イェニチェリの行進曲

危機と克服

~前回のあらすじ~

ダラダラと引っ張ってきた明との対立

そろそろ読者も飽き飽きしてきたであろう頃になってようやく解決を見ることになります

かつてブルワー・リットンは書きました

「ペンは剣よりも強し」と

策士オランダ

筆者はオランダとイギリスに関する話をしていたことがありました
第七章で書いた、スペインとイギリスの条約が結ばれる前後の頃です

その翌日に話は発覚しました

オ 「さぁて俺はポーランドでも攻めるかなぁ」

筆 「結局戦争じゃないですかww」

オ 「明に頼まれてね」

筆 (!?)

  「明ですか・・・それはやめてほしいですね」

オ 「軍資金も全部出してくれるみたいだし、30万とヘビーシップぐらい120隻あればどこでも轢き殺せるだろ」

  「あれ、オスマンに関係あるかな?」

筆 「今うちと明とで敵対してるんですよ」

オ 「うーん、じゃあ3000Dぐらいもらえるなら参戦しないよ」

  「俺金で動く人間だからさwww」

  「それと、今後西欧に介入しないならもっと安くもできるかな」

筆 「今後も一切介入しないというのは保証しかねるので、きっちり3000D払いますよ」

オ 「ok」

 

やはりといいますか、どうも明はヨーロッパ側に仲間を求めているようです
まあこの会話でヨーロッパに明の味方はいなくなったわけですが

しかし、正直筆者はこれをそこまで信用してはいませんでした

なぜなら、オランダがちょこちょこオスマンをディスっているという話を耳にしていたからです
それ以前に公開VCで「なんで大戦のときオスマンは裏切ったんだよ」的なことを言われていた、ということもあります

とはいえ実際戦争になっても、ブランデンブルク・オーストリア連合軍で殴れば勝てると思っていたので言質だけ取って満足します
こうしとけば協約違反されたことを理由に後から好きなだけ分捕れるしね

因みにポーランドからの話では本当に裏切る気だったそうな
ま、まあ結果オーライかな?

それでもやっぱり剣は強い

明から連絡が来ました
「ロシアの聞き分けが悪いので、三人で通話をして戦争を回避して欲しい」とのこと
右手に剣、左手に銃剣を持ったつもりの筆者に戦争を回避する気などさらさらありませんでしたが、一つ話は聞こうということで了解します
さて、どうなることやら


中学以来の三者面談に緊張の面持ちでマイクに向かいます
一応包囲網チャットでロシアや各国と連絡を取りつつ話を進めることにしました

明 「ロシアさんはノヴゴロドを取ったほうが得だと思いますよ」

ロシアとスカンジナビアは過去に戦争しており、この時も領土問題を抱えていました
それに目をつけた明は前々からロシアに対しこれと同じこと言っており、ここでもまた話題にした格好でした
スカンジナビアと対立されては困るオスマンがそこに助け舟(?)を出します

