石なものとなりました。
支出は大部分が陸軍維持費となっています。
razeのおかげで君主力に困らないため、顧問が低レベルでも差し支えなく財政を圧迫していません。
軍量アイデアを破棄したにも関わらず圧倒的な物量を誇っています。
こうなってしまえばオスマンも怖くありません。
こんなコメントを見かけましたが、オスマンが強いならオスマンより弱いやつを先に倒して、オスマンより強くなってから殴れば良いのです。
AIの拡大はたかが知れており、プレイヤーの拡大速度のほうが必ず上回ります。
それにしても、いつも思うのですが、ダカットのあるAIは砲兵を作りすぎますね。
運用面でもお粗末で、ときとして砲兵が前衛に出たりしています。
下手すると、AIには砲兵を作らせないほうが強いかもしれません。
ちょっと待って! カザンに騎兵が入ってないやん!!
序盤の遊牧民の騎兵は東欧歩兵の三倍という異常なpipがあり、遊牧民のその他の補正も相まって極めて強力です。
部族estateから定期的に騎兵5ユニットを貰えることもありますし、積極的に野戦で運用しています。
しかし軍事技術レベル7で砲兵が登場すると、騎兵の地位は一気に凋落します。
遊牧民グループということもありまだまだ騎兵のpipは強力ですが、
砲兵以後の戦争は、野戦で勝利することよりも右往左往するAIを尻目に迅速に要塞を占領し、野戦での消耗なしに戦勝点を稼ぐことが有益な傾向があります。
野戦で勝つと気持ち良いですが、どれだけ大勝しても自軍の損害は避けられません。この損害に比べれば要塞包囲の消耗は小さいものとなります。
砲兵の登場・集中運用*1によって迅速に要塞が陥落するようになると、野戦の時代そのものが終わり、結果として騎兵の時代も終わるのです。
もちろん、常にAI軍が右往左往しているわけではなく、プレイヤーの隙を突く形で野戦を仕掛けてくることはありますから、砲兵の前衛となる歩兵は必須です。
そもそも歩兵の(局所的な)軍量で圧倒すれば、AIがビビって野戦を仕掛けてきにくくなるため、塗り絵要員以外にも歩兵の配置があって然るべきでしょう。
戦闘幅のシステムの都合、最低限の騎兵を軍に混ぜるのは、偶発的な野戦に勝利することには資するのですが、
騎兵を混ぜるための操作リソースが惜しいため、どんな国であっても序盤以外はまったく騎兵を用いない=序盤の内に使い潰すのが筆者のプレイスタイルです。
余談ですが、マルチプレイにおいては、野戦が重要となるため、騎兵を混ぜるのは合理的な選択に見えますが、操作リソースの制約がシングルとは比べ物にならないほど厳しくなる都合、冷遇される傾向があるようです。
ポーランドのような騎兵戦闘力NIがある国で、同じく騎兵戦闘力の含まれる軍質アイデアを合わせ、騎兵のpipが高い*2時期に仕掛ける限りにおいて、いくらか有効であるという実験結果が得られています。*3
あれだけ恐ろしかったオスマンも今のカザンでは鎧袖一触。*4
1625年にはヨーロッパへの道を整備する100点和平を通しました。
どんな強国でも一発の100点和平を叩き込んでやれば、次回以降の戦争でもっと簡単に潰すことができます。
スペインが好調で欧州随一の力を持っています。
Golden Century以後の環境では、イベリアンウエディングが不発に終わらない限りスペインが確実に覇権を握ってますね。
デンマークはモスクワ没落の恩恵を受けたか、スウェーデン・ノルウェーの併合に成功し北欧の統一国家として影響力を示しています。
対照的に沈んだのはイングランド、スコットランドに押し込まれ一時はヨークシャーを完全に失っていました。
なおリトアニアは、かつてカザンの朝貢国になっていたことからも分かるように、どこかのタイミングでポーランドとの同君が外れていたようです。
オーストリアとハンガリーは見るも無残な姿。
HRE皇帝位はプロテスタントのボヘミアが確保しており、どうやら宗教戦争はプロテスタントの勝利に終わったようですね。
なんということでしょう。
わずか15年の間に欧州一面に広まった灰色*5。
高DEV地帯のHREを道路にし、フランスを粉砕することでスペインまで隣接したカザン。
匠のプレイ*6の前にAI国家は悲鳴をあげる間もなく滅んでいきます。
壮麗を誇ったローマ・プラハ・アントワープなどの都市は既にrazeにより半壊しているのです。
これに並行してインドネシアに侵食しつつ北海道まで到達しています。
ついにチートコードを使ってAARを書く奴が現れたか!と怒り心頭の皆様、いえいえ、チートは使っていませんしデータもいじっていません。
明らかなバグを使ったわけでもありません。*8*9
さて、ここで考えてみましょう。WCを達成する上で最大の障壁はなんでしょうか?
