1.31時代にもWC全般に関する検討を行いました。
ここでも改めて検討を行います。いったん脳内を白紙にしたので、内容の重複も結構あると思いますのがご容赦ください。
また、マジャパヒトは次元が違いすぎるので見なかったことにしてあります。
直近二年のバージョンアップで何が変わってきたのかをまとめておきます。
バージョン | 発売DLC | 重要な変更点(WC関係) | 自作AAR(WC系) |
ver1.29 | (無料パッチManchu) | 特になし? | 汚職カザン |
ver1.30 | Emperor | 統治キャパ導入/貿易会社ルール再編/覇権導入/Estate再編/傭兵システム変更 | 植民英国 |
ver1.31 | Leviathan | DEV集約導入/遺産導入/植民地国家多様化/マジャパヒト幕府 | マジャパ幕府/神権織田/マヤ遊牧民 |
ver1.32 | Origins | DEV集約弱化/遺産増量 | 今ここ |
並べてみると派手に変わってますねえ。このAARもあっという間に陳腐化するんだろうな!
1.30以降*1の統治キャパ導入は、直近二年において最も普遍的かつ重要なバランス変更と言えます。
ADMtech22で「役所(キャパ-50%)」が解禁されスパムできるようになるまでは、キャパの問題が大きな制約として立ち塞がります。
キャパオーバーを抱えながら突っ走る選択肢もありますが、常にコア化コストのペナルティ、停戦破棄活用時に安定度コストのペナルティが問題となります。
ここでは、各種の統治のアプローチをキャパ負担に焦点を当てて比較します。
キャパ負担 | 経済 | MP | FL | その他 | |
ステート | 100%*2 | 100% | 100% | 100% | 一般的な序盤はステートの税収が軸だし、終盤は小麦や家畜といった糞産品を廃兵院で高効率MP変換できるのが魅力だが、文化など気を配る点も多い |
貿易会社 | 50%*3 | 200% | 10~20% | 10% | 経済力においてステートを圧倒、MP産出も投資で伸ばせるが原則的に非効率 |
テリトリー | 25% | 50% | 10% | 10% | 産品は普通に生産されるので見た目ほど貧乏ではないが、交易会社が強すぎるため結果的に弱い |
自治植民地 | 0% | 100% | 2.5% | 2.5% | 建設・開発コストの割引により交易回収*4できればステート並の富を産む |
直轄植民地 | 0% | 80% | 50% | 50% | ステートに次ぐMP産出減、これがキャパ食わないのがヤバイ |
企業植民地 | 0% | 100% | 2.5% | 2.5% | 生産財補正+20%があるので、自治植民地で育てきった後に変えるのはアリっちゃアリ、キューバだけ海軍補正を目当てでこれも面白いか? |
属国 | 0% | 85% | 0% | 10% | 交易移転100%により経済的にステートに劣らない、FLは補正を積もうと思えば積みまくれる |
辺境伯 | 0% | 80% | 0% | 20% | 経済で劣るのは属国税を取れないわずかな分だけ、併合しないなら作り得 |
同君 | 0% | 0% | 0% | 0% | 一切の上納が期待できないので将来の併合・継承用と割り切るか、アテにならない用心棒としての運用が軸 |
商業共和系ならステートのみ、それ以外なら貿易会社とステートがキャパ負担を生みます。
キャパ負担・経済・MP・FLのバランスを踏まえたとき、貿易会社と直轄植民地の組み合わせが最優秀と言えるのではないでしょうか。
ステートにも強みはありますが数を揃えるのが困難な以上、役所解禁前には貿易会社と直轄植民地の拡大に焦点を絞ったプレイが合理的と考えます。
前回に示したように、ティムール→ムガル と オイラト→大元 の二択と考えます。
この内、実際に筆者が走ったのは前者であるため、ムガルを原則として記述することとします。
ヒンドゥー一択です。辛うじて同じダルマ系のシクも選択肢には入ると思います。