筆 「いや、やはりロシアたるものシベリアを自国領としていなくてはいけないでしょう」

明 「そういえば、クリミアはどうなったんですか?今トルコさんの同君下位になっちゃってますけど」

ロ 「えーと」

筆 「それはこちらで解決済みです」

  「ところで、シベリアの件ですけどロシアさんに渡していただけませんか?」

明 「・・・ロシアさんの意思はどうなんですか?交易で吸われてる分どう見てもノヴゴロドを取ったほうがいいですよ?」

~~包囲網チャット~~

筆 「ロシアさん!」

  「シベリアほしいいいいって言って!」

  「俺にはシベリアしかいないんだって!」

~~~

ロ 「やっぱシベリアは欲しいですかねー」

明 「なんでですか?ヨーロッパ側の方が楽ですし、儲かるじゃないですか」

ロ 「シベリアかなー」

筆 「ロシアさんがシベリアを取りたいと言っている以上、その話をしたほうが建設的です」

  「シベリアを渡していただけませんか?」

明 「・・・それは戦争をしようということですか?」

筆 「どうしても反対するというなら、そういうことになりますね」

明 「では、いつごろ戦争を始めるんですか?」

筆 「そういうのを決めてやるのもありですが、このゲームは遊びじゃないんですよ」

  「いやまぁ確かにゲームなので遊びなんですが、そういうのを決めるのはなしで行きましょう」

ロ 「あのー、ちゃんと外交やっといたほうがいいですよ」

明 「いいんですか?ヨーロッパで仲間も集めてますし、一回じゃ戦争は終わらないですよ?」

  「その間にそちらから離反者は出るでしょうし、こっちだって準備は貴族主義でコア化遅らせますよ」

ロ 「外交やらないとやられますから」

  「まあこちらから出る可能性もありますけど」

筆 「ですね、ただロシアさんがシベリアを要求している以上、私はそれを支持するつもりです」

  「何より最初の包囲網がきつすぎたんですよ」

  「そろそろ通話切りますか」


かなり端折りましたが、大体こんな感じで三者面談は終わりました
なんだかメインのはずのロシアが全然喋れていない気がするけどそんなことは気にしない

筆者の頭の中にはずっと日露戦争の風刺画が浮かんでいました

bigo_compressed.jpg
ちょうどこんな感じ

開戦前夜

いよいよ戦争が始まろうとしています
明はインドにいるポーランド軍に退去要請を出しました

仕方なく、西欧化を終えたものの未だ反乱の絶えないインドの反乱鎮圧をやってもらう代わりに撤退します
撤退する必要はないようですが、これにはポーランドのとんでもなくゲスイ作戦があったのです

それは、明が反乱鎮圧のためインドに来たところをCB無し宣戦で袋叩きにするというもの
汚いさすがポーランド汚い

しかし、この作戦は明によるある条約の発表で不可能になりました

1.中アは印のインド地域における独占支配を保証する。
2.印中はアのインドネシア・シャムにおける独占支配を保証する。
3.印アは中の中国地域における独占支配を保証する。
4.印中アは三締結国いずれかがプレイヤー国家による攻撃を受けた際に相互に軍事的方法を含むあらゆる手段を持って援助する。
5.プレイヤー国家によって三締結国いずれかの安全を著しく害する事態が起きた際、三締結国は共同して抗議する。
 

そう、それは明=インド=マラヤの三国同盟の公開です
開戦を間近に控え、明はこれを武器にこちらの譲歩を引き出そうとしていたのでしょう
このまま戦争になれば中央アジアでの戦力不足は明らかです

 

ところがオスマンは既にこれに対する対策を打っていたのです

この発表の直後、インドから声明が出されます

「インドはこの条約を批准しません!」

明との対立の長い長い歴史

話はゲーム開始時点まで遡ります

前にも書いていますが、ロシア包囲網を組んだ時筆者はアイデア制限に反対していました
しかしこの条項を入れることを明が強硬に主張し、入れざるを得なくなります
これはロシアの反対で入れられない、という形に持っていこうとしたのですが、それが失敗したのは第二章に書いた通りです

ロシア分割案_compressed.jpg
再掲ロシア包囲網の図

まあでも100年ぐらいなら大丈夫か、と思っていたわけですが・・・

それは大きな間違いでした

イメージ3359_compressed.jpg
驚異的なスピードで肥大化する明

何かめっちゃでかい
いくらなんでも早すぎるということで筆者は明対策を一人で練り始めます

そこで筆者の決心をさらに固めることがありました
それは明によるサマルカンドノードの要求です

筆者が友人と公民館を借りて麻雀大会をやっているときに突如通話がかかってきます

明 「クリミアをあげたので、代わりにそちらの利権であったサマルカンドが欲しいです」

サマルカンドノード新分割_compressed.jpg
つまりはオレンジ斜線部とクリミアとの交換である

これを聞いたとき、「これはやばい」と筆者は直感しました
もしかしたらそのときロンされていたことも関係あったのかもしれません

それにしてもこのマルチメンバー麻雀好き多くないか?いやいいんだけどさ

さて、その要求をされたときに考えたのは、というか考えなくてもわかるのはどう見ても不釣り合いであるということです
どこかで明を裏切ろうと思っていたので、疑われることのないように一旦そのまま受け入れます

この会話の後、危機感を抱いた筆者は明包囲網を具体化するためロシアに影響力を持つポーランドに包囲網を持ちかけたのでした

そして時は動き出す

つまり、筆者は最初から明を仮想敵国としていたのです
そしてその際キーパーソン、もといキーネイションとなるのはインドだと考えていました
