AAR/伝説の巨人の力

目次

前回までのあらすじ



本格的侵攻を受け、Russiaの敗北は直ぐそこにまで迫っていた。

技量で勝るRussiaは、Qing/Mughalsを一蹴し勢いづくも
動き出したOttomansを前に押し込まれつつあった。

シベリアの大地は踏み荒らされ
陥落は時間の問題かと思われたその時、奇跡は起きた。

西から...外洋からも援軍が押し寄せ
希望の光が灯ろうとしていたのだ。

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JapanRussiaだけにいい思いはさせませんよ!


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FranceRussiaがダメになるかならないかなんだ!やってみる価値ありますぜ!

感動の最終回を迎え、世界は驚き、そして歓喜した。

ただ一人、ほくそ笑み見守る者を除いて...。

プレイ中

男の死に場所

Japan/Hansa/FranceがMoroccoへ宣戦。

そして、同盟国であるOttomansへ同盟参戦の要請が飛んできた事で
一度ゲームはストップし、VCを合流する事になった。

―――――――――――――――――――――――――――――全体チャット―――――――――――――――――――――――――――――

Russia
「やった!やったぞ!!」
Ottomans
「一体、この宣戦は何です?」
Japan
「海賊行為を続ける野蛮な国家に対する、制裁戦争です。」
France
「海賊死ね宣戦。」
Japan
「私は、首位レースを操作できる国が最後まで居残る事を見過ごしたく無いですし、するつもりもない...です。」
Russia
「私は死に場所を見つけた!」
「今まで耐えしのいだかいがあったぞ!!」
Qing
「1800年までの不可侵はどこに行った?」

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

これまで散々参戦の要求を送っていたにも関わらず、実を結ばずやきもきしていた事だろう。

3ヵ国の宣戦が、引いてはOttomansへの最後通牒であることを察したRussiaは勢いづき
とても嬉しそうにしていた。

Qingの指摘は、このAARを書くのにあたり後になって気が付いたものだが
新欧州不可侵条約を指している。

【新欧州不可侵条約】
1.9日目のプレイ開始直後、ハンザ・オスマン・モロッコ・フランス・オーストリア(以下、五ヵ国)間でこの条約は有効となる。
2.オーストリアはイングシュッシュチャネルトレードノード地域の利権を放棄し、所有分はフランス・ハンザへ被割譲国が希望する時期に売却する。
3.ハンザ・オスマン・モロッコ・フランスとオーストリアは互いに宣戦してはならない。
 他のいかなる要求によって戦争状態になった場合、即座に和平する。
4.五ヵ国はイングリッシュチャンネルトレードノードを除く旧利権(1660年開戦以前のモノ)回復に、要請があれば全国力を持ってして協力しなければならない。
 また、利権として獲得していた地域を条約発布後に得た場合、双方はそれを利権所有者に返還・割譲する。
5.五ヵ国は締結国が敵対する国家(AI/Player)への独立保障・資金援助を禁止する。
6.五ヵ国はプレイヤー国家を属国化してはならず、行った場合は即解除しなければならない。
7.他の条約と衝突した場合、五ヵ国はこの条約を優先する。
8.1800年までこの条約は有効である。
9.この条約の破棄・及び変更は締結国すべての合意によってなされる。
10.締結国は新欧州不可侵条約の内容を他国に口外してはならない。

この効力が及んでいる事を再認識させ、戦争を回避させようと言う計らいなのだろうけれど
実害を受けていたFrance/Hansa、そしてJapanが実際に動き出している今
条約の履行か破棄のどちらを選択するかは既に明白なところである。*1

―――――――――――――――――――――――――――――全体チャット―――――――――――――――――――――――――――――

Morocco
「あ、ふーん。戦争やるんだ、分かってるよな。」
「なぁ?Ottomans?」
Ottomans
「良く聞こえてますよ。」
「飲むのか飲まないのか、どうするんです?」
Russia
「戦争やるんでしょ、なら早く始めようよ。」
「Austriaさんは動かないの?」
Austria
「僕は...条約があるので...。」
Japan
「我々は海賊禁止以上のことは望みませんよ。」
Russia
「欧州の皆が動いてんだからさ、Austriaさんもあんな酷い条約破棄して参戦しようよ。」