まずダルマ系の遺産Tier3の効果をまとめておきます。
コア化 | -15% |
開発コスト | -10% |
テリトリー最低自治 | -15% |
月間自治 | -0.1% |
AE | -10% |
外交評判 | +2 |
安定度コスト | -15% |
月間戦争疲弊 | -0.05 |
不穏度 | -1 |
国教/異端/異教寛容 | +2 |
宗教統一度 | +50% |
宣教師 | +1 |
布教強度 | +4% |
文化転向 | -10% |
後継者誕生率 | +50% |
月間後継者正統性 | +0.3 |
年間威信 | +1.0 |
威信減衰 | -1.0 |
全Estate忠誠均衡 | +10% |
バラモンEstate忠誠均衡 | +55% |
ヒンドゥー本体は基本の国教/異教寛容+1に加え、七種類の神を使い分ける性能です。
お釈迦様を用いるヒン仏集合オプションで、いくつかの仏教系遺産を使うことも可能です。
インドを一通り支配するだけで国教変更に辿り着けるのが最高にゲスい。
シク本体は基本が陸軍士気+10%と軍事技術-10%で、時代を経るごとに(布教強度-1%ずつと引き換えに)修正を重ねていくことができます。
ヒンドゥーのシヴァによるコア化-10%を必要としないなら、シクの多数の陸軍強化や任意君主点+1は有用です。
イスラムorヒンドゥーから容易に国教変更できるのもグッド。
でもシヴァが強いし、シヴァ無しならヒン仏が強いし、ダルマ遺産の州をヒンドゥーからシクに改宗してやるのも面倒だし、ヒンドゥーで良いな!
ver1.32ではOE/AE/戦勝点コストの基本値が20%低下した上、遺産でコア化と戦勝点コストがブーストされたのでより急速な拡大が可能となりました。
高統治効率によるOE・戦勝点圧縮、帝国主義CBによる戦勝点圧縮、各種コア化修正が揃う終盤に一気に拡大する効率が極めて高いです。
例としてDEV125を武力で切り取るとき、ゲーム開始時でなんの補正も無い場合と、ゲーム終盤で各種補正が揃った場合とで比較してみましょう。
各種補正の値として、統治効率+70%*5、コア化コスト-85%*6、戦勝点コスト-55%*7、帝国主義CBを前提とします。
補正なし | 補正あり | |
戦勝点 | 100*8 | 10.125 |
OE | 100 | 30 |
コア化コスト | 600 | 27 |
コア化時間 | 36ヶ月 | 6ヶ月 |
これほど差があると、補正なしでの武力征服が考えられなくなるほどです。
もちろん序盤中盤において武力征服が必要な場面はありますが最小限に留め、終盤の補正の暴力によるラッシュに軸足を置きたいものです。
年代ごとに区切ってやるべきことを整理しておくと、労力を抑えた過不足ないプレイを行いやすいです。
あれもこれもと手を出すと失敗のリスクが高まるので、シンプル・イズ・ベストです。
ティムールの場合は属国処理ですね。
これを終えるだけで以降のプレイを差し支えなく進められる国力が身に付くのがすごいところ。
バルチスタンから一州を奪って植民の基点とすることも忘れずに。
最高速で探検アイデアを開け、マヘから東西に並行植民します。
西は喜望峰を回って新大陸の植民地国家建設へ、東はオーストラリア植民地国家建設とナンマトル遺産確保。
ペルー以外の植民地国家をガツガツ作り、植民地国家に未入植地を埋めてもらいます。
探検+拡張で自前3人、各植民地国家か最低2人ずつの植民者を出してくれる(要補助金)ので、爆速で未入植地が埋まっていきます。
植民に並行し、ティムールミッションに従ってデリー周辺を抑えてムガル化する形になりますが、タイミングは極端に遅くなりすぎなければ自由です。
二番目のアイデアとして拡張を進めたいので、これが終わってADMに余裕が出てからのほうが良いかもしれません。
ムガル後もミッションツリーに従いますが、恒久請求権によるコア割引が大きいのでミッション圏外への進出は不要です。
注意点としてペルシア方面への請求権は期限付きとなるので、報酬を受け取るタイミングを見計らいましょう。後回しでも問題ありません。
