~invisible hand of god~
この話に登場する歴史っぽいエピソードは全部フィクションです。
対フランス戦争を単独で遂行できるまでの国力を得たジェノヴァ
世界支配者になろうと突き進むジェノヴァに横槍をいれたのはオーストリア、ロシア連合だった。
遙か東方からは圧倒的なマンパワーを誇るロシア軍が押し寄せようとしている。
そしてジェノヴァの世界中の富を収奪する経済政策によりどの国も陸軍扶養限界を超えることができない中、オーストリアだけは限界を超えていたのである。
フランスもオーストリアと共同してジェノヴァを挟み撃ちにしたいところだろうけれど、そうもいかないようだ。
スペインがフランスに宣戦布告したことで折れたよ。
1655年 / Franche-comte返還で講和。
※注:クラウザーです。
……奴らに教えてやるズラ。
例えどれだけ兵を積もうとも、ジェノヴァは経済力で打ち破ってみせると!
敵の総戦力は20万。人的資源も同数程度。
一方ジェノヴァは総戦力15万。
但し同盟国オスマントルコとの連携は期待できないので9万(ジェノヴァ)と6万(オスマン)がばらばらに立ち向かわなくてはなりません。
ですが長年の経験でキリシマにもわかります。
この戦に我々が負ける要素などないことを。
フランスとの激闘、アジア方面での戦争によって将の質も向上していますね。
ここでなんとしても叩いておかなくては今までフランスを叩いた意味がありません。
それにしてもスイスが厄介ですね。通行許可を出さないので侵攻ルートが限定されてしまう
どちらにしろ我々はロシアと共同して数で押し込む。
士気が高くとも戦闘能力の低いジェノヴァ軍は会戦で勝っても消耗するはずです。
消耗戦に持ち込めばロシア軍の人的資源が生きてくるでしょう。
アレクセイ・ルリコビッチ将軍率いるロシア第一陣到着。
これを難なく押し返すジェノヴァ軍。
しかしジェノヴァ軍を休ませまいと次から次へと敵が押し寄せる。
続いてVSボヘミア=オーストリア連合軍
会戦では勝っているけれどオスマン軍が負けているから戦勝点的にはあまり動きが無いよ。
さすがに17世紀後半にもなると技術遅れが目立ち始めるオスマングループ。
負けるのはまだしもなにかがおかしい…。
ジェノヴァの人的資源がまるで減っていない…。
ジェノヴァは歩兵の全てを傭兵にした上で、補充で大量に富を消費しても戦争を継続できるだけの経済力が備わっています。
もはや人的資源など一切気にしなくても良いのです。
もちろん銭そのものに力などありません。
銭を軍事力に返還する権力。
この二つを備えた国家こそが世界を牛耳るのです。
山岳地帯に形勢されたKilling groundを抜くことは何人たりと能わず。
侵攻方向を限定し、アルプスに築いたKilling groundに誘い込む。
アルプスはアペニン山脈の次に偉大だね。
ありとあらゆる侵略者からイタリアを守ってくれるのだから。
海洋貿易で得た莫大な富を背景とした人的資源を無視できる軍隊。
そんなバケモノような軍隊が存在するというのか…!
……ならもっと強くなってから出直せばいいわ。
ユウダチは戦えば戦うほど強くなるっぽい!