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

覚悟を決めている人間を説得する事ほど難しいものは無い。

だが、それを知った上で無策のまま戦争を始めるほど私は甘くはない。

数日前...。

話は第一次Russia戦争直後に遡る。

万が一Morocco戦に世界が動くような事があればと思い
対策をする必要に迫られた。

―――――――――――――――――――――――――――――1:1チャット―――――――――――――――――――――――――――――

Ottomans
「Ottomansでは捌き切れない国が参戦した上で、Moroccoに攻撃を仕掛けるようです。」
「宣戦目的は言わずもがな、海賊ですね。」
「海賊を巡って全面禁止に近い要求が付き付けられると思いますけど、あっさり飲んで頂きたいのです。」
「但し、海賊行為の禁止に限るのではなく、Moroccoの分割が目的であるならば、参戦して一緒に死にますよ。」
「それだけはお誓い致します。」
Morocco
「べつにいいすよ。」
「小型船廃して正規海軍を限界まで整えて、最終戦争モードに移行しようか検討してたんですよね。」

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

Japanとはコンタクトが取れず軍事衝突の機運は高まっていた事から
終了までにはもう一悶着あるとにらんでいた。

その際の要求内容は、対海賊であると考えられるし
海賊をしない形で青写真を描ける余地を与えて於けば、現実に起こったときの転換もスムーズに行えよう。

相手は対海賊に重点をおいた計画を練る必要があるので
タイムリソースをそちらに吸収させる事が出来る。

Ottomansもフリーハンドを得ることに繋がるし、利益は大きい。

そして、戦争前に対Morocco戦のオファーが寄せられ確信へと変わり
計画を実行に移す事となった。

―――――――――――――――――――――――――――――1:1チャット―――――――――――――――――――――――――――――

Japan
「Moroccoさんの海軍って私潰しに行っていいんでしょうか?」

―――――――――――――――――――――――――――――1:1チャット―――――――――――――――――――――――――――――

Hansa
「Moroccoさんと戦争がしたいんですが」
「宣戦だけにして、Lubeckトレードノードにやってくる小型船を撃破することだけを目的として」
「一応許可を得ようと思ったのですが、構いませんかね?」

―――――――――――――――――――――――――――――1:1チャット―――――――――――――――――――――――――――――

Morocco
「海軍再編計画は実行していいんですよね?」

―――――――――――――――――――――――――――――全体チャット―――――――――――――――――――――――――――――

Russia
「私は死に場所を見つけた!」←今ここ

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

そして、時は動き出す...。

開帳

話は戻り、全体チャットの会話にて
Moroccoが降伏条件を飲むかどうか、世界中が固唾を呑んで見守っていた。

―――――――――――――――――――――――――――――全体チャット―――――――――――――――――――――――――――――

Ottomans
「それで?どうするんです、Moroccoさんは?」
Morocco
「いいですよ。飲みますよ。」
Japan
「えっ...。」
Hansa
「え...あっさり...。」
Russia
「ちょぉーっと!!!」
Ottomans
「話は付いたようですね。」

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

OttomansがMoroccoを信用したのはこの時が始めてでもあった。*2

あまりにもあっさり受諾して、JapanやHansaは戸惑いを隠せない様子だ。

海賊に情熱を注いでいたMoroccoにして
生き様を捨て去るような要求を跳ね除けると考えていたのかもしれない。

掲げた旗が対海賊であった事から、それ以上の追求は行えずに居た。

―――――――――――――――――――――――――――――全体チャット―――――――――――――――――――――――――――――

Russia
「ええええぇぇぇぇ!ちょっとまって...戦争は無くなったって事!?」
Japan
「Moroccoさんが受諾されたので、もう私達がMoroccoさんを恨む要因はなくなりましたね...。」
「それでは、HansaさんやFranceさんの沖合いに居る海賊船も引き上げをお願いします。」
Morocco
「分かりました。」
Hansa
「Japanさん、ありがとうございました。」
Japan
「私達は同じ被害者なんですから、当然です。」
Russia
「そんなぁー...。」
Ottomans
「それじゃあ、Russiaさん。また後出会いましょう!!!1」

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

勝った、完全勝利である。

なんだか良く分からないけれど、Russiaの精神までへし折るという手土産を得てしまった。

大運動会

3ヶ国VCへ戻り、成果の程を報告した。

何が起きたのか、今一理解が出来ていない様子だったので
Ottomansが詳細を伝える事となった。

―――――――――――――――――――――――――――――3ヶ国チャット―――――――――――――――――――――――――――――

Ottomans
「...とりあえず、参戦させない事には成功しました。」
「宣戦後、ちゃっかりMorocco側で参戦した後に休戦協定が結ばれたので、Japan/Hansa/France=Ottomans間には和平期間が成立してます。」
「介入自体にペナルティを設ける形で抑制は成るでしょうが、飽くまで気休めなので、引き続き監視は続けます。」
Qing
「Japanさんが攻めてくるのかと思った。」
Mughals
「なんというか...何が起きてるのか、目の前の戦争だけでも手一杯なので...。」

