AAR/伝説の巨人の力

目次

悪夢

時の流れを思わせる音楽(注:Youtubeへ飛びます)を聞きながら読むとGood!!

無数のマルチを傍らで見届け
時として混沌を垣間見る事もあった。

「純粋にゲームを楽しんで貰いたい」という強い志を抱いていたが
過去のトラウマから問題に対して適切な処置を施せるのか不安を覚えていた。

そうした不安は、マルチ人口の増加という形で一時的に打ち消され
時が自浄作用を齎してくれると希望を抱かせてくれた。

しかし、秩序の再構築が行われていく中で
参加者間では「同じ趣味を嗜む仲間」より「良き競争相手」という考えが支配的な地位を確立してゆくのであった。

3速 某マルチ回 前期

前々より問題行動が多かったプレイヤーが、不可解な宣戦理由で初参加のプレイヤーを攻撃。

防衛側からの批判と攻撃側の応酬により収拾が全くつかなかったことから
他の参加者も全て匙を投げ、最終的にプレイヤーが1人退室する事になった。

無関心が不条理を生み、次なる悲劇が巻き起こると知らず...。

3速 某マルチ回 後期

場の雰囲気が悪くなったことから、雰囲気を変えるために新規プレイヤーを
見学者的ポジションに招き、外交にコミットしない条件で迎えることとなった。

しかし、彼はプレイヤーの中央部に位置する国へ招かれ、あろうことか他プレイヤーの属国と化し強大化する。

途中参加へ再三取り消しに動くも、「彼の善意*1を信じる」とする参加者全員の同意により、彼は居残る事となった。

ところが、後に彼の宗主国プレイヤーが暴言を吐いたことから他の参加者も彼の批判に転じ
彼1人が場を乱したとして私に苦情が寄せられ、私から追放を言い渡す格好となった。

事態を深刻化させたきっかけが、参加者の"総意"であった事を忘れられたまま....。

2速 某マルチ回

中欧の要衝のプレイヤーが全方位より敵視され逼塞し、退出する。

外交的空白が唐突に発生したことに参加者は戸惑い、新規プレイヤーを募集する参加者の総意が打ち出された。

同様の案件で揉めた経緯から反対の意を表するも、聞き入れてはもらえなかった。

最低限の条件として外交関係のリセットと
逼塞していない状態で迎えることを提示し各国は合意した...はずだった。

しかし、新規プレイヤーの参加後にも「以前の取り決め」として状態に変化がなく
彼の新しい国は最終的にはほぼ全てのプレイヤー国家によりに叩きのめされる最悪のシナリオをたどった。

原因は前任者や彼の外交能力にあると吊るしあげられ、彼は失意のうちに退席した。

結局の所、体のいいサンドバックを欲し
彼は新たな被害者として巻き込まれただけであった...。

フリーマルチ 某日

ある日のフリーマルチではAI国家に苦戦するプレイヤーが見られた。

その救援に入るプレイヤー、国家の事情によりアドバイスのみを与えるプレイヤーもいた。

遠方よりアドバイスを寄せるプレイヤーに対して、救援に入ったプレイヤーから伝えられた言葉は「部外者は黙れ」と粗暴であった。

結局、この暴言を受けたプレイヤーは二度とマルチに姿を表わすことはなかった...。

決裂

昨今の情勢を目の当たりにし、参加者より「気持ちのいい雰囲気では無い」と打ち明けられる。

事態を重く見た私は介入を行い他の有力者に協力を仰ぐも
後に続こうとはせず、自身に害が及ばぬよう静観を続けるか推進側へと回らんとした。

不満の拠り所として設けた枠組みに対しても
「戦略的な判断が出来ない人々」というレッテルが張られ、不条理がまかり通る環境へと落ちぶれつつあった。

もはや、限界か...。

ならば同じ土俵の、プレイヤーという立場から是正を試み
外交が絶対的価値観の中でのみ成立する訳では無いことを証明するまでだ。*2

彼ら自らの理が破滅を招きつつある事を認識させ、自浄作用を復旧させる他あるまい。

そして、今...。


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今、そこにいる僕




「私は見届けるよ。この世界を、君達のフィナーレを。」

「そうして観客は力無い拍手と共にこう呟くのだ。」









「むなしい努力」と...。



第二次露土戦争 前編 (1775年-1796年へ続く...。
AAR/伝説の巨人の力


*1 条件を守るというもの
*2 ゲーム的な外交を重んじる人からすればたまったもんじゃないけれど

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