1656年 / 特に粘る理由もなかったのでさっさと和平。
こうして全世界にジェノヴァの覇権は示された
全てを終えたグリマルディ家当主は傍らの従兄弟にこう言ったという。
『さあ兄弟よ。ありとあらゆる敵は失せた』
長きに渡る対仏戦争はジェノヴァの勝利に終わったといっていいだろう。
しかし世界の富を支配する為の新たな戦いが始まろうとしていたのである。
ジェノヴァは今、フータローが指し示しゼニタローが切り開いた道をひた走ろうとしていた。
…時は流れ、1729年。
私はリグーリアという国際都市に初めて脚を踏み入れた雑貨商である。
イタリアを統べる世界一の国が今、壮大な計画を始めようとしていると聞いてかねてより計画していた旅行を実行したのだ。
1667年、オーストリアとの戦争を切り抜けたこの国は、ロシアの南下政策を阻止する為に明を影響下に置く。
ジェノヴァを統べる10の大商人達はその影響圏を生かして存分に祖国の富を増やしたのである。
彼らは重商主義を促進し、更なる富の拡大を図った。
オーストリアはジェノヴァの貿易利益を削ぐ為にヴェネチアに宣戦布告。
フランスとの戦いを制し、新たな港を得る。
一方ジェノヴァは異国の民がイタリアの地に足を踏み入れたことに反発。
1670年に再びロシア、オーストリア連合と衝突。
ロシア、オーストリア連合軍18万。
ジェノヴァ軍13万がsudtirolで激突。
世界中が注目したこの大激戦を制したのはジェノヴァだった。
シグレ・フィヨスキ執政官が生涯をかけて形成した殺し間はついに彼の死まで抜かれることはなかった。
最後までアルプスはイタリア人に味方したのである。
海の女王は死んだ。
イタリア人をオーストリアから保護する為、ジェノヴァはヴェネチアに宣戦布告。
イタリア全土を支配下に置き、最終的にはヴェネチアを属国とする。
これには東地中海貿易を取り戻そうと目論む10人の大商人達の意向が働いていたと言われている。
1697年 / スイス併合。
1700年 / ヴェネチア属国化
私掠船が跋扈するボルドーノード。
スペイン、フランス、ポルトガルは新大陸利権を巡って争いを続けた。
大国が現地人を無視して争う最中、ジェノヴァは偉大な冒険者アベが死守したキューバを拠点とし、争わずに新大陸の富を支配した。
ガリシアを外交属国から併合することによりセビリアノードにも進出。 12人に増えた商人達はTPによる影響力を行使しながら世界中のありとあらゆる富に干渉できるように動いている。
進出したもののアフリカ、アメリカ方面の富の大半を現地でcollectしてしまい、ここまで流れてこないのであまり旨みがない。
世界の富を吸い尽くすジェノヴァ。
その影響でどの国も強大な軍隊を維持することができずにいる。
1712年 / この辺りから孤立主義に突入。 放置すると扶養限界を超える軍隊を平気で抱えるフランス軍も意気消沈か。
1717年 / ロシア以外は100年前とほとんど収入が変わっていない。 ロシアだけは遊牧民領土を併合。生産収入が向上したことでじりじり増えている。
1724年 / 実績「trade hegemon」確保。
1724年 / 何の旨みも無いがHREにいちおう残っている。 HRE諸侯残り9。
オーストリアから海を奪う為にジェノヴァが宣戦布告。
大陸の西から東の果てまで巻き込んだ大きな戦いがあった。
図体だけはでかい旧態然としたロシアの農奴軍。
富の象徴である華やかな制服を身に纏い、世界大国の誇りを胸に旺盛な士気で行軍するジェノヴァ軍。
この両者の差異を富者は貧者に対して存分に見せつけたのである。
実績「This navy can take it all」獲得 / 海においても覇権を示す。
彼らはその有り余る富を狂気の沙汰としか思えぬ計画につぎ込む。
地中海と紅海を繋ぎ、船を渡すことのできる水路を人の手で生み出す計画。
ジェノヴァの歳入10年分の予算が計上されているらしい。
この街に来て驚かされたことがある。
もちろんあの壮麗な貴族の邸宅通りもそのひとつだ。
……だがそれだけではない。
フィヨスキを名乗る若者が、ドーリアを名乗る若者と酒を酌み交わし、議論を交わす。
この国の歴史を分析した書には有名氏族、グリマルディ&フィヨスキ家、ドーリア&スピノラ家の諍いと対立がジェノヴァを破滅に導きかけたと記されていた。
しかし眼前の光景はその記述を裏切るものであった。
1729年1月着工。
お前の言うやりかたで富をばら撒くだけじゃ乞食を生み出して富者におもねる奴隷を増やすだけだ!
運河建造で貧乏人どもに富を与えたところで浪費して終わりだろうが!
安定した職の増加こそが共和国を守る誇りある市民を生み出すのだ。
スエズ運河計画発動 / 早速問題発生 運河(canal)関係のイベントはv1.4辺りの西洋化とほぼ似たような感じで進行する。 選択肢は(政治点払う?追加でお金払う? or 完成遅れてもOK?)のどちらか。
私は彼等に尋ねた。
何故君たちは宿敵と酒を酌み交わしながら国家の未来を語るのかと。
外の人にはあまり知れ渡ってないんだな。
俺たち、氏族は違うけどほとんど血が混じってしまっているんだ。
ドーリアの私も母はグリマルディの出だからね。
もはやこの街で血の因縁を理由にして喧嘩するのなら自分自身と喧嘩しなくちゃならんやつばかりですよ。
現グリマルディ家当主にして聖ジョルジョ銀行頭取アカツキ・グリマルディ様も母方はドーリアだったか。
酒送ったらドランカーだらけになってしまった。 canalを作る場合は着手金20K+諸々の問題解決に10Kと計30Kくらい初期資金があったほうがよいかも。
これは私の勉強不足だったようだ。
後に調べたところによると「10人の大商人」を統括しジェノヴァの海上覇権を生み出した女傑イナヅマ・グリマルディはドーリア家に嫁いだ。
彼女は年寄りが代々受け継いできた血の因縁を子孫に受け継がせぬよう断ち切ってしまったのである。
イタリア男にはマザコンが多いと言われているが、その性質はまさにこの偉大なマンマの存在に拠るところが大きいらしい。
ドーリアの貴方がグリマルディの若者と結婚したい?
……イナヅマが全部許すのです。
ごちゃごちゃいうやつはシベリア送りにしてやるのです。
<チラッ
この女性は我が国が誇る劇作家ウィリアム・シェイクスピアの「ロミオとジュリエット」の脚本も古臭いと言って投げ捨てたという。
このようにしてかつて名門貴族が支配する名ばかりの共和制国家ジェノヴァは血の因習から解き放たれ真の共和制に目覚めようとしているようだ。
1732年 / あれ?これ本当に貿易収支月1000D行くのかと疑いだした頃。
フランスの脅威に怯えていたジェノヴァでは裏で政を牛耳るものがいたらしい。
歴史の表に顔を出すことの無かった人物の事を外の国の人間である私に知る由はない。
だがこの街に降り立ったことで施政者達の目指したものの一端に触れることができた。
本日天気晴朗 / たまには良いイベントもある。
1737年 / WoNから出来るようになったTrade conflict(貿易摩擦)を試してみる。 海上封鎖をすれば戦勝点が上がるが結局陸戦で勝てないといけないので使い勝手はイマイチか。
1740年2月 / 気付いたら完成していた。 完成したよ的なイベントは一切ない。
かつて物乞いと食うに困って罪人となったものが溢れるリグリアの通りが、今や次々と生み出される職を手に進む市民の活気に満ち溢れている。
眼前に広がるこの光景こそがこの国の陰の支配者が目指したものだったのだろう。
第9話「共和制の春」完
次回 銭ゲバアドベンチャー 最終話「さらば銭ゲバ!」に続く。
特にここまできたら戦争での見せ場も無いしな。
この間は各地のトレードセンターと運河建設に必要なプロビンスの確保をしていたといったところだ。
ああ。作中にあるようにバッドイベントに苦しめられながら(たまに良いイベントもあるが)プロジェクトを完遂するという代物だ。
いつのまにか終了していたのでいつ終わったのかわからないが…
1729年1月着工>(気付いたのが)1740年2月終了なので11年で完成している。
完成が遅れる系のイベント選択肢は選んでいないので大体10年程度で完成するようだな。
運河を作ったところが通れるようになるというのはわかるでおじゃるが、他にも何か良いことがあるのでおじゃるか?
え?
20000Dに加えて5000~10000Dの追加出費&政治点を払ってそれだけでおじゃるか?
しかも誰でも通行可能だからな。
まさに終盤お金が余ってしょうがない貿易国家プレイのオマケ要素だ。
損得で考えるな。
モニュメントみたいなものってところでおじゃったか。
次回、ついに最終回。
1740年で貿易収入400Dもいってないぞやばいよやばいよ状態からの悪戦苦闘だ。