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

双方の準備が整った事で、再び時間が動き出した。

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しばらくして、Borisoglevskの戦いにも決着がつき
Russiaは奥地へ撤退を始めた。

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度重なる戦いで十分な充足が行えなえていなかったので
こちら側も残るKharakovの戦線は放棄し、一時本国へ引かせる事とした。

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Russia主力はOttomansに釘付けにされ、Qing/Mughalsが一挙に西進するのに十分な時間を与えた。

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Qing/MughalsとOttomansの連携を阻止する目的なのか
Russiaは200k程の軍団をAstrakhan方面へ集結させつつあった。

Mughalsが帰り道の社団に取り掛かったのを受けて、Russiaはは強行軍を使い南へと逃走を図る。

Mughals領へ逃げ込み後方かく乱を行うようだ。

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追撃はMughalsに任せ、薄い防衛線を形成していたRussia軍へ
Qing/Mughalsらと共に同時攻撃を図ることにした。

北ではQingが、南ではMughals/Ottomansが戦線を食い破る為に交戦を開始。

数的劣勢に経たされている事を理解しているRussiaは、現戦線を放棄した。

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後退しつつ、こちらが突出してくるのを待つつもりのようだ。

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そんな分かりきった策に乗るはずも無く
各自立て直し次第、再び攻勢に出ることを伝達し
Ottomansも一度自領土へ帰還する。

他の2人もシベリアを駆け上がってきたことでMPが6割にまで減少しており
動きが鈍りつつある。

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...ように見せかけて、再度Russiaが挑発の為に前進してきたところを
強行軍で一気に距離をつめ、これを撃破。

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敵中央部へは攻撃を避け
北部の突出部へ迂回し、TambovのRussia軍を殲滅した。

さらに、先ほどと同じ場所にまたも軍団が前進をしてきていたので攻撃を掛けてみるも
目立った抵抗も見られず、これを殲滅した。

調子に乗ったOttomansは、一度自領に引かせより西側のやや奥地に潜伏していたRussia軍へ攻撃を仕掛け
Qing/Mughalsが東部戦線を突破しやすいように陽動を掛ける作戦を提案した。

二人にとっても、いい経験になるだろう。

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強行軍を使い、西側の1軍団を溶かしたまでは良かったものの
そのまま無抵抗で居てくれるはずも無く
東側の軍殺到し、直ぐに撤退をする羽目となった。

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しかし、西への軍の動きをキャッチしたQing/Mughalsが攻勢を仕掛け
戦線を突破、内地への道が開けた。

混沌の片鱗

度重なる損耗は、Russiaは継戦能力を著しく低下させた。

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それを表すかのように、2つの戦線に投入された戦力と
以北に控える軍団は残り僅かだ。

抵抗を続けるRussiaの姿を前にして
全体チャットでは、対Ottomans包囲網が呼びかけれている事が伝えられた。

この期に及んで、積極的な姿勢を見せる国は現れず
「~さんが行くなら...。」程度の賛意を示すのみで、Russiaは気をもんでいる様子だ。

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Russiaが勧誘に精を出す中、遂に戦線は崩壊。

最後に残された本体のモラルが枯渇してしまった為に撤退先も指摘できず
バラバラに各個撃破されてしまった。

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唯一まともな戦力を保持した軍団は
北はコラ半島、南はKiev付近を、会戦から撤退する度に往来し制御不能に陥っていた。

それら地域がHansa国境に近いことから、Hansaが介入するとしたら今しかないだろうと会話を交わしていると
実にタイムリーな情報が舞い込んできた。

―――――――――――――――――――――――――――――1:1チャット―――――――――――――――――――――――――――――

Morocco
「Hansaが動くような動かないようなことを言ってるんでMP節約しておいたほうがいいと思います。」
Ottomans
「分かりました。」

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

Hansaもまた、「Franceが動けば自分も動く」といった具合に
Ottomansに立ち向かう事に消極的な姿勢を貫き、対Ottomansの御旗を担ごうとする国は現れなかった。