インドを貿易会社にするにしろステートにするにしろ、DIPを軸にDEVポチしていきましょう。
諸々のDEVポチ補正を乗っけた上で高価値産品州を育てると露骨に収入が伸びます。
征服戦争による君主点の消費を抑え、DEVポチに投資することで堅実な利益を得ることができます。
ミッションに従って南インドを制圧し、デカン総督ミッションの統治効率+10%報酬を拾います。
事前にデカン開放地域をステートコア化しておけば10年後には無料併合できるので、デメリットは極小です。
統治アイデア未取得の時点でもムガルNI/ヒンドゥスタン同化/恒久請求権の三本柱で激安コア化できるので、さほど負担なく実行できます。
とはいえ、三番目のアイデアとして経済を進めたいので、これが終わってADMに余裕が出てからのほうが良いかもしれません。
南インドの遺産との兼ね合いがあるので、デカンの外交併合を終えたタイミングでヒンドゥー化するのが適切です。
この頃には十分な財力があるはずなので、ヒンドゥー化直後にゴリゴリアップデートして遺産の運転を始められるでしょう。
遺産の力を借りれば人文取得前でもスンニ州を抑えられます。
内政用として探検→拡張→経済→軍量と取ってきましたが、これを徐々に転換していきます。
最終的に、1690年までに統治/外交/人文/攻勢が必須で、DIP系の交易/権勢から一つ、残り一つは経済継続/軍量継続/富豪などからお好みで。
探検破棄→拡張破棄は既定路線でしょう。既に一通りの植民は終わっているでしょうから問題ありません。
タイミングは絶対主義時代のいつでも良いですが、意識して特権を外して上げておきましょう。
国難を起こすかどうかは好みが分かれるところでしょうが、最大絶対主義+20の恩恵は大きいので手間に見合っていると思います。
ヒンドゥー化に伴って絶対主義の低下が生じること、アイデア転換中は絶対主義管理に君主点を回すのが渋くなることには注意。
これらを踏まえると、絶対主義上げを後ろに持ってきたほうが良さそうですね。
1690年頃のtech23によって、ADMでは統治効率+10%、DIPでは帝国主義CBが解禁されます。
これで自由に戦争を仕掛けられるので、非インドの有望遺産を回収していきましょう。
必須級は、ヨーロッパではマルタ/アルハンブラ/ネヴァ、アジアではバリです。他にも強力な遺産が多数ありますが、無くても差し支えありません。
事前準備として、上記のアイデア・遺産に加えて1000kの陸軍を揃えて陸上覇権を発動しておきましょう。
こうなったムガルは誰にも止められないので、OEもAEも無視しながら轢き潰していくだけです。
事前準備が終わったら直ぐにラッシュを始めても良いですが、
1750年頃のtech27による統治効率+10%まで待っても差し支えありません。
革命の時代のボーナスが解禁され、コア化ルール無視や強行軍無料といったプレイヤーに有利な要素を使えるのも良いですね。
OTを目指すにしても余裕で間に合いますから、これらの恩恵を受けたほうが結果的に楽になると思います。
軍の移動が面倒なので、地域単位で制圧していくことはオススメします。
ただしDEV1000を超えるような大国の相手は面倒なので、それらには触らずに後回しにするほうが良いでしょう。
後回しにした大国を処理します。
事前準備として、100k単位の軍団を編成し、安定度コストの遺産をUGしたり顧問を雇ったりしておきましょう。
100kの軍団に対しまずAIは立ち向かって来ないので、一通り要塞を落とし和平→コア化完了直後の停戦破棄のループでどんな大国もあの世行きです。
今回のAARでは一貫して初手探検を採用し、植民の有望性を訴えてきました。
コメントでも様々な意見を頂いたので、あらためてここで私の考えをまとめておきます。
最初に3000点近いDIPを支払った後、長期間に渡ってダカットを支出します。
ただし君主点出費自体を費用と考えるのは、アイデア自体を取得しないという選択肢が現実的でないため不適切です。