下の画像を見れば、だいたいの方が察しが付くでしょう。
皆さんお馴染み、OEが100%を超えたときに起こるバッドイベントのアレです。
とても嫌な思いをするので、EU4プレイヤーのトラウマ筆頭格に入るかもしれません。
OEが高いだけでも反乱がすごいことになっちゃうのに、こんなイベントもあるのですから拡大はOEに制約されるというのが基本的な観方です。
ここで筆者は考えました。反乱が問題なら、どうにかして反乱を封じる方法は無いだろうか?
もったいぶるようなことでもありません。さっさと開示しましょう。
糞の正体は、こいつダーッッッ!!!
パラドの生み出したテリトリー大杉システムにより世界のEU4ユーザーに嫌われた汚職(Corruption)。
しかしその汚職こそがお気楽WCの救世主だったのです。
今プレイでは政府改革の変更を無駄に連打、ついでに貨幣を改鋳することで一気に汚職を引き上げました。
ここで汚職の効果を検討してみましょう。
便宜的に、汚職10のときにどのような効果が出るのかリストアップします。
効果名 | 数値 | 解説 |
汚職 | 10 | ウンコは苦くてうまい |
最低自治度 | +5% | 税・生産・人的資源・水兵の各収入、陸海扶養限界が減少 |
君主力消費 | +10% | 文字通り、あらゆる消費で増加 |
他デバフ | いろいろ | 無視して良い |
不穏度 | -2.0 | 神か? |
つまるところ*10、
自治度を通じた収入減による財政問題と君主力不足を引き起こす可能性がある代わりに、
不穏度を著しく引き下げ、反乱を抑制する材料となるのが汚職なのです。
君主力については、皆さんもうお分かりでしょう。
遊牧民にはrazeがありますから君主力は余る一方であり、汚職で消費が増えたところで痛くはありません。
一方で、収入のほうは厳しいのではないかという声が上がるかもしれません。ところが、実はそうでもないのです。
すべての州は、DIPに対応する生産値に工場があれば生産値+5相当を足し、そこに様々な補正の影響を受け、小麦・宝石・綿花などの産品を生産しています。
産品の生産量に産品の価格が乗算され、交易価値(Trade Value)として交易ノードに乗っかります。
各国は、州や小型船から生み出される交易力(Trade Power)によって、ノードのシェアを競い、交易価値に対しシェアの分だけの交易収入を得ます。
ここで注意すべきは、交易力には自治度の影響があるが交易価値には自治度の影響が無いという点です。
考えてみれば当然ですが、お上の統治がどうあれ、住民は生産活動には従事しそれを売買しますよね。
生産活動そのものが損なわれるのは、戦争によって占領されたり、台風が直撃して州の荒廃が上がるときであり、これもまた当然のことです。
自治度による交易力の減少は、競合しているノードでは問題になりますが、他国がほとんど入ってきていない独占ノードでは影響ありません。
今プレイのカザンは、アジア地域のノードをほぼ独占しています。
つまるところ、自治度がどうあれ交易収入は一定なのです。
このゲームは時代が進めば進むほど、総収入に占める交易収入の比重が高くなります。
これは、工場というDIPのDEVポチ5回を行ったのと同じだけの産品を生む建造物が猛威を振るうためです。
また、既に触れたように貿易会社のシステムで、理屈は不明ですが生産量が+50%増えていることが高収入を生んでいます。
どんなに腐った国であっても、政府と商人が癒着することで本来ならば生産階級に還元されるべき富を掠め取って生き続けることができるのです。*11
1643年、拡大を続けるカザンのOEは262.3%と今プレイにおける最高記録に達しました。
OE262.3%による不穏度+13.12を汚職92による不穏度-18.22で打ち消す以上に押し下げています。
完封でございます!