とはいえ、放っておけばJapan辺りが追宣戦を行ってくる可能性もある為
ここらで切り上げる必要があるだろう。

会戦から7年と戦勝点は89点を示し
強制講和の100点に達するには、早く見積もっても2年は必要とした。

その間、こちらは持続的に消耗を続け、全体チャットで継続的に勧誘が続くのであれば
大事に至る危険性もあると考え計画を最終段階へ進める事にした。

参戦するのが講和する前か後かでは
その後の継戦意欲にもかなり違いが出てくるからだ。

シベリア・クリーン作戦

最後の和平提案*3を送付してRussiaの反応を待った。

しばらくして、Russiaはおどろおどろしい反応を見せると共にゲームを停止。

事実確認をOttomansへ寄せてきた。

―――――――――――――――――――――――――――――全体チャット―――――――――――――――――――――――――――――

Russia
「ちょっとまって、これさ...。」
「安定度最低の時に和平送られると、飲むしかない。」
Ottomans
「そうです。」
Japan
「安定度下がるしようは知ってましたけど、そっちは知らなかった...。」

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

いつから、和平提案が安定度を下げる為のものだと錯覚していた...?

本体は、"強制講和"にある。

無論、戦勝点から30点差し引かれる事になるので
こちらも損をする事になる。

このシステムは、延々と戦争が続くことを防ぐ為にシステムに組み込まれたもので
古くはEU2の頃から存在が確認されていた。

新システムが多く組み込まれていく中で忘れ去られたこの手の代物も多く存在している。

前回の戦争で同様の手順を踏んでいたのは、飽くまで"地ならし"の段階であって
本命の一撃はとっておきの瞬間に取っておいた。

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送付した講和条約は拒否することも出来ず
Russiaは失意にうちひしがれながら調印する事になった。

―――――――――――――――――――――――――――――全体チャット―――――――――――――――――――――――――――――

Ottomans
「お疲れ様でした。」
Japan
「お疲れ様でした...。」
Hansa
「まさか...こんな事になるとは...。」
Russia
「うわぁぁぁふぇ...もぉ...Ottomansさんが私の事を嫌いだって分かったよ...。」
Ottomans
「お、おう...。」
Russia
「なんでいつも、私ばかりアクションマジックの餌食にならないといけないのさ!」
Mughals
「Ottomansさんに隙が無さ過ぎて、誰も何も出来ずに終わった...。」
Russia
「あんな秘策があるなら、私が勧誘に成功していても即時和平で終わってたって事じゃないですか。 。・゚・(*ノД`*)・゚・。」
Morocco
「Russia、壊れる。」
Japan
「OttomansさんがRussiaさんの事を嫌いというより、それだけの作戦を練る価値のある相手だと評価してたってことじゃないですかねぇ...。」

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

全体チャットの内容を間接的に知る程度のOttomansからは
対Ottomans包囲網が形成されているようだと感じ、講和を急ぎ実行した。

のだが...実際はそれほど事態は重くなかったそうだ。

と言うのも、明確に賛意を示す国が一向に現れず
欧州の要であるFranceが参戦を拒否したのを受けてAustriaやHansaも現状を維持すると表明していたようだ。*4

あれ、最後の強制講和いらなくね...?

ツァーよ、大地にかえれ

講和を終え時間も深夜に指しかかろうとしていた為、お開きとなった。

終了後、RussiaはFranceが参戦をしない事を悟り
遂に投了する事を告げた。

他の国々も積極的な介入の姿勢を未だ見せず
国土奪還戦の機会は最早訪れる事は無いと判断したのだろう。

―――――――――――――――――――――――――――――全体チャット―――――――――――――――――――――――――――――

Russia
「...しかし、私はOttomansさんに感謝してますよ。」
Ottomans
「ん?え? なんでです?」
Russia
「この時期まで攻めてこなかった分、私は楽しめましたから。」
「本当はRussiaが皆が思ってるほど強くない国なんだよ。 怖くないんだよ...って証明したかったんだけれど」
「それが出来なかった事が心残りでしたね。」
Ottomans
「この時期までRussia戦が出来なかったのは、世界情勢なりの影響でもありましたし」
「Russiaさんが、外交的に付入る余地をあまり与えていなかったからだと思いますよ。」
Russia
「そういって頂けるとありがたいです。」
Ottomans
「EU4のマルチは長期間プレイする必要がある訳ですから、私としては出来る限り長くプレイヤーに遊んで欲しいのです。」
Russia
「同感です。」
Ottomans
「その考えを全員が共有できていたなら、England戦のようなことは起きませんでしたし」
「今回、私が現場復帰をしてまで是正を図ろうと乗り出す必要も無かったはずです。」