そのため、何一つ条約が決まっていないころから事あるごとに「インドはオスマンが守りますよ」と言っていたのです

中央アジア戦争_compressed.jpg
インドを制すものがユーラシアを制す どちらに回るかで戦線の長さが全く違う

言いながら筆者は「インドを守るってどこ相手に守るんだよ」と内心一人ツッコミをしていましたが、まあ細かいことは気にしません

要するに、インドは始めからオスマンと繋がっていたのです!
アジア三国同盟の存在が公開前から漏れていたのはそのせいでした

代わりとなるインドの安全保障ですが、もちろんそれは決まっています

 

イ 「代わりにオスマン帝国と同盟するねん」

筆 「というわけで、オスマン帝国はインドと同盟を締結し、これを保護します」

明 「しまった、一本取られた」

 

アジア三国同盟は公開と同時に崩壊へと追い込まれました
ここまで短命な組織がこれまであっただろうか、いやない


明からの降伏文書が届いたのはその翌日のことでした

戦後?処理

インドまでが敵に回ったのを見て明は条件付き降伏を申し入れてきます
条件はシベリア全土を売却、そして清への変体を認めることでした

筆者はこれを承諾し、包囲網内での審議に入ります

1.シベリアの旧植民可能エリア全土をロシアに5000Dで売却
2.サマルカンドノードからの完全撤退
既存の領土については関係各国の相談の上で放棄する

結果包囲網側で決まった草案がこちら
ちゃっかりサマルカンドノードも要求します
サマルカンドの分割はインド・ロシア間で審議され、下のような結果になりました

サマルカンドノード分割_compressed.jpg
緑線は現在の国境

ロシアに多めに渡すというこれまでのお詫びも含めた領土分配です
今までいじめてごめんなさい

えっ、清との国境が全部ロシア領になってる?
偶然ですよ偶然

ゲーム開始?

しかし明はこれまでの植民に使った国力に見合う資金を要求
妥協点が見つからず、結局講話がまとまらないままゲームに突入です

さらに悪いことに、筆者がゲーム開始前にPCを再起動するとWindowsの更新が始まってしまいます
かかったのは何と一時間
筆者も序盤参加するのを諦めて納豆を食べていました

また大量に海軍作られるのかな・・・

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もちろん全部旧式

作られました

モロッコ事変

さて、まずやることは属国アルジェリアの領土を不当に領有するモロッコの討伐です

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北アフリカの覇者()

なんて卑劣な蛮族国家!
遂には暇を持て余していた西欧国たちモロッコによる侵略戦争を認めない各国との軍事衝突にまで発展します
オスマン帝国によって包囲網が宣言され、翌月には宣戦がなされました くたばれ侵略国家め!

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どうあがいても絶望

オスマン・イギリス・フランス・ブルゴーニュ・オーストリア・ポーランド・インド対モロッコの戦いです

しかしこの圧倒的戦争、いやもはやリンチとも言える戦いの中モロッコは誰も予想しなかった健闘を見せるのでした

モロッコの逆襲

戦争が始まると大西洋側からオランダ・フランスの部隊が続々上陸してきます
東からはアルジェリア・オスマン連合軍が攻勢に入りました

ところが北アフリカの部隊はほとんど再編していなかったため、属国から引き継いだ騎兵含有量の高い部隊となっていました
今回のモロッコ戦で、この悪い面がモロに現れてしまいます

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負ける瞬間

侵攻した部隊の多くは騎兵であり、攻囲用の歩兵すら足りない有様でした
技術差で押し返せるだろうと思っていたものの、まさかの防衛戦で敗北
プレイヤー各国に「オスマンよええww」と爆笑されてしまいます

しかしこれは逆襲の序章に過ぎないのでした

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1000人を殲滅できずモロッコの援軍が間に合ったようだ

情けないオスマン軍に代わり、アルジェリア軍がフェズに篭るモロッコ軍に突撃
これまた情けなく渡河及び山岳ペナルティの両方を食らって敗走しそうになっていたところにオランダ軍が入りますが・・・

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かなり士気が磨り減っている

何か負けそう!
急いでオスマン軍も救援に向かいます

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こっちのが二倍以上損害を出している

ボロボロじゃねえか!
まあ勝ちは勝ちです
サスまで敗走する敵を追撃します

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あっあっ

負けました
救援に来たオランダ軍が戦闘に入りますが・・・

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地形効果が相当きつい

ピュロスの勝利というやつでしょうか
勝ったはいいものの、遠く欧州から遠征に来ているオランダ軍にはなかなかダメージも大きそうです

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オランダ・インドによる攻撃

思いのほか戦争が長引いたためネタで参加していたインド軍までもが到着
ドイツ諸侯を含め各国軍が殺到し・・・

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抵抗むなしく敗走を続け囲まれたモロッコ軍

暇を持て余したという理由だけ振るわれる理不尽な暴力に必死に抗ったモロッコもタフィラルトの地で遂に壊滅
唯一の国軍を率いていた国王はセウタにワープして抵抗を続けますが、もはや趨勢は決しました

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正当な持ち主の元に戻った アルジェリアごとオスマンが併合するけど

モロッコの降伏で戦争は終結
かの国が不当に占領していたアルジェリアのコアは正当な持ち主に返還されました
もう弱い者はだめだぞ!

因みにこのあとオスマンは騎兵を減らし砲兵を増やす形で大軍拡を開始
ティムール戦といい、こんなことばっかやってる気がする

南アジアの躍進

ヨーロッパと比べて人口密度の低いアジア諸国もそろそろ拡張が難しくなってきました
西欧化を終え、何とか技術の遅れを取り戻そうとしています

ではインドから見ていきましょう

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マラヤと交易問題を抱えている

これではわかりませんが、何故か反乱祭りになっていました
バッテン旗のおっさん達がとても元気そうに走り回っています

セイロン島は明との戦いで援助してもらうにと売却されたものです
売却したときは明がかなり反発していましたが、明の降伏で解決しました

しかしインドとイギリスの間で同盟が結ばれたことでスペインとは対立しつつあります
オスマンとスペインの間の対立があることも原因です

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インド洋の島々やオセアニアも領有している

こちらは海軍大国マラヤ
交易で大儲けしている世界有数の金持ち国家です
ここが上流で交易をせき止めてしまうこともインドがこちら側に来る理由になりました

戦乱のヨーロッパ

例のあの国が再び荒ぶります

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また戦争中・・・?

スカンジナビアがAIになっている間にオランダに禁輸措置

オランダが対抗してスカンジナビアに禁輸

プレイヤーが入ったのでスカンジナビアがオランダの要請に応じ禁輸を解除

オランダは禁輸を継続

スカンジナビアが対抗して禁輸措置

オランダが抗議し、周囲が説明するも聞き入れず宣戦布告

この国は間違いなく狂犬
スカンジナビアがオランダに対し交易力を譲渡することで決着しましたが、同時に復讐心が燃え上がったように見えました

そのスカンジナビアはブランデンブルクとも対立を抱えており、何度か戦火を交えています
ところがこれも遂に決着

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黄色の丸あたりがブランデンブルクに割譲された

領土を譲渡する代わりにブランデンブルクがスカンジナビアを1700年まで保護するという条約が結ばれました
スカンジナビアプレイヤーは初参加にして一番戦争をやっているかもしれません

逆に北方の脅威を取り除いたブランデンブルクのほうは西に残る唯一の敵、オランダとの対立を深めていくのでした

インド危機

明が寝落ちしていたため遅れて参加しました
その間にオスマンのシベリア駐屯軍はAI操作の間に帰還しており、かなり軍縮が進んでいます
シベリアの売却費用交渉のヒートアップは、必然的に武力衝突の気配を強めていくのでした

明はこれまでの植民努力に相当する金額を要求し、対して包囲網側は戦争の方が安上がりとして譲歩を求めます

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その数なんと30万

いよいよ白熱する交渉を進めつつ包囲網諸国に部隊をインドへ移動してもらいます
イギリス軍も到着し、まさに一触即発
各国がシステム上の包囲網に加盟し、筆者が戦争か8000ダカットかと最後通告をしたところで遂に明が折れました

中国-オスマン条約
1.中国はシベリアの旧植民可能エリア全土をロシアに8000Dで売却
2.中国のサマルカンドノードからの完全撤退
既存の領土については関係各国の相談の上で放棄する
3.オスマン帝国は1650年まで中国を保護する

単独でこれを決めたことにスペインが若干反発していましたが、一応講話(?)が結ばれました
ここをもって明とロシア・オスマンの長い長い対立は終結

単独で決めたということですが、実はポーランドの勧めでオスマンとスペインの対立を踏まえてスペインを抜いた会議室が別に作られていたのです
ポーランドには「スペインさんは一人で戦略を組める方なので」と説明されましたが、まあ多分そういうことなのでしょう
そこではある程度話がされていたため、実際は単独交渉ではなくスペインに話を通さずになされていたのでした

よし、戦わずして勝利!
プレイヤー戦争ができなかったことにがっかりしつつ本土に帰還します
戦いたかったなぁ

平穏の訪れ

明を倒し世界一の陸軍国家へと上り詰めたオスマン帝国

主要な対立もあらかた決着が付き、世界はやっと安定を取り戻していきます

しかし、平和とは戦争の準備期間であるとも言えます

西欧で戦乱の炎がくすぶっているのに、このとき筆者はまだ気づいていませんでした

 

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