ただし、ピンポイントで不穏度が+15される例のイベントが起こった州では反乱の兆しが見えます。*12
これは、かつて絶対主義上昇のために自治度下げを行った対価としての不穏度+10が残っている*13ところに、ピンポイントのイベントが被った局所的なものです。
不穏度が反乱に結びついたのは、たった一度だけ。
1640年代に起こったスコータイ分離独立派の反乱が、カザンにとって最後の反乱となったのです。
理論上、OE100超バッドイベントの+15に自治度下げや他イベントの不穏度が上昇が重ならない限り、OE300%を普通に耐えられる計算となりますが、
今プレイの場合、コア化が13ヶ月で終わる都合、獲得とコア化のサイクルのほうが先に進み、わざとOEを溜めようとしない限り300%まで到達するのは難しかったです。
NIにコア化減が無い、ましてrazeが使えない国だと300%超になるでしょうから、その場合は和平のタイミングを調整し、OEの負担時期をズラしていくお馴染みの細工が必要となります。
1651年、西アフリカ攻略などWCの仕上げ段階に進んでいたカザンはついに汚職100に達しました。
ステート・貿易会社の自治度が50%まで上がり、君主力は常に通常の倍を消費するようになっています。
汚職が100以上になるか興味がありましたが、残念ながらカンストのようです。
テリトリーからの汚職はとっくに+0.8/yearを叩き出してますが、こうなってしまうと関係ありません。
懸念材料となった汚職下の財政はこんな感じです。
>ちょっと待って!月-1432の大赤字やん!<
慌てることはありません。
これは戦争終了直後、和平で植民地を取りすぎてしまったがために、維持費が指数的爆発を起こし一時的*14に高まっているだけです。
植民地維持費が適正化すればむしろ数百ダカットの黒字ですから、いかに健全な財政状況か分かるでしょう。
ここまで余裕ぶっこいてきましたが、唯一、厳しい要素があります。
自治度がダイレクトに効く要素である人的資源が、軍量アイデアを破棄したことと重なり不足してきたのです。
なんて言いましたが嘘です。全く不足しません。
MIL50*15を費やして将軍を雇用するとプロフェッショナリズムが1%上がります。
プロフェッショナリズム5%=MIL250*16を費やして、「募集基準の緩和」を行うと人的資源二年分が手に入ります。
この変換無しでは傭兵を混ぜる必要がありますが、変換有りなら正規兵だけで走り抜けられます。
合計で数十回は変換をポチりましたが、それを上回るペースでMILが湧いてくるので高プロフェッショナリズムを維持できています。
汚職で消費が2倍なのに、どうしてそれ以上のペースで湧いてくるのか、はっきり言って異常だ。
1668年の世界です。
ペルシアのオレンジの国はミッション報酬で独立させられるイル・ハン国で、辺境伯となっています。
残るは、日本を制圧し、大国の残滓を処理し、未だ原住民が残る新大陸を征服し、未開拓州を埋めるだけ*17の消化試合の中の消化試合となっています。
AARに書きたかったことは一通り書けたので、ここで事実上として完結したようなものですが、WCの条件を満たすまで続行します。
ここでは、第四回のプレイ内容について、上で書ききれなかったことを補足します。
前回以前も含めここまでに書き忘れてましたが、余った君主力の使い道を説明します。
序盤は、植民地主義・活版印刷の受容*18のため、バーシュギルド金山の周辺のステップにDEVポチし、
インド到達後は、DIPはインドの高価な産品、MILはステート(カザン本土のステップ)にDEVポチしています。
絶対主義時代以降は、1DEVあたりの価値が相対的に下がるため、全体を強化するため、DIPは重商主義、MILは将軍雇用を通じたプロフェッショナリズム上げ=人的資源変換に用いています。
汚職パワーで世界を一気に我が物としたぜ。