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

筆者が今回のマルチに参加した最大の理由は
蔓延していた"初参加者叩き"と"過剰な競技性の追及"が
絶対的な価値観の中で成立する外交と一にした時に、閉鎖的な雰囲気を招くと考え是正を図りたかったからである。*5

前者は、長期間に渡って遊ぶゲームにおいて経験も何も積めずに
なぶり頃されるような場に再び戻ろうとする確立はきわめて低いだろうし
学ぶ事を推奨しながら早々と退場を迫るのは、ダブルスタンダードに他ならない。

後者については、メインパート足る外交戦が活発化して大いに奨励されるべきなのだが
散見された"Civシリーズのようなマルチ"というワードは
EU4のように様々な判断材料、勝利目標が芽生えるマルチに於いては、相容れない指針に思えた。

それら2つが、先人達がVic2マルチで外交戦を繰り広げていた理想形に戻すという目標も知っていたし
初めて聞かされた時は、期待を寄せていたのは確かだ。

しかしながら、全員が同じ価値観を共有していることが前提に成り立つその性質から
ハード的な判断が出来ない者に対し"戦略的判断が出来ない人"という烙印を押されていた。

「競技性を追求しつつt、逐一是正を行う」という主張*6がRussiaのものであり
「多様性を認め、EU4独自のマルチ風土を形成する」という主張*7が筆者の主張であった。

それらイデオロギー対立の集大成が今マルチとなり
実際にRussiaの口から「このマルチの本題は、私とOttomansさんの思想対立の代理戦争」という指摘も飛び出していた。

―――――――――――――――――――――――――――――全体チャット―――――――――――――――――――――――――――――

Russia
「ともかく、このOttomansを誰かなんとかしてください。」
「Ottomansがこのまま1位を取るなんて嫌ですよ私、死んでも死にきれない。」
Japan
「いやぁ...まぁ...Japanはもうどうしようもないところがあってですね...。」
Hansa
「私はOttomansに恩があるから戦いたくないんですよねぇ...。」
「皆が行くというなら...行けない事も無いんでしょうけど。」
Mughals
「私はOttomansに一度は助けられた身ですから...はい。これ以上変な事いわないほうがよさそうですね。」
Russia
「もう、何だよ何だよ。これじゃあ私が死んだ意味無いじゃないか。」
「...分かった、私はAustriaさんを連れてリタイアするよ。」
Japan
「どういう事だってばよ...。」

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

最早1位を狙う座から転落してやることもなさそうだから
リタイアして次に備えようという内容の会話を交わしていたようだ。

Franceが動くなら第二次Russia戦の最中がベストであっただろうし
彼に1位を狙いに来て欲しいという思いから、システム上の同盟は維持されてこなかった。

結局、その機会が訪れることはなかったのである。

―――――――――――――――――――――――――――――全体チャット―――――――――――――――――――――――――――――

Russia
「私のリタイアは、Franceへの抗議でもあります。」
「1位を狙える身でありながら、ついに動かずゲームの外交を硬化させてしまった。」
「それは首位レースを行うことが前提である、今回のマルチへの裏切り行為ですよ?」
Ottomans
「まぁまぁ...勝つまでの方法は人それぞれですから...。」
Russia
「そう、そうですけどねぇー...。」
「私とAustriaさんがリタイアする事で、先例が作られ気軽に離脱が出来るようになるはずです。」

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

Russiaは「ベテランプレイヤーが先例を作る事によりストレスを感じる前に離脱を宣言しやすくなるだろう」と告げ
Austriaと共にゲームから離脱をする事を表明。

世界には、ポッカリと大きな穴を開いてしまった。



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さらばだ、友よ...。





LIVE A EVIL (1796年-1810年へ続く...。

AAR/伝説の巨人の力


*1 【3.】の項は、「・」の捉え方によっては4ヶ国とAustriaの不可侵とも取れる
*2 ゲーム中にOttomans海軍がしょぼいと言う指摘を受け
   Moroccoが「あっ、Franceに寝返ろうかなぁー」と尻軽っぷりを発揮していた事を受けて

*3 システム上
*4 但し、真意の程は謎のまま
*5 その方向性で進めたとき、Russiaプレイヤーと戦う事になる事も承知していた。
*6 前記では、これをハード・パワーと命名
*7 前記では、これをソフト・パワーと命名

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