本質的な初手探検の費用は他のDIPアイデアを取得できなかった損失と整理できます。
つまり他のDIPアイデアがどれほどの利益をもたらすのかを検証することがまず重要なのです。
なお一方のダカット支出については、マイノリティ追放で圧縮できることから一旦無視します。
中盤までの外交アイデアは、外交官や外交枠による外交関係を通じた戦争補助が軸となります。
同盟国を活用できる状況は、単独での戦争に比べてMPとダカットの節約になります。
しかし、この節約はあくまで同等以上の敵と戦うときに機能するものです。格下なら自国だけでも直ぐに勝てちゃいますからね。
つまりティムールのような最初から大国で、同等以上の敵と戦う機会がほとんど(あるいは全く)無い場合には、さほどの利益にならないと言えます。
権勢アイデアは、外交併合費の圧縮による君主点の節約が軸となります。
属国の再征服CBによるAE圧縮は急がない状況においては必要とされないため、ゆったりWCに向かう上では、あくまで外交併合の管理のみが問われます。
ところが、権勢&統治とのポリシー、その他のいくつかの修正によって外交併合費を節約したところで、ムガルNI等で上積みされるコア化コストに歯が立ちません。
そもそも外交併合はステートコア化のコストまで先払いするので、将来的にステート化する見込みが無いなら大赤字になります。
もっとも有力な対抗馬です。
交易アイデア自体がダカットを生み出しますが、続けて取るであろう内政向きアイデアの経済・軍量とのポリシーも激烈で、序盤から有り得ないほど稼げます。
財源を交易アイデアに頼ることでステートへの工場&工房建設を控えても問題ない状況が生まれ、将来の廃兵院&兵舎スパムに備えられます。
廃兵院&兵舎&布告のステートは恐るべき量のMPを吐き出し、直轄植民地と激しく競り合います。
しかし廃兵院の解禁がADMtech16と遅くそれまでスロットを遊ばせておくのが惜しいことから、MP・FLを直轄植民地に委ねるほうが合理的であるとの判断に至りました。
もし植民者管理を煩わしく感じるプレイヤーなら、交易アイデアによることでも似たようなプレイができるとは思っています。
これ要る?
初手探検によって、10州以上の植民地国家による商人ボーナスが迅速に受けられますし、ノード次第では交易のアガリが期待できます。
入植&建設が一通り終わったタイミングでの直轄植民地化も早期に実行できます。
また、探検家からは海軍伝統、征服者からは合計1000を超えるであろう君主点やダカット、植民者からは完了時の威信が回収できます。
これらの寄与をひっくるめるとかなりのもので、特に君主点収入が大きく、二番目のアイデアの解禁速度に明らかな差が付きます。
一通りの入植やら探検やら世界一周やらを終えたら、もはや探検アイデアに用はありません。
このタイミングで改めて、そのタイミングで必要なアイデアを取り直せるのも魅力的だと思います
単に直轄植民地を活用し将来のMP・FLの糧とするだけであれば、必ずしも初手探検に拘る必要はありません。
後発探検で追い上げるとか、イベリア勢から定期的に剥ぐとか、レオンやらアストゥリアスをリリースして代行してもらうとか、様々なアプローチがあります。
それでも初手探検に分があるのは、その圧倒的な速さゆえです。
自前の植民地国家が存在する世界と存在しない世界を比較すると分かりますが、明らかに未入植地の埋まるスピードが違います。
植民地国家は必ず初手拡張を取得するのでここから2名、自治植民地タイプで1名、合計3名の植民者を吐き出してくれます。
ペルー以外の11の植民地を早期に作ると、探検+拡張の本国3名も合わせ合計36名の植者地が走り回るので爆速です。
一方でAI傘下の植民地国家は補助金を受けられず、破産することも珍しく無いので進捗がダメダメです。かといってAIポルトガル傘下に補助金を投げてやるのもねえ・・・。
そもそもプレイヤーと比較すると、AI傘下の植民地国家の成立タイミング自体が遅いですよね。イベリア勢を監視していると、そのアイデア取得の遅さに泣けてきます。
前 検討 カザン-